2009年07月07日

MW -ムウ- ★

公式サイト プラデラレビュー

序盤のカーアクションが無駄に長い(作り手が楽しんでいる程、観客はカーアクションを楽しめないのだ。ボーンシリーズなど作り手にセンスある場合を除き)クセに、肝心な米軍基地潜入場面の詳細を大胆カットするなど、正気を疑う構成配分に呆れる。(代議士の孫娘の登場意義は?)

序盤で島民殺戮場面ばかりに尺を取り、二人が当初どんな関係だったのか、どうやって逃げ延びたのか、どんな風に「命の恩人」なのか、など、二人の関係のベースとなる点を描いていないのも同様(エンディング映像は使い回しではなく、事件前の二人の出会いなどを見せればよかったのに)。

無駄にカメラをグラグラ揺らし画面をブレさせ残像を重ねる映像演出(これまたボーンの稚拙な模倣)は、使いどころと見せどころを全くわきまえておらず見辛く不快なだけ。

ピカレスクものとして徹底している方向性や、玉木宏の怪しすぎるビジュアルの見せ方等は評価出来るものの、それもTVドラマ版『銭ゲバ』が先にあるため既視感が強い。

総じて「悪徳」に翻弄される人間達の弱さや葛藤を全く描けていない。テレビと映画の見せ方の区別もつかず、創造的なセンスも備えていない、志の低いテレビ屋に映画を作らせるとこうなるというダメな見本。

『どろろ』もだが、つくづく手塚とTV局映画は相性が悪い模様。これも『どろろ』同様、予告は面白そうだっただけに残念。


tsubuanco at 09:46│Comments(3)TrackBack(0)clip!映画 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by みのむし   2009年07月11日 01:47
MWの酷評を読んだのは、つぶあんこさんで三人目です。
評論家によって評価が別れる作品は数々ありますが、これだけ一致してるということはよほどの駄作なのでしょうね。
ネットで原作を50ページ無料立読みしたら面白そうだったし、主人公が玉木宏に似てたので映画にも期待したんですが。残念。
2. Posted by foobar   2009年07月12日 17:36
>『どろろ』もだが、つくづく手塚とTV局映画は相性が悪い模様。

これでもし「アドルフに告ぐ」とか「陽だまりの樹」あたりがテレビ局の「開局○○周年映画」とかでレイプされるようなことになったら発狂しちゃいそうです俺。
3. Posted by <二:彡   2009年07月22日 21:23
原作は最初から最後まで非常に好きなんですが(特に銭湯のスリッパのくだり)、どれだけ素材が良くとも料理人が駄目だと料理も駄目になってしまう典型例ですね。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
Comments