(2015年9月追記アップ 旅行博会場にて、南城市の観光担当の方からお伺いしたおススメスポットを追記しました)

首里城に続いて、「斎場御嶽(セーファウタキ)」のご紹介です。行ってとてもよかったので詳しくご紹介したいと思います。斎場(セーファ)は「霊威の高い聖なる場所」という意味で、御嶽(ウタキ)は、南西諸島に広く分布
している「聖地」の総称。琉球王国の創世神「アマミキヨ」が作ったといわれる七大御嶽のうち、斎場御嶽は琉球最高の聖地と言われています。

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斎場御嶽の地図です。



2000年12月に世界遺産に登録され、記念碑がありました。近年までは男性禁止だったそうです。


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斎場御嶽に入る前にまず、「緑の館・セーファ」という建物を通ります。この中に案内があり、「御嶽の中では、何気なく置かれた石などが重要な意味を持つことが多くあります」など説明がありました。今回ガイドしてくださった斎場御嶽に詳しい観光タクシーのドライバーの方も同じことをおっしゃっていました。写真をクリックすると拡大できます。

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斎場御嶽の中には6つの拝所(ウガンジュ)があり、その中には、「大庫理(ウフグーイ)」「寄満(ユインチ)」「三庫理(サングーイ)」など、首里城内の建物や部屋と同じ名前を持つ拝所があります。当時、斎場御嶽と首里城は深く関わっていたことがわかります。こちらが地図です。写真をクリックすると拡大できます。

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南城市役所、観光・文化振興会の方にお伺いしたところ、6つの拝所(ウガンジュ)は、①大庫理、②寄満、③シキヨダユルアマガヌビー、④アマダユルアシカヌビー、⑤三庫理、⑥チョウノハナで、「拝所(ウガンジュ)」は「イビ」「イベ」「ウガミ」などいろいろな呼び方がありますが同じ場所のことだそうです。「拝所」は場所や地域全体を指し、「イビ」は主に特定の場所を指すことが多いそうです。まとまった確実な情報がなかったのでご参考になれば幸いです。

では見所のご紹介です。

◆御門口(ウジョーグチ)

斎場御嶽の入口です。琉球最高の御嶽ゆえに、ここから入場できるのは王府関係者に限られていたそうです。ここには御嶽内にある6つの拝所を示す香炉が置かれ、一般人や男性はここで御嶽の中に向かって拝んだそうです。その手前からは、写真のように久高島を望むことができました。

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ここから下の写真のような石畳が続きます。結構滑りやすいので、スニーカーなど歩きやすい靴で行くことが必須です。ヒールでいらしていた方は大変困っていたようです。

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◆大庫理(ウフグーイ) 

1番目の拝所です。「大広間」とい意味を持っていて、大切な行事はここで行われていたそうです。首里城正殿の二階も大庫理と呼ばれ、祭祀的な機能を持つ格式の高い場所だそうです。この辺りに来ると空気が澄んでいて清らかな雰囲気になります。緑だけでなく岩からもパワーが伝わってくるようで、聖地らしい雰囲気でした。

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このように香炉が置かれていました。

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次の拝所に行く途中に撮影した、周りの雰囲気です。

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◆寄満(ユインチ) 

2番目の拝所です。寄満は「台所」を意味し、当時ここには国内外からの海の幸・山の幸が集まり、それが「豊穣の寄り満つる所」と理解されたようです。首里城内にも同じ名前の建物があり、国王のために食事を作る厨房を指すそうです。

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◆砲弾池

「寄満」(ユインチ)とウフグーイの間にありました。沖縄戦での着弾跡で、ここにはイモリがたくさんいました。

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◆三角岩

大きな岩が二枚寄り添うようになっています。ここが斎場御嶽の一番の見どころで、ダイナミックな岩は圧巻でした。人と比較すると大きさがわかると思います。この近辺には4つの拝所が集まっています。聖地らしい澄んだ空気を感じました。

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奥に入っていきます。

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こちらが、現地の案内板にあった図です。写真をクリックすると拡大し、三角岩の周辺の拝所や見どころの位置関係がよくわかります。

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◆シキヨダユルアマガヌビー(奥側)と、アマダユルアシカヌビー(手前)

3番目、4番目の拝所です。三角岩の右側にある2つの壺で(写真右下)、二本の鍾乳石が上から棒のように出ていて(写真右上)、そこから落ちてくる水を2つの壺が受け取っています。

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2つの壺のアップです。

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案内には、「二つの壺中にある水は神聖な水です。触れることはご遠慮ください」と書かれていました。

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案内してくださった観光タクシーの方によると、天災や世の中の大きな出来事の前には、この壺のお水の張り具合も変わるそうです。

◆貴婦人様のお休み所

三角岩と鍾乳石との間にありました。ここで多くの人が祈りを捧げるそうです。以前、斎場御嶽は格式高い女性のみが入れた場所なので、「貴婦人」という名前を使っているのではという話も聞きました。

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◆三庫理(サングーイ)

5番目の拝所です。三角岩をくぐると、一番その奥の突き当たりにあります。ここにはいろいろな宝物が埋まっていたそうです。

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◆チョウノハナ

最後6番目の拝所です。三庫理の右側にある拝所で、ここは斎場御嶽の中でも一番神聖といわれている拝所です。足元に香炉がたくさん並んでいて、その香炉に触れることができませんが、その上の岩には手を当てて気を感じることができます。これらも観光タクシーの方が教えてくれました。このように手を当てられるところ、当てられないところなどは必ずガイドさんに確認を取りましょう。この場所をゆっくりと堪能していたので、写真を撮影するのを忘れてしまいました。

◆久高島遥拝所(クダカジマヨウハイショ)

三角岩をくぐって左側、三庫理(サングーイ)の左側にあります。ここから見える久高島の遠望は圧巻でした。

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そして最後に三角岩を三庫理側から撮影しました。観光タクシーの方によると、こちらから写真を撮影すると岩の間が場合によって紫に写るとのこと。私も撮影したところ、紫になりました。紫は琉球王の色。三角岩はこの紫の色がポイントなので、三庫理側から写真を撮影するのがよいそうです。紫に写らない場合もあるようで、それは光の加減だったり、その他いろいろな説もあるようです。

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最近は、斎場御嶽も来訪者が多くなり、マナーの悪い人も増えてきて入場制限を検討しているようです。現在年に2回休息日を設けているようです。また、本来は聖地なので、私のように詳しいガイドの方に同行してもらうと安心できると思います。お祈りの方法や場所、触れていいところ悪いところがわかります。南城市観光文化振興課に確認を取ったところ、「緑の館・セーファ」には有償ボランティアガイドの方が一名常駐していて、料金は5名までで1回1,000円、6名からは1人増すごとに100円追加となるそうです。常駐の方は1名ですので、利用される場合は事前に電話(Tel: 098-949-1899)で予約した方がよいようです。

近隣情報として、斎場御嶽の近くに美味しいレストラン「カフェくるくま」をご紹介します。こちらも今回お世話になった観光ドライバーさんのおススメで、お手頃なお値段で美味しいアジア料理を堪能できました。そして美しい景色も堪能でき、さらにアンモナイトなどの展示もあって、いろいろ楽しめます。こちらがレストランの入口です。

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アップです。

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パッタイを注文しました。美味しかったです。

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こちらは、「チキンのバジル炒め」。ボリュームあります。

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バルコニーに出ると、このような美しい景色を堪能できます。美しいです。季節のいい時には特等席ですね。

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レストランの隣の建物では、アンモナイトなど展示されていました。

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三葉虫もありました。

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最後に、この斎場御嶽に行くときに通る道、「ニライカナイ橋」です。ドライブを楽しめる道路で、橋からは美しい景色が見られ、久高島なども遠くに望むことができます。

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沖縄の聖地にご興味のある方は、特に男性の方は早めに観光されることをおススメします。聖地が荒らされることを防ぐために入場制限が出てくることは近いうちにあるかもしれません。次回は首里城や斎場御嶽にも深く関係するもう1つのパワースポット、「久高島」をご紹介します。琉球王国時代、斎場御嶽で大切な祭事があるときには、この九高島の白い砂を運んできて敷き詰めたそうです。

関連ブログ:
首里城@沖縄パワースポット(聖地)巡り①
久高島・フボー御嶽・カベール岬@沖縄パワースポット(聖地)巡り③


(2015年9月追記アップ)

南城市のサイトに、わかりやすい斎場御嶽の紹介があります。「らしいね南城市 斎場御嶽

南城市の方から、「Cafe やぶさち」もおススメと聞きました。
その他、「浜辺の茶屋」、「森のテラス」、「沖縄まんまるカフェ」などもあるそうです。

南城市にある「ガンガラーの谷」も、近くにある「CAVE CAFE」も、おススメだそうです。