昨年発表した自作の中から自己評価ベスト3をメモしておきます。
特に意味はないですが…。


3位 詰パラ1月号 短期段位認定
2018-08-01a

収束7手は岡田敏作や斎藤夏雄作と同じ。
33金を合駒(打合)で発生させたかった。
一切無駄のない配置で実現できた会心作で、Twitterのアイコンにしているくらいお気に入り。


2位 将棋世界7月号
2018-08-01b

24角成、同桂、15飛の3手詰が繰り返し趣向風の手順に化けた。
初形よりも詰上りの方が盤面駒数が3枚も多いという珍作(笑)


1位 スマホ詰パラ7月12日
2018-08-01c

18角、27香合、36銀、56玉、59龍、65玉、56龍、同玉、
28角、65玉、56飛成、同玉、29角まで13手詰

本作の原図は下図。

詰パラ2014年5月号 中学校
2018-08-01d

77馬、66香合、43金、35玉、55飛、同歩、67角、24玉、
35飛成、同玉、68馬まで11手詰

当たり駒が多く、33飛がブラになっている気持