香川県出身の私にとって、ずっと念願だった、クルーザーで行く「瀬戸内海クルーズ」。地元の友人たちと一緒に、ついに実現しました。題して「地元再発見の旅」。クルーザーだからこそ行ける、そして瀬戸内海で育ったのに行ったことのない、探検モードのクルーズを企画してみました。
今回お世話になったのは、「ユアクルーズ」の古市さん。私の「小型船舶免許取得」のお祝い!で、所有のヤマハのクルーザーをプライベートで出してくださいました。古市さんは普段、高松港を拠点に、島間の送迎や、クルーズをアレンジされています。
今回考えたプランは、香川県育ちなのにまだ上陸したことのない、瀬戸大橋近辺の香川県の3島(小与島、岩黒島、櫃石島)に、船を係留して初上陸。漁師民宿@櫃石島でランチ。与島、本島、六口島(岡山)を船から見学という日帰りクルーズでした。
アドベンチャー感たっぷりで、香川と岡山から参加した友人たちも、とても喜んでくれました。友人たちもほぼみんな初上陸でした。クルーザーは、憧れのフライングブリッジ(2階席)艇。友人たちとプライベートな空間で、プチセレブ気分を楽しめました。
この特等席から瀬戸内海を楽しむのは、クルーザーを楽しむ人たちにとって、最高の贅沢です。ここに座りたくて、何度もリピートしてしまうお客様が多いと思います。写っている私も笑顔です。
デッキです。マリンカラーの素敵なデッキチェアとテーブルも用意してくださっていていました。細かい気遣いとセンスが光るクルーズに、友人から、「海外からの来客時に」、「県外からのVIP客の接待に」、「家族で誕生日パーティに」など、応用編の話がいろいろと出ていました。
クルーザーがいいので、運転も乗り心地も快適でした。フライングブリッジの定員は2名。船自体は定員12名ですが、船長以外で5-7人くらいがおススメです。
2階席右側の席です。風を感じながら瀬戸内海を走るのは、幸せでした。少し操船させていただきましたが、小型船舶の免許を取ってよかったなと思う瞬間でした。この解放的な空間で、カップルで、お友達で、ご家族でいろいろお話しながらクルーズを楽しむのもいいですね。
2階席左側の席に座った時の写真です。下で運転している時は、右に見えるレバーが下の運転席と連動して動きますので、それを見ているのも楽しいです。船長気分を味わえます。
室内のキャビンです。運転席の奥におトイレもあります。運転席もかっこよくて、GPSなども大きくて、見ているだけでも楽しかったです。
キャビン奥のスペースです。この日は荷物を置かせていただきましたが、走行中は船の前の景色を、ずっと生中継で放映してくれていました。これがまたよかったです。
この船には3か所運転できるところがあり、3つめがこちらです。係留するときにとても便利です。普段東京で利用するクルーザーは、運転席は1か所だけなので、こういうのもすごく新鮮でした。
ライフジャケットは常備されています。今回は安全のために全員着用してクルーズしました。出航前に使い方の説明をしていただいて、万が一に備えて、ライフブイ(救命用の浮き輪)の位置をみんなに伝えました。
予定航路の地図です。古市さんが準備してくださっていました。航海中も場所がわかって便利ですし、旅のいい記念にもなりました。
集合と出航は、高松港第二桟橋でした。こちらが高松港。右側が「第二桟橋」です。
この④というサインが、第二桟橋の目印です。
奥の方に歩いていくと、右側に係留していました。奥には高松港らしくフェリーがたくさん見えます。私にとっては小さい頃からの普通の風景ですが、改めてみるときれいだなぁと思います。
ここから、クルーズの紹介です。臨場感たっぷりでご紹介したいと思います。この日はあいにくの曇りと雨でしたが、8月でも暑すぎず、デッキで快適に過ごすことができました。朝10時に出発、後ろにフェリーが追いかけてくるのは、瀬戸内海らしい風景です。
