塚本歯科医院のスタッフブログ

2015年07月

現在認知症を発症してる方は500万人・他にも軽度の認知症は400万人と
言われています。

65歳以上の4人に1人が認知症・或いは軽度認知症ということになり、
これは年々増加しています。
認知症は悪化の速度を緩めることは出来ても、良くなることはありません。
進行する速さの個人差はあれ、必ず悪くなって 行くものです。

認知症と診断されたら是非初期のうちに歯科医療を受けて、
出来るだけスムーズに噛めるようにしておくことが大切です。

これはご家族の皆様が気を付けてくださるといいと思います。

認知症が進んできますと、治療が困難になり、きちんと合う入れ歯を
作ることも困難になります。

これまで歯科医師は
「入れ歯を使った方が脳への刺激があるので 出来るだけ使うように」
と説明してきました。
もちろん健康な時、認知症の初期だとその通りですが
認知症が進んできて、 きちんと合っていない入れ歯を使い続けていると
入れ歯では噛みきれないために丸飲みをする事になります。


それは筋肉が衰え始めている患者さんにとってはとても危険なことで、
喉つまりをしてしまい、最悪の場合に窒息死をすることもあります。
なんと1年間の窒息死者数は約1万人と言われ、交通事故死の数より
多いのです。

つまり、冒頭で言いましたように認知症初期にきちんと歯科医療を
受けることが長く健康を維持するためには大切なことだと言えます。

それでも入れ歯が合わなくなったり、入れ歯をきちんと使う事が出来なくなったり、
もっというと入れ歯を入れ歯として認識できなくなってしまった場合には、
どうぞ入れ歯を使う事をやめてもらうようにしてください。
(その判断をするための簡単なテストもあります。)

後は噛むと言う事に拘らず、その患者様に合った柔らかい食事・とろみを付けた食事に
替えるいくことが大切です。
 
 

顎関節症の原因は、歯や顎に繰り返し強い力が加わることです。

この「力」としては、大きな口を開けること硬過ぎる物を噛むこと
また入れ歯が合わない咬み合わせの異常歯ぎしりそして
くいしばりなどが考えられ、さらに噛む時に使う筋肉の異常な緊張
精神的ストレスも大きく関与しています。
 
これらの中で何と言ってもその原因の多くは
「歯ぎしり」「くいしばり」そして「精神的ストレス 」だと言われてきましたが、
最近新たに
TCH」(上下歯列接触癖・・・Tooth  Contacting Habit)
という概念が出てきました。

これは歯ぎしりやくいしばりとは違い、
「上の歯と下の歯を長時間接触させている癖」 ということです。
つまり噛んでいるのではなく、軽く接触させている癖です。
皆さんは「エッ??いつも触れてない?」と思われると思いますが、
実は上下の歯の接触は食事中、会話時だけで、一日に平均20分しかありません。
驚きますよね。

何と23時間40分は上の歯と下の歯が離れているのです。

そして恐ろしいことに上下の歯が接触していると、それが軽い接触であっても
筋肉の活動が強まり、顎関節の圧迫が起こり、血行不良が起こります。

これが毎日長時間行われると、疼痛が出てきます。

患者様に「上下の歯をいつも接触させていませんか?」と質問すると、
「歯ぎしり」同様に「いえ、してないと思います」と返ってきます。

つまり自分で意識してやっているわけではないと言う事です。

「TCH」の治療は「上下の歯を接触させないこと」
これに尽きるのですが、普段意識してない分意識しても
上手く出来るものでもありません。

とはいえ、顎に異常を感じる方は、このことを知っておいて欲しいと思います。

具体的に説明を受けたい方は是非診療所にいらして下さい。


 

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