2006年08月08日
劇場版 轟轟戦隊ボウケンジャー 最強のプレシャス 30点(100点満点中)
吸水口には近づかない
公式サイト
毎年好例の東映特撮ヒーローの劇場版。
戦隊はライダーの前座なので尺が短い分、中だるみのないテンポのよさで、年によってはライダーより楽しめる事もあるのだが…今回は正直微妙。
3つのネガティブシンジケートが勢揃いし、ボウケンジャーとの乱戦となるオープニングは、映画ならではのお祭り的見せ場ではあるのだが、カースやジャリュウ兵がシズカの命令で動くなど、設定として明らかにおかしい部分が目立ち、萎えてしまう。
そもそも、ネガティブ達は互いにプレシャスを奪い合う敵同士であるというのが、作品設定のキモであるはずなのに、先述の様ないい加減な扱いはどう考えてもマイナスにしかならないはずだ。この様に、設定を作品内に上手く活かせていないのがTVも含めた本作の大きな欠点。
アイドル演じるゲストキャラクターとレッドの絡みがストーリーの主軸となるのが、戦隊映画の恒例だったのだが(マジは変則的であったが)、今回のゲストアイドル(星井七瀬)は単なる敵キャラとしての扱いで(しかも変身後の声は飯塚昭三w)、レッドと絡むのは倉田保昭演じるレッドの父親という、これまた変則的な構成。
その狙い自体は面白いと思うのだが、いろいろ詰め込んだストーリー内で、親子の確執や葛藤を描くにはあまりに尺が短すぎる上に、會川昇にはエモーショナルな本は書けないので、そもそもこんなドラマは向いておらず、結局中途半端な内容に終わってしまっている。せっかく倉田保昭を使っているのにほとんどアクションがないというのも勿体ない。
途中の"冒険"は大した起伏も危機感もなく、お約束の様に淡々と進み、名乗りシーンは地味な洞窟の中。劇場の大画面では、それだけで見せ場になるはずのロボの合体映像も省略。最後に戦う敵も特段強くない。と、結局オープニングのアクションシーンをピークにどんどん盛り下がっていく内容となってしまっている。
冒頭で思わせぶりに登場した腕時計も、特にストーリーに影響を与える伏線とはなっておらず、會川昇の構成力の弱さが顕著に。どんな遊びを見せてくれるのか、毎年楽しみにしていたエンディングもなし。残念ながら、ガオ以降の戦隊映画では最低の出来かもしれない。
蛇足:
中村知世がビキニ姿を披露しているので、彼女のファンは必見かも。
末永遥の水着はガードが堅いので、見どころにはなり得ず。
山崎真実の水着はナシ。残念。
ライダーは後日。
公式サイト
毎年好例の東映特撮ヒーローの劇場版。
戦隊はライダーの前座なので尺が短い分、中だるみのないテンポのよさで、年によってはライダーより楽しめる事もあるのだが…今回は正直微妙。
3つのネガティブシンジケートが勢揃いし、ボウケンジャーとの乱戦となるオープニングは、映画ならではのお祭り的見せ場ではあるのだが、カースやジャリュウ兵がシズカの命令で動くなど、設定として明らかにおかしい部分が目立ち、萎えてしまう。
そもそも、ネガティブ達は互いにプレシャスを奪い合う敵同士であるというのが、作品設定のキモであるはずなのに、先述の様ないい加減な扱いはどう考えてもマイナスにしかならないはずだ。この様に、設定を作品内に上手く活かせていないのがTVも含めた本作の大きな欠点。
アイドル演じるゲストキャラクターとレッドの絡みがストーリーの主軸となるのが、戦隊映画の恒例だったのだが(マジは変則的であったが)、今回のゲストアイドル(星井七瀬)は単なる敵キャラとしての扱いで(しかも変身後の声は飯塚昭三w)、レッドと絡むのは倉田保昭演じるレッドの父親という、これまた変則的な構成。
その狙い自体は面白いと思うのだが、いろいろ詰め込んだストーリー内で、親子の確執や葛藤を描くにはあまりに尺が短すぎる上に、會川昇にはエモーショナルな本は書けないので、そもそもこんなドラマは向いておらず、結局中途半端な内容に終わってしまっている。せっかく倉田保昭を使っているのにほとんどアクションがないというのも勿体ない。
途中の"冒険"は大した起伏も危機感もなく、お約束の様に淡々と進み、名乗りシーンは地味な洞窟の中。劇場の大画面では、それだけで見せ場になるはずのロボの合体映像も省略。最後に戦う敵も特段強くない。と、結局オープニングのアクションシーンをピークにどんどん盛り下がっていく内容となってしまっている。
冒頭で思わせぶりに登場した腕時計も、特にストーリーに影響を与える伏線とはなっておらず、會川昇の構成力の弱さが顕著に。どんな遊びを見せてくれるのか、毎年楽しみにしていたエンディングもなし。残念ながら、ガオ以降の戦隊映画では最低の出来かもしれない。
蛇足:
中村知世がビキニ姿を披露しているので、彼女のファンは必見かも。
末永遥の水着はガードが堅いので、見どころにはなり得ず。
山崎真実の水着はナシ。残念。
ライダーは後日。
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1. 「轟轟戦隊ボウケンジャー THE MOVIE 最強のプレシャス」 戦隊シリーズは時代劇 [ はらやんの映画徒然草 ] 2006年10月07日 16:14
「轟轟戦隊ボウケンジャー THE MOVIE 最強のプレシャス」です。この二、三
この記事へのコメント
1. Posted by コブヘイ 2006年08月08日 22:10
こんにちわ。
確かに今回はいまいちだったように感じました。
日笠&會川コンビは設定を作品に生かすのがヘタみたいですね。
さらに監督が諸田だったので、映像的にも凡庸だったと思います。
ちなみにですが、参考までにこれまでの戦隊映画の評価を教えていただければ幸いです。
確かに今回はいまいちだったように感じました。
日笠&會川コンビは設定を作品に生かすのがヘタみたいですね。
さらに監督が諸田だったので、映像的にも凡庸だったと思います。
ちなみにですが、参考までにこれまでの戦隊映画の評価を教えていただければ幸いです。
2. Posted by つぶあんこ 2006年08月08日 23:21
どうもです。
「映像・ストーリー」はもちろんの事、
「劇場版ならではのイベント性・遊び」
を評価基準として加味し、総合で簡単に。
ガオ 35点
みんなで歌うOP、ガオコング&ガオナイトなど
見どころ多し。
ハリケン 40点
内容は無難だが、EDの遊びが楽しい。
アバレ 50点
小ネタ、凶悪なバクレンオー、遊びすぎのED、
そして555につながるオチなど、楽しさ一杯。
デカ 70点
テンポよく効果的に配置されたアクション、
世界設定を活かしたキャラ&ストーリーづくり、
そして新山千春の変身。
飽きさせずもっと見たくなる展開。
マジ 75点
TV本編のキャラ設定と流れを活かし、
山崎さんをメインヒロインとした英断は見事。
曽我町子のゲスト出演など、作品世界を広げ、
更にそれをTVの本筋展開に反映させるなど、
お祭りだけで終わらせない、巧みな世界構築。
こんな感じです。
「映像・ストーリー」はもちろんの事、
「劇場版ならではのイベント性・遊び」
を評価基準として加味し、総合で簡単に。
ガオ 35点
みんなで歌うOP、ガオコング&ガオナイトなど
見どころ多し。
ハリケン 40点
内容は無難だが、EDの遊びが楽しい。
アバレ 50点
小ネタ、凶悪なバクレンオー、遊びすぎのED、
そして555につながるオチなど、楽しさ一杯。
デカ 70点
テンポよく効果的に配置されたアクション、
世界設定を活かしたキャラ&ストーリーづくり、
そして新山千春の変身。
飽きさせずもっと見たくなる展開。
マジ 75点
TV本編のキャラ設定と流れを活かし、
山崎さんをメインヒロインとした英断は見事。
曽我町子のゲスト出演など、作品世界を広げ、
更にそれをTVの本筋展開に反映させるなど、
お祭りだけで終わらせない、巧みな世界構築。
こんな感じです。
3. Posted by カマンベール 2006年08月22日 00:30

バッグの中に入れっぱなしのまま去っていったのには
軽いめまいを憶えました(苦笑)。
4. Posted by つぶあんこ 2006年08月22日 02:47
まあ、プレシャスと関係ないっぽいから
いいんじゃないでしょうか(笑
いいんじゃないでしょうか(笑
5. Posted by tomizou 2006年08月24日 14:35

『プールの時は排水口に…』って、しきりに書かれていたから、映画を見たちびっこが、果たしてプールに行った時にこの張り紙を思い出すのだろうか?と、友達とつっこみながら館内に入り、最初に排水口に吸い込まれたあの時計を見て。『これか!』と思いましたが…むりやりくっつけた感じでしたね。(笑)
6. Posted by つぶあんこ 2006年08月25日 16:11
事故の直後に公開だから、
今更編集し直すわけにもいかんかったんやろね。
今更編集し直すわけにもいかんかったんやろね。