屋島が見えます。晴れていれば、青く美しい瀬戸内海をお伝えできるのですが、この日は曇りと雨だったので、グレーな感じです。でもこれも、瀬戸内海の風景です。
直島行のフェリー(四国汽船)が見えました。最近フェリーの下の方に、赤い丸のデザインが描かれたそうです。カワイイと思いました。後ろに見えるのが屋島です。
高松市が、遠くに見えます。この景色が好きです。一番高く見えるのが、高松駅近くにある「シンボルタワー」です。30階建てですが、高松だと高く見えます。
黄色の浮標がありました。免許を取るときに教本で習うのですが、実際にこうやって見ると結構感動です。興味のある方は、「浮標 黄色」で、ググってみると、意味が分かって楽しいです。
緑色の浮標もありました。こちらは、「航路」の左側にある標識です。航路のある瀬戸内海では、よく見かけます。ちなみに右側は赤色です。
こちらは、前のデッキから撮影した写真です。遠くに、かすかに瀬戸大橋が見えてきました。見えてから実際に橋まで到着するのに、結構時間がかかって、さすが瀬戸内海は広いなと思いました。
瀬戸大橋が少しずつ大きく見えてきます。赤と白の縦縞の浮標がありました。「航路」の真ん中にある浮標で、ここを境に、船は右側通行です。
友人が撮影。左の男性は、元高校英語教師の笠井さん。お役に立てればと、外国人のお客様の通訳をボランティアでお手伝いされています。お2人とも誠実な方で安心してクルーズを楽しめます。
そして、瀬戸大橋が近づいてきて、最初の目的地、「小与島」が見えてきました。ここにはなんと、廃墟になったホテルがあります。写真左側に小さく見えています。「小与島」は、瀬戸大橋がかかっている「与島」の東側にある、小さな島です。
近くから撮影。「ホテルアクア小与島」というホテルで、瀬戸大橋開通と同時に、リゾートホテルとしてオープンしたそうですが、その後お客様が途絶えて閉館となったそうです。
アップで撮影。もったいないくらいの、オーシャンビューのお部屋です。この角部屋など、泊まってみたいなと思いました。
真正面から撮影。この窓から見ると、瀬戸大橋が正面に見える位置にあります。もったいないなぁというのが正直な感想です。現在はどこかに管理されているようです。
そして、「小与島」に到着。住人の方の桟橋に、係留させていただきました。
桟橋の背景に、「与島」の採石跡が見えます。与島は、瀬戸大橋のパーキングエリアがあって、開発されているイメージだったのですが、違う一面を見た気がします。ちょうど、パーキングエリアの裏側になります。
一緒に行った友人が、小与島から見える「吊橋」の部分を撮影していました。
与島の北側(与島⇔櫃石島間)にある、「斜張橋」。クルーズならではの景色です。
与島の南側(坂出⇔与島間)にある、「吊橋」です。
島内を探検。香川県や岡山県の方でも、ここに来られた方は少ないと思います。
島の中に入っていきます。ぶらタモリのような、探検のような、楽しさやワクワク感があります。
えっ?これは何?と、目の前に見えてきた景色に、みんなびっくりしているところです。
みんな、写真を撮影し始めました。「ジブリみたい!」、「宮崎駿さんの世界みたい!」、「天空の城ラピュタだ!」、「香川の秘境」などと、みんな感動していました。私もその1人です。感動しているみんなの姿が新鮮で、撮影しました。小与島を、瀬戸内海にある「ジブリの島」と言っても過言でないかもしれません。
「小与島」は、石の採掘(採石業)で栄えていた島だそうです。採掘した跡がこのようにアートのようになっていて、独特の雰囲気を醸し出していました。
アップで撮影。このように、削った石のところに緑が生えています。
こちらがこの周辺の左側にある、石の採掘によってできた、人口池です。
遠くから撮影したら、池に石の部分が反射して、美しかったです。
上の方をアップで撮影。幻想的です。採石のために、人の手で作られたものですが、その後採石業が廃れて、自然との融合でできた風景という感じです。島の歴史と、自然を感じる風景です。
