音楽家の登竜門といわれるウィグモア・ホールで念願の演奏を果たしたばかりの女性ヴァイオリニスト、植田リサさん(28)が東日本大震災の被災地の子供たちを励まそうと、子供の日の5日夕、ロンドンの大和日英基金でチャリティー・リサイタルを開く。
リサさんは東日本大震災が起きた2011年にも子供の日に大和日英基金でリサイタルを開いており、その後もチャリティー・リサイタルを開いている。「震災が起きたとき、英国にいて無力に感じました。何かできないかと考え、私にはヴァイオリンがあると思いました」
「将来の日本を背負っているのは子供たちです。心身ともに元気でいてほしい」とリサさんは言う。大阪・茨木市出身のリサさんは18歳のとき雲の上の存在と思っていた英国王立音楽院に合格。
「ロンドンには最高の音楽家が最高の演奏を持ってやってきます」「西洋音楽を学ぶなら欧州、その中でもロンドンだ」と渡英を決心した。祖母には「いつ帰ってくるの」と尋ねられ、「大学を卒業したら」「大学院を卒業したら」と答えを先延ばしし、ついに「ウィグモア・ホール出んと、帰られへん」と大見得を切ってしまった。
渡英10年目の今年4月、憧れのウィグモア・ホールで演奏を果たし、欧州で活躍するプロのトップ・アーティストの1人として認められた。「今回のコンサートで集まったお金はアカデミー・キャンプを通じて被災地の子供たちに贈られます」とリサさんは声を弾ましている。
日時:5月5日午後7時~8時
場所:大和日英基金 13/14 Cornwall Terrace, London NW1 4QP
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