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それは日付が5月8日に変わって間もない頃のこと。
遅い食事のあと、長めの散歩をして帰ろうと、ぼくは井の頭通りを歩いていた。
吉祥寺を背にし、渋谷方面に向かう格好で。

しばらく行くと、正面から自転車がやって来た。
乗っている女の子が中田真由美に似ている、と思った。
ちょうど彼女のこと(月末のサンジャック企画のことなど)を考えていたので、そうみえるのだと思いつつ、すれ違った。
その瞬間に、あっ本人だ!と気づいて、ぼくはヘッドフォンを外して挨拶しようとした。
中田真由美も自転車を止めて、振り返った。
泣きそうな顔をしていた、と書きたいところだけど、実際はもっと複雑な表情だった。

ひと月ぶんの生活費が入った財布を落としたのだと、だから道々戻って探しているのだときいて、とりあえず一緒に探すことにした。
延々と歩き、交番に立ち寄り、さらにまた歩いた。
だが、本人が明らかにここだと認識している範囲では、結局みつからなかった。
警察の対応も、あてにならない感じだった。

不幸中の幸い、というべきか、払うべきものは払い終えていたそうだ。
とはいえ、残りの全部といっていいくらいの金額(とカードや保険証、財布そのもの)を落としたショックは大きい。

そんなときでも、中田真由美は言うのだ。
「でも、もし本当に、いまの私よりずっと困っているひとが拾ってくれてたなら、それでいいのかも」

中田真由美は性善説のひとだ。
それが彼女の、そして彼女の歌の、最大の魅力でもある。
いまどき、O・ヘンリーの小説のなかでしか出会えないような精神を持って暮らしているのだ。
そのような生活が自然に出来ることは、彼女の才能といっていいだろう。

歩きながら、ミュージシャンなのだし音楽で稼いだら、例えば投げ銭ライブをやって生活費の足しにしたらどうか、という提案をした。
すると、中田真由美はすぐに乗ってきた。
そのとき、彼女がこう言ったことが忘れられない。

「そうだ!私には歌がある!
・・・いや・・・歌しかない・・・」

その認識がいかに控え目なものか、いつか広く知らしめたい。
それはぼくのささやかな願いだ。


深夜、中田真由美と別れたあと、ツイッターとメールで、会場を探した。
異例の速度ですべてが決まった。
情報を提供してくれた方、気にかけてくれた方、ツイッターで情報を拡散してくれた方、すべてのみなさんに感謝します。

中田真由美を知っているひとはもちろん、この『クレーター通信』の記事でしか知らないとか、いま初めて知ったという方も、是非この機会に観に来てほしいです。
そして、未だ青の時代を行くこの天才シンガーソングライターに、どうか恩を売ってやってください。




★★★★★★★



【中田真由美救済投げ銭ライブ・その1】

5/14(月) @下北沢リトルベルゲン

●19時頃〜20時半頃まで(予定)
●チャージなし(通常のオーダーをお願いします)

※この日は生音ライブとなります
※お店は18時頃にはオープンしています
※リトルベルゲンは素敵な編みぐるみカフェです



【中田真由美救済投げ銭ライブ・その2】

5/20(日) @南青山ルナ

●11時頃オープン
●12時過ぎスタート
 〜14時頃まで(予定)
●チャージ¥1000円(1ドリンク込)

※食品持ち寄りOK(ごみはお持ち帰りでお願いします)
※グリーンカレー、タコライス 、他おつまみ限定数あり、

「ゆっくりピクニックランチしましょうか〜 せっかく日曜なんだし」
 by PAJAN



★★★★★★★




なお、20日のライブは予約受け付け中です!
予約と当日とでチャージは変わりませんが、お食事などの用意もありますので、行きます、という方はとりあえずご連絡下さると助かります!
中田真由美か、津田まで、よろしくお願いします。
あと、ここだけの話として…中田真由美は14時頃までしかいられない訳ですが、もしかしたらその後、別の誰かによる飛び入りライブがあるかも…!
かも、ですよ。
そういう、ゆるいお楽しみも込みで、ぜひ遊びにいらしてくださいまし。

あ、14日は普通にお立ち寄りください。
写真は、下北沢リトルベルゲン店内の様子です。

お待ちしております!