2007年05月07日

お前を逮捕する 11点(100点満点中)

「白塚フチ夫であります」
公式サイト

刑事課のはみ出しもの、3班に所属する主人公は、一目見ただけで誰が犯人かわかる特殊能力の持ち主で、治安を守るために日夜犯人逮捕に励んでいるが、恋人からは仕事を辞めてくれと迫られ悩んでいる。主人公と3班のメンバーとが、麻薬密売組織を追って戦う刑事ストーリー。

韓流映画の定番である恋愛ものとは違う刑事ものが、わざわざ日本で公開されるからには、それなりに特徴的な面白さがあるのだろうと思いきや、特に何もなく、日本のアクション刑事ドラマの定番そのままなストーリー展開に終始し、本作独自の工夫らしきキャラクター設定は、却って突っ込みどころを増やしているだけの状態。

主人公の特殊能力が示されるファーストシーンの追跡アクションはそれなりに面白いが、その能力は結局本筋には特に関わらず、何のためのファーストシーンなのか不明なままだ。

単純な正義感に終わらせず、恋人の要求と自分の信念との狭間で悩むのかと思いきや、実のところ捜査の足を引っ張る障害としての役割でしかなく観客のフラストレーションを溜めるばかりで、オマケに後半からは特に進展も出番もなく、別のヒロインらしき婦警と一緒にいる場面の方が多くなってしまい、これまた何のための設定か不明。

その別のヒロインである交通課の婦警も、中途半端に登場して中途半端に伏線らしき別エピソードを展開し、無理矢理なコジツケで本筋の事件に絡んできて、これまた結局主人公の足を引っ張って観客のフラストレーションを溜める始末。最後に一発決めるが、それもまた「だったらもっと早く撃っとけ」と誰もが思う筈。

健忘症の刑事という設定は面白いが、その事が物語を面白くする方向に使われるのではなく、またまた捜査の進展を遅らせて観客のフラ(略、あり得ない不祥事を引き起こしてあり得ない泣かせの押しつけシーンを強行されて、観客は呆れるばかりだ。

遺体の手に握られていた陶器の欠片が伏線となっているが、何故そんな重要そうな証拠物件をすぐに鑑識に回さなかったのか、とツッコミどころを増やすだけで、しかもその陶器は結局クライマックスの展開には意味をなさず、中途半端な扱いに終わっている。

閉じこもった車のガラスを割られそうになって怯えていたのに、その後には車を走らせて逃げようとする、だったら最初から逃げろと。

婦警の乗った車が崖から落ちそうだから決闘を要求した筈なのに、場面が切り替わると何もなかったかの様に婦警が車の外にいる。何だそれは。

などなど他にも、クライマックスの展開などは、全てがツッコミどころと言って過言ではない、何も考えずに脚本を書いてるのではと思わせる破綻ぶりで、あまりの盛り上がらなさには唖然とする。

最初に逮捕された売人がらみのコメディ演出や、ラストシーンに登場するコソ泥の画面奥での小芝居など、素直に笑える部分もあるにあはるが、本筋のお粗末さが補われるわけではない。

こんな出来の悪い作品を観るくらいなら、日本の刑事ドラマでも観ている方がマシだろう。特段に鑑賞の必要は無し。


tsubuanco at 17:06│Comments(0)TrackBack(0)clip!映画 

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