171110 甲子園おはようございます。
「まおまお」で~す。
いつもブログを見ていただきありがとうございます。

今回の書籍の紹介はコレです。

元永 知宏『敗北を力に!―甲子園の敗者たち』(岩波書店,2017)  880円(税別)



この書籍をサクッというと


甲子園に出場するも敗者となった高校球児たち。
彼らのその後を追いながら、敗者となったことがどのような意味をもたらしたのかをレポートしています。


目次


はじめに
第1章  甲子園で野球のすばらしさに気づいた準優勝投手―大西健斗
第2章  「甲子園史上最も壮絶な試合」の一年生ショート―杉谷拳士
第3章  「末代までの恥」からのリベンジ―糸原健斗
第4章  史上唯一の「サヨナラボーク」の責任―上本達之
第5章  怪物・松坂が覚醒したあの夏の敗者―澤井芳信
第6章  準優勝した名門の控え投手を変えた日―佐野慈紀
第7章  甲子園のアイドルを打ち砕いた惨敗―荒木大輔
第8章  人生で大切なことはPL学園が教えてくれた―なきぼくろ
おわりに


敗者になったことが糧となった人たちの話


今年もドラフト会議で高校野球のスターたちが注目を浴びました。
高校野球というのは最終的に勝者1校の他、全国すべての高校球児たちが「敗者」です。

敗者になったとき、それはその後の人生においてどのような「意味」を持ったのでしょうか?
今回紹介する書籍では甲子園で敗者になった高校球児たちが、その後の人生で「敗者」を糧にしていったのかが描かれています。

以前に『期待はずれのドラフト1位―逆境からのそれぞれのリベンジ』という著者の書籍を紹介しましたが、著者はスターというよりも、スターになれなかった人たちに目を向けて取材をしています。

今回の書籍でも荒木大輔さんやピッカリ投法の佐野慈紀さんなど有名人も載っていますが、それ以外はあまり知られていない人たちです。
彼らが取り上げられた理由は甲子園で記録や記憶に残る試合をしてきたため。

誰もが注目をした試合で負けたことは、彼らの人生のその後にどのような意味をもたらしたのかを取材しています。

印象深いのが敗者になったことで、次のステップに進めた人がほとんどということ。
敗者になると、心が折れてしまい挫折してしまうこともありますが、紹介されている人たちは、それを糧にしていきました。
ある意味、人生における原点が作られたといってもいいかもしれません。

敗者になったことで、ある人は再度の甲子園出場をかけて練習に取り組んだり、またある人は大学野球やプロ野球に進んだりとそれぞれの「次」は違いますが、共通しているのは敗者になったことが原点となり、厳しい練習などに耐えられるようになったということ。

ある意味、登場する人々は「敗者」になったからこそ、今でも逆境を乗り越えていけるようになったのかもしれません。

甲子園を沸かしたスターである元プロ野球選手の荒木大輔さんもその1人。
荒木さんの印象はある世代以上だと強烈だと思います。
ところが荒木さんはあれほど活躍しても、甲子園では優勝していません。

そんな荒木さんの言葉が印象的です。
「甲子園で勝てるのはたった1校だけ。負けたことで何を手にするのか、それが一番大切なのです」(P.195)

この言葉がすべてを集約しているように思えます。
人生において何かあったときに立ち戻れたり、踏ん張れたりする「原点」を持っている人は強い。
ふと自分の人生の原点は何だったかなと思い巡らせるきっかけになる1冊です。


まとめ


当書籍から分かったことは以下のようなこと。
 1.甲子園で勝てるのは1校だけ。その他の球児たちはすべて敗者です。
 2.敗者になったことで、そこから立ち上がり前に進んだ人たちが紹介されています。
 3.敗者になったことが「原点」となっている人たちは困難に直面しても負けない
  強さを持っています。


当書籍は高校生向けのものですが、大人でも十分に楽しめます。
もしかしたら社会人になって、大変なことを数多く経験する人たちの方が、書籍の内容に共感しやすいかもしれません。
そんな学びの多い1冊です。


ランキング評価
読みやすさ  3
情報量    3
情報質    4
価格     3
と言うことで「★★★」です。


次回も見に来てくれると嬉しいです。


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