2008年09月18日

デイ・オブ・ザ・デッド ★★★★

公式サイト プラデラレビュー

前半は「一体どこが『死霊のえじき』なんだろう?」との疑問がずっと付きまとう。

全力疾走するゾンビは『ドーン・オブ・ザ・デッド』などで、ノロノロゾンビとはまた別の恐ろしさが表現出来ており、その事自体をどうこう言うつもりはない。

だが本作は死人である事を表すための不自然な動き、およびスピード感を出すためか、早送りのコマ落としの様なエフェクトをかけた映像を多用しており、そこからは恐怖ではなくスベリ気味の笑いしか生まれない。ところどころに用いられる意図的なノイズ挿入も、本作はドキュメント風ではなく普通のドラマなので、単に醒めるだけで逆効果。

このあたりは、『ドーン〜』でザック・シュナイダーが行った、スタイリッシュかつ凄惨な恐怖描写にインスパイヤされて試してみたものと思われるが、作り手の映像センスが月とスッポン以上にかけ離れているために散々たる結果に。『デイ』なのにずっと夜中なのも、タイトルどうこうより単に暗くて見辛いので大いにマイナス。

だがゾンビ映画の9割方は、箸にも棒にもかからないゴミの山だとは、ゾンビ映画好きならよくわかっており、その点本作は充分に楽しめるレベルに作られている事も間違いではない。『リメイク死霊のえじき』というよりも『バタリアン6』でも観ている心づもりで望めば、無駄にハイテンションなゾンビアクションも面白がれるはずだ。後半の弾丸避けゾンビも同様。

「弾は込めてない」→ 撃ちまくり、「あれでも人よ」と轢かない → 轢きまくって最後に母親もドーン!、などのヒロインの変節も楽しい。特に母親撥ね飛ばしは、振りから引張りとオチへのタイミングが絶妙。

後半に突入すると、旧作バブ風の味方ゾンビや地下ミサイル基地、ゾンビに囲まれ首を轢きちぎられるシチュエーションなど、『死霊のえじき』を彷彿とさせる要素が随所に登場し、これまた楽しみ方を変えていける。火力が強すぎて基地全焼でまず笑い、その状況から説明無しに無事な面白黒人にまた笑う。脱力な締めもなかなか。

ヒロインのミーナ・スヴァーリを非常に可愛く撮れているのはいいが、ダクトを四つん這いで歩くシーンを多めに入れておきながら、胸元が強調されたり後ろから撮ってみたりといった、誰もが期待する映像がなかったのは残念無念。

『死霊のえじき』自体、世界市場向けに大予算で製作された『ゾンビ』の続編ながら、予算を確保出来ずこじんまりとした作品になってしまった事を考えれば、大作映画『ドーン・オブ・・ザ・デッド』の後にビデオスルーレベルで本作が製作されたのも、自然と言えば自然。



tsubuanco at 16:16│Comments(0)TrackBack(0)clip!映画 

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