2009年01月22日
その男 ヴァン・ダム ★★★
公式サイト プラデラレビュー
まず冒頭で超長回しのアクションシーンを披露して、アクション俳優としての確かさを見せながらも、そのシチュエーションがいちいち笑えてしまう、との時点で既に、自虐あるいは自省的セルフパロディとしての方向性は明確。
彩度を落として色調をくすませた映像が、現実とフィクションの境界を曖昧とさせる狙いも成功。この仕掛けは終盤の逮捕劇に活きてくる。強盗人質事件に巻込まれる主人公なる、ベタベタな王道を用意する事で、ズレを明確とし笑いや哀愁を生む狙いも成功。
バンバン笑わせるのではなく、下り坂をテーマにペーソスを主調とした作劇もまた、アンチメジャーな方向性が感じられ面白い。のだが、その上で予定調和に終わってしまった感も。もうひと壊れ欲しかったか。
まず冒頭で超長回しのアクションシーンを披露して、アクション俳優としての確かさを見せながらも、そのシチュエーションがいちいち笑えてしまう、との時点で既に、自虐あるいは自省的セルフパロディとしての方向性は明確。
彩度を落として色調をくすませた映像が、現実とフィクションの境界を曖昧とさせる狙いも成功。この仕掛けは終盤の逮捕劇に活きてくる。強盗人質事件に巻込まれる主人公なる、ベタベタな王道を用意する事で、ズレを明確とし笑いや哀愁を生む狙いも成功。
バンバン笑わせるのではなく、下り坂をテーマにペーソスを主調とした作劇もまた、アンチメジャーな方向性が感じられ面白い。のだが、その上で予定調和に終わってしまった感も。もうひと壊れ欲しかったか。
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この記事へのコメント
1. Posted by しげ 2009年01月22日 17:41
あんこ最高!
2. Posted by 埼玉の孤狼 2009年01月22日 23:20
お久しぶりです。
「クローバーフィールド」が先鞭をつけ、
「リダクテッド 真実の価値」や
「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」と続いた
フェイク・ドキュメント・シネマ
も、今作にて、とうとう行き着く処まで、の感がありました。
冒頭のシーンは笑えましたネ。正直ヴァン・ダム氏と香港系監督のコラボは余り成功している印象が小生無かったのですけど、通訳を通してのトンチンカンな会話を導入しているあたり、
なんだ、ヴァン・ダム氏自身、解っていたのか
と。
「クローバーフィールド」が先鞭をつけ、
「リダクテッド 真実の価値」や
「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」と続いた
フェイク・ドキュメント・シネマ
も、今作にて、とうとう行き着く処まで、の感がありました。
冒頭のシーンは笑えましたネ。正直ヴァン・ダム氏と香港系監督のコラボは余り成功している印象が小生無かったのですけど、通訳を通してのトンチンカンな会話を導入しているあたり、
なんだ、ヴァン・ダム氏自身、解っていたのか
と。