こちらは、反対側にある池です。
奥にある石の上に、鳥がいました。
帰り道、瀬戸大橋をパノラマで撮影してみました。圧巻です。クリックしたら拡大しますので、是非見てみてください。真ん中に与島を挟んで、違う形の橋が見える、おススメ撮影スポットです。
探検も終わり、友人たちが船に乗り込んでいます。
小与島を出発して、「与島」に向かいました。クルーズ中は、デッキで飲み物などを楽しめます。
「与島」に到着。上陸せずに、海から眺めるだけにしました。こちらが桟橋です。
地元の方はご存知だと思いますが、以前、「フィッシャーマンズワーフ」という、プチアミューズメントパークのようなところがあって、大きなシーフードレストランもありました。ここが、その跡地です。今は跡形もなく更地です。その当時、来客時に行った記憶があります。
見学していると、他のクルーザーが来ました。係留していたので、上陸して見学をされたのかもしれませんね。
私たちは、次の目的地「岩黒(いわくろ)島」に向かって出発しました。海から見える「斜張橋」は圧巻です。
この辺りには、多くの漁船がいました。車で瀬戸大橋を通るとき、よくこの「H」の形を道路から撮影しますが、この角度からの斜めのワイヤーも素敵です。よく、「白鳥が羽を広げているよう」と表現されます。
瀬戸大橋を眺めていると、電車が通りました。電車で瀬戸大橋を通るとき(四国と岡山間)、ここを通るので、美しい瀬戸内海の景色が堪能できます。電車から瀬戸内海を見ることはあっても、海から電車を見ることは今回初めてでした。
この辺りの橋は、瀬戸大橋の中でも、「トラス橋」と言います。三角形を組み合わせて作った、ジャングルジムのような橋です。瀬戸大橋の6つの橋について知りたい方は、こちらとこちらのサイトがわかりやすいと思います。
「トラス橋」の真下を通りました。
橋をくぐって、反対側に出たところです。
2階席からこんなふうに見えます。
前のデッキから撮影。再度、橋をくぐっていきます。
通訳のボランティアの、笠井さんです。楽しそうですね。
友人も、楽しそうに撮影しています。実は彼女は、瀬戸内海の島の雑誌、「せとうち暮らし」の編集長、小西智都子さんです。つまり、瀬戸内海の島のプロです。撮影モード全開の彼女も、瀬戸内海の美しさを伝えていきたいと思っている一人です。
「岩黒島」に到着しました。係留も、アドベンチャー感たっぷりです。岸壁には「ふなむし」がいました。虫の苦手な方は、島に上陸するときにちょっと勇気がいります。帰りは賑やかになったせいか、いませんでした。
岩黒島港です。係留している近くの波止場では、釣りをしている人がいました。
アップで撮影。のどかな雰囲気で素敵です。
さて、「岩黒島」の散策です。港の右側には、思ったよりもたくさんの家がたくさんありました。
上の方にある家に注目しました。この家のバルコニーや窓から見える景色は、きっときれいだろうなと思いました。別荘とかにもよさそうな家ですね。
反対側は海で、パワーショベルがありました。
こちらは「羽佐島・与島」方面で、3種類の瀬戸大橋、「吊橋」「トラス橋」「斜張橋」全部が見える場所です。係留しているクルーザーが、不思議と小さく見えます。
「岩黒島」を離れます。港近くに「釣堀」が見えたので、ネットで検索してみたところ、この「竜宮」だと思います。瀬戸大橋が一望できる釣堀とのこと。一度試してみたいですね。
2階席からだと、窓がないのできれいに見えます。ランチ場所の「櫃石(ひついし)島」に向かっています。
「櫃石島」の港に到着。民宿のオーナーが迎えに来てくださっていたので、探しました。
オーナーを発見。白い車の前です。民宿専用の係留場所がここにあるので、ここに係留します。
今回はまず、船首からみんな岸壁に降りました。民宿のオーナーが、「隣が僕の船なんで、船に係留してください」とのことで、皆が降りた後、隣の船に係留しました。船に係留もよい経験です。
