170609 就活おはようございます。
「まおまお」で~す。
いつもブログを見ていただきありがとうございます。

今回の書籍の紹介はコレです。

石渡 嶺司『キレイゴトぬきの就活論』(新潮社,2017)  760円(税別)



この書籍をサクッというと


新卒の就活(就職活動)の現実とは?
社会人の視点で学生の「都市伝説」的なことも喝破している1冊です。


目次


プロローグ 新潮大学就職決起大会、プロレスと化す
第1章   夢が就活を振り回す
第2章   「大学名差別」の正体
第3章   無名校と普通の学生の逆襲
第4章   企業は何を見ているのか
第5章   ブラック企業と優良企業のあいだ
日本人が知っておいてもいい企業300


今も昔も学生は就活で戸惑う


今の就活(就職活動)は本当に大変だと思います。
「まおまお」が学生の頃は、まだはがきに資料請求をしたり、電話を掛けてセミナーの予約をしたりと、超アナログの時代。
加えて情報は口コミがほとんどで、今のようにSNSですぐに情報が拡散されることなどありませんでした。

しかし、振り返ってみると当時も現在も変わらないように映るのは「社会人」になるステップで戸惑う姿。
経験して、振り返ると「こんなことで悩んでいたのか」と思うことも、当時は越えられない壁のように立ちはだかり、果たして自分は社会人になるため、会社に就職できるのであろうか不安にさいなまれていました。

今回、紹介する書籍は社会人の著者が就活で戸惑う学生に向けて解説した内容。
社会人の側から読むと「当たり前」のことが多いのですが、学生側から読むとまた違った見方ができるのではないかと思います。

就活で「夢」は見るものなのか?


当書籍の冒頭では仮想大学の新潮大学で就職決起大会の模様が描かれています。
ここではゲストスピーカーが就活で「夢を見る派」と「夢は見るな派」に分かれて、最後は乱闘騒ぎになるシーンに。

では「夢」は就活の場で投射してもいいのでしょうか?
面接で「御社に就職するのが『夢』でした」という旨の発言をする学生がいます。
これは採用する企業側からすると、その学生を採用する動機にはならないのが現実です。

当書籍にも鉄道ファンが鉄道会社を志望しても、採用される可能性はかなり低いことが書かれています。
その理由は企業側からすれば明確。

現在の鉄道会社は鉄道事業だけでなく、不動産や流通、観光、バスなど多角化しています。
ところが鉄道好きの学生は鉄道事業のみを志望しますので、企業側にしてみると使いづらい学生にしか見えません。
そのため、多くの鉄道好きの学生は門前払いなっているのです。

これは東京ディズニーリゾートを運営しているオリエンタルランドや、キティ―などのキャラクタービジネスを行っているサンリオなども同様。
好きだからその企業に就職したいという「夢」だけでは採用されることはまずないのです。

ただしスポーツ選手や芸術家、料理人などの専門職の場合は「夢」が原動力となる場合があります。
そのため、専門職では「夢」を持つことが求められる傾向に。
就活では一般企業と専門職では「夢」の意味が違うということですね。

大学名差別は存在するのか?


よく大学名によって、セミナーの予約状況が異なるというものがあります。
これは事実なのでしょうか?
当書籍によると、これは「事実」。

ではなぜ企業はこのような大学名で差別を行うのでしょうか?
単純な話ですが、企業側が欲しいのは企業に貢献して業績を上げてくれるであろう「実力」のある学生です。
それらの学生が多く集まっているのが、結果として有名大学であったということ。

また、採用する側にも事情があります。
採用担当者もサラリーマン。
例えば、あまり有名ではない大学の学生を採用し、その学生がすぐに退職してしまったら、その責めを負うのは担当者です。
また、役員などから前例踏襲で有名校や難関校からの学生採用のプレッシャーもあります。
つまり、採用側としても、変な採用をして責任は取りたくないということです。

有名大学の学生でないと就活は成功しないのか?


ここが当書籍の大きなポイントです。
実際に大学名差別は存在するとしたら、有名大学以外の学生は就職内定が出ないのでしょうか?
著者はそんなことはないと断言します。

実は就活を失敗し、外にその原因を求める学生にはある共通項があるといいます。
1つは大企業の説明会や選考だけに固執するだけでなく、企業研究や業界研究などをほとんどしないこと。
もう1つは失敗を恐れて行動に移さないこと。
つまり「大企業には行きたいが、挫折は経験したくない」という虫のいい考えなのです。

当書籍では有名大学以外でもしっかり就職活動を乗り切り、内定をもらっている学生の紹介があります。
その差は「考える力」と「行動力」に絞られます。

例えば自分の大学に企業側の説明会がないのであれば、有名大学の説明会に潜り込んだり、事前に電話をしてセミナーでは立って参加すること伝えて参加したりと、知恵を絞って行動しています。
つまり企業側に行動を通じ、しっかりと「実力」をアピールして、結果を出しているのです。

社会人になると、そのようなことも経験値として得られるため「当たり前」のように映りますが、行動を起こせないまま戸惑い、立ちすくんでしまっている学生にとっては、恐らく「そこまでしなくてはダメなのか」驚愕するエピソードでしょう。


まとめ


当書籍から分かったことは以下のようなことです。
 1.一般企業に就職をするのであれば「夢」を語るよりも「実力」を示すことが
  大切です。
 2.企業側は採用担当者がリスクを負ってまで有名大学以外の学生を積極的に
  採用することはほとんどありません。
 3.有名大学以外の学生でも知恵を絞り、行動した人はしっかりと就職しています。
  大事なのは挫折する経験も含め、ストレス耐性をつけていくことです。


当書籍の最後には「日本人が知っておいてもいい企業300」というリストが掲載されています。
これは一般的にはあまり有名ではないが、業績がよかったり、業界でのシェアが高かったりする企業のリストです。

学生ランキングには掲載されていない企業も多いですが、このような企業にチャレンジすることも就職活動だけでなく、その後の社会人人生にとって有益な情報かもしれません。
就活で苦戦している学生は、一度、当書籍を読んで現状を確認してみることも必要かもしれませんね。


ランキング評価
読みやすさ  3
情報量    4
情報質    4
価格     3
と言うことで「★★★」です。


次回も見に来てくれると嬉しいです。


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