170516 アロマオイルおはようございます。
「まおまお」で~す。
いつもブログを見ていただきありがとうございます。

今回の書籍の紹介はコレです。

塩田 清二『〈香り〉はなぜ脳に効くのか―アロマセラピーと先端医療』(NHK出版,2012) 740円(税別)



この書籍をサクッというと


アロマセラピー(香り)には病気を改善する効果があることを解説した1冊です。


目次


はじめに
第一章  嗅覚のメカニズム―ヒトはどのようにして“香り”を感じるのか
第二章  “香り”が人体におよぼす作用―アロマセラピーのサイエンス
第三章  治りにくい・予防しにくい疾患に効く“香り”
     ―メディカルアロマセラピーの最新研究
第四章  “香り”の効能を楽しむ―精油の使い方
おわりに
付録


アロマセラピーの特徴


アロマセラピーをご存じでしょうか?
香りを嗅ぐことで心身にいい影響を与え、健康管理に役立つものです。
しかし、日本ではまだ趣味の領域から出ていないイメージ。
ところが海外に目を向けるとフランスやベルギーでは長年、医療行為として認められているものなのです。

そんなアロマセラピーの特長は健康のために重要な脳に直接働きかけること。
脳は痛みや不快さなどを感じている器官です。
アロマセラピーの香りは脳の深いところにある視床下部や大脳辺縁系と呼ばれる部分に直接作用します。
そのため自律神経や内分泌系、感情や情動行動に影響を与えることが明らかになってきているだけでなく、薬などに比べ量は微量であり、身体への副作用も少ないのです。

今回紹介する書籍はアロマセラピーが病気の緩和や改善などにどれだけ役立つのかを解説しています。


アロマセラピーの2つの吸収経路


当書籍によるとアロマセラピーとは「精油を薬剤として用いた医療」というのが、一般的な定義となっているとのこと。
ちなみに精油とは植物の芳香成分を水蒸気蒸留法で抽出したものです。

アロマセラピーでは精油を鼻から吸収する「経鼻吸収」と、皮膚から吸収させる「経皮吸収」の2つの経路があります。

精油によっては、同じ精油であっても経鼻吸収と経皮吸収では、中枢神経に及ぼす作用が異なることも。
例えば「サンダルウッド(白檀)」の精油の主成分である「α-サンタロール」は、経鼻吸収では興奮作用、経皮吸収では鎮静作用があるといいます。

つまり、直接、脳に働きかける経鼻吸収と、皮膚から血液によって体内を巡る経皮吸収という吸収経路の違いで作用が異なることを示しているのです。

経鼻吸収にも2つの経路が


精油を気体として鼻から吸い込む経鼻吸収。
この経鼻吸収には、さらに2つの経路があります。

1つは精油の香りが鼻から入り、嗅神経を刺激して電気信号を発生させ、脳に「香り」として感知させる経路。

もう1つは鼻からのど、そして気管支を経て肺に届く経路。
肺には毛細血管がたくさん張り巡らされており、精油の芳香成分はその毛細血管に入り、全身を巡るのです。

経皮吸収


アロマテラピーというと香りを嗅ぐイメージがありますが、実は精油を液体として用いる方法もあります。

皮膚に精油を塗布すると、皮膚を通過し、その下の毛細血管に芳香成分が溶け込み、毛細血管を通じて全身を巡ります。

経鼻吸収と経皮吸収の時間差で働かせる


医療現場では精油を植物油脂の溶媒であるキャリアオイルで1~5%の濃度に希釈し、塗布してマッサージする「アロマトリートメント」というものがあります。
この特徴は精油の有効成分を時間差で働かせることができること。

鼻からは精油の芳香成分が吸収され、皮膚からは芳香成分が血液中に吸収されます。
この芳香成分は分子量の大きさによって、異なった速度で体内に吸収されるので、吸収されるまでの時間差が生じます。

このメカニズムを用いているのがアロマトリートメントなのです。


アロマセラピーの作用とは


アロマセラピーはさまざまな症状に対して効果が認められています。
当書籍でも多くの事例が載っていますが、その中からいくつかを紹介します。

ガンへの効果


アロマセラピーはガンに関して3つの効果があります。
1.精油の芳香浴やアロマトリートメントによるガン患者の心理状態、とくに不安感やうつ症状などの精神的改善
2.ガン性疼痛のなどの身体的症状の改善
3.抗ガン剤や放射線治療の副作用の軽減

また、当書籍では抗ガン作用が期待される精油成分として「ゲラニオール」を挙げています。
これはゼラニウムやローズ、パルマローザなどの精油に多く含まれるものです。

アロマセラピーでは抗感染症や免疫機能を活性化する作用があるとして活用されてきました。

フランスの実験では抗ガン剤フルオロウラシル(5-Fu)単体よりもゲラニオールを併用した方がガン細胞死を促進し、ゲラニオールが高濃度だとその作用がより高まるとのこと。
ゲラニオールが抗ガン剤の効果を高めて、治療の相乗効果となる可能性を示唆しているのです。

他にも抗ガン作用があると考えられる精油について、当書籍はローズマリーカンファー、シソ、クスノキなどを挙げています。

高血圧への効果


当書籍によるとアロマセラピーは高血圧にも効果があるとのこと。
具体的にはラベンダーやイランイラン、ベルガモットのブレンドを4週間吸入することで、血圧と脈拍の有意な低下が認められています。

また、1週間に1回、計8回、ラベンダー、ローズゼラニウム、ローズ、ジャスミンの精油をブレンドしたアロマオイルでトリートメントすると上と下の血圧がともに下がったという報告も。

これらは精油のブレンドによって、嗅覚から副交感神経を刺激し、リラックス効果がある組み合わせとのこと。
そのため、交感神経と副交感神経のバランスを調整し、血圧の上昇を抑制したと考えられているそうです。

脂質異常症への効果


精油に含まれるテルピノレン、チモール、オイゲノールなどの成分は、動脈硬化を進めるLDL(低分子リポタンパク)の酸化を抑制します。
また、ブラッククミンの精油は血清コレステロールや中性脂肪レベルを低下させるとのこと。


当書籍では他にも痛みや精神的な病気に関しても一定の効果が得られていることを報告しています。


まとめ


当書籍から分かったことは以下のようなことです。
 1.アロマセラピーは海外では医療現場で使用されており、日本でも一部の
  医療現場で使用されるようになってきています。
 2.アロマセラピーの香りは直接、脳に働きかけることで、さまざまな効果を
  発揮します。
 3.精油の香りはガンや生活習慣病などに効果があることが実験結果として
  報告されています。


アロマセラピーというと香りを楽しむイメージがあり、さまざまな病気への具体的効果が数多く報告されていたことには驚きでした。
アロマセラピーへのイメージが変わる1冊です。


ランキング評価
読みやすさ  3
情報量    3
情報質    4
価格     3
と言うことで「★★★」です。


次回も見に来てくれると嬉しいです。


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