岸壁から撮影。住人はこのループ橋で車で、またバスで近くまで来て、エレベーターで島に降りるそうです。ビジターは、住人に橋の入口を開けてもらったら、出入りできるそうです。
今回昼食でお世話になった「民宿いけだ」です。鯛網漁師をされている池田さんが、経営されている民宿です。宿泊も、ランチのみもできる場所です。港と民宿の間は、車で送って下さいました。
「民宿いけだ」の入口は、瀬戸大橋に入る入口のお隣でした。撮影し忘れましたが、この左側が高速道路に入るゲートです。
瀬戸大橋に、電車が通りました。
「民宿いけだ」は、ちょっと小高いところにあります。
こちらが民宿の全景です。
入口です。
到着すると、このようにきれいに準備されていました。
1人分です。これにあら汁と、茶碗蒸しが後で運ばれてきました。
そしてご飯は、「鯛めし」です。
お魚をアップ。
しばらくすると、瀬戸内の高級魚「あこう」(キジハタ)と、蛸の刺身が出てきました。一皿4人前です。
続いて、鯛の船盛りが出てきました。こちらも4人前です。
アップで撮影。とても新鮮です。もちろんオーナーが鯛網漁で獲ってきた鯛です。
テーブルにお刺身がいっぱいになりました。こんな光景、あまりみたことないですね。約2時間ほど、会話を楽しみながら、ゆっくりと昼食を楽しみました。
ランチは、1人4千円でした。民宿のご夫婦も心を込めて作ってくださって感謝でした。ただ量が多かったので、正直なところ全部食べきれなくて、残すのが申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
今後は、半分の量で「鯛刺身御膳」のような定食の選択肢があると、女性も高齢者も利用しやすいかなと思いました。ご飯とお味噌汁、小鉢一品と、船盛のお刺身をシェアでもいいですね。
食事が終わって、櫃石島を離れる時です。実は、到着時はそのまま船首から岸壁に上がれたのですが、食事後は干潮のために、船がこれだけ低くなっていました。みんなこの岸壁のはしごを使って船に降りました。真下は深い海ですが、さすが皆さん瀬戸内海育ち、大丈夫なようでした。
続いて、この島だけ岡山県になりますが、「六口島(むくちじま)」を船から見学しました。「象」に似た岩があるからです。真ん中辺りに見えるのがそうです。
アップで撮影。確かに似ていますね。六口島には「象岩亭」や「六口荘」などの民宿もあるようですので、今度是非行ってみたいと思います。
クルーズ中を前の方から撮影。デッキでみんな楽しんでいます。私は2階で操船しています。
「本島」です。ここにある「イルカ村」に立ち寄る予定でしたが、時間が押してしまったので、上陸しませんでした。イルカ村のある「屋釜海水浴場」は、設備は整っているのですが、やや不便なところにあるので、空いてて穴場な海水浴場です。夏クルーザーで行くのもよさそうですね。係留場所もあります。場所の詳細はこちら。
トイレやシャワー室もあります。
最後に、本島の西側にある「園の洲(そのす)」を見学しました。「園の洲」とは、塩飽諸島の潮流によって海面下に造られた砂山で、大潮の干潮時に数時間だけ出てくる砂浜です。この日は大潮で、干潮のタイミングを見計らって近くまで行ったら、かすかに見えました。
アップで撮影。砂浜が見えます。
これでこの日の予定は終了しました。あっという間のクルーズで、高松港帰港17時に間に合わせるべく、最後は瀬戸大橋を見学しながら、一気に高松港に戻りました。
よく見ると、いろいろな橋脚がありますね。
今回のクルーズを通して、瀬戸内海はまだまだ地元民でさえ知らない美しさや楽しさがたくさんあると、強く感じました。瀬戸内海のプライベートクルーズの旅、ブレイクする予感です。私も、いろいろなクルーズを考えて、実現したらまたブログにアップしたいと思います。
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