2006年08月09日

劇場版 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE 50点(100点満点中)

心頭滅却すれば火もまた涼しじゃぁーッ!
公式サイト

毎年恒例のライダー映画だが、今回は初めて脚本が井上敏樹ではなく、TV本編で"何も起こっていないのに面白い"ドラマを見せてくれている米村正二によるものだという事で、少なくとも剣や響鬼よりは面白いかなと思っていたのだが…同じくらいでした(笑

TV本編とはキャラクター設定などが共通な異世界を舞台に、"もうひとつの最終回"をベースとし、TV本編の今後の展開にヒントを与える要素も撒かれているという構成は例年通り。番外編としてそれなりに楽しめるレベルには仕上がっているのだが、異様に出来が良かった『アギト』『龍騎』『555』の劇場版に比べると、どうしても見劣りしてしまうのは仕方がないのだろうか。

ストーリー面では、TVでは明確な敵として登場するワームがあまり登場せず、ライダー同士の戦いがメインとなっているのだが、その戦う理由が、地球を襲っている大局的危機に比べ、多分に利己的なものでしかないため、最大の見どころであるはずのバトルそのものに対し、のめり込みにくくなってしまっているのが、まず大きな問題点だろう。

また、最後の敵となる"最強のライダー"の存在に、ほとんど何もドラマが用意されていないため、ラストバトルもあまり盛り上がらない結果に終わってしまっている。

タイトルに"LOVE"とあるのは何かの冗談だと思いたかったのだが、加賀美とひよりの悲恋物語がメインドラマとしてバトルの合間に進められるという、かなりこっ恥ずかしいお話となっており、これもまた尺が短いため、両者の心情の動きなどを充分に描く事は出来ず、"駆け足でとりあえず悲恋モノをやってみました"程度でしかなく、恋愛ドラマとしても不充分なものにしかなっていないのが残念。これならバトルに特化した方がよかったかもしれない。

映像・演出面では、剣に続いて監督を務める石田秀範のカラーが暴走気味に強く出ており、エンターテイメント映画としては少々見辛いものとなってしまっているのが残念。田崎竜太の復帰を望む。また、アクションシーンにも特に見どころとなる様な部分はなく、面白味に欠ける。

と、悪いところばかり並べても仕方ないので、良かったところも。

本作もまた、龍騎の真司&蓮、555のたっくん&木場などと同様、白倉ライダーの定番・ダブルヒーロー路線で作られており、最後の戦いに赴く加賀美と天道の一連のシーンは涙が出るほどカッコよく、TV本編の今後の展開に期待させてくれる。ザビーに変身するのが矢車さんというのもポイント高し。TV本編での復帰に期待する。

冒頭の世界の説明部での、ライダーやトルーパーがワームの大群と戦う場面が最大の見どころかもしれない。あとケタロスの最期(笑

TV本編が好きなら見ても損はしないかと。


追記:
また聞かれるとアレなので、先回りして以前の平成ライダー映画の評価を簡単に。

 アギト 80点
思い切って氷川を主役とし、G3-X対G4に特化したストーリーは潔く、劇場版として丁度いいスケールと密度に。
第一話からは想像もつかない程に、みるみる演技力が向上した要潤の熱演も見事。

 龍騎 85点
複数の平行世界が存在する、作品そのものの構成を活かし、先に"失敗した結末"を見せてしまうという企画の勝利。
これによってTV本編のバックボーンに深みが出るという効果も。
少年漫画の王道的ラストには泣き燃え。最高!

 555 75点
TV本編よりも更に突っ込んだ方向性と表現で、人類と新人類の未来を描くハードなストーリーは、子供番組のレベルを超えている。
木場の悲劇、たっくんの正体など、今後のTVの展開を期待させる要素多し。
仮面舞踏会の場面だけ浮いてるのが少しマイナス。

 剣 60点
ストーリーの狙いは悪くないし、バトルも結構盛り上がるのだが、簡単に復活してしまう始や、クドいくらいにミスリードを誘った割には呆気なく明かされる敵の正体など、粗が目立ってしまい、今ひとつ世界に入り難くなってしまったのは、監督が田崎竜太から石田秀範に変わったせいだろうか。

 響鬼 55点
前作までとは違い、最も「東映まんがまつり」らしく作られているのは楽しい。
が、途中で脈絡無く鬼同士が戦うなど、萎えどころも。
過去と現代を並行して描く構成は面白い。言われるほど悪くはないと思う。





tsubuanco at 17:02│Comments(2)TrackBack(3)clip!映画 | テレビ・ラジオ

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この記事へのコメント

2. Posted by さむらい   2006年08月13日 23:15
映画はたぶん観ないけど、ソフビ3体は買いました。
3. Posted by つぶあんこ   2006年08月17日 16:23
観よーよ。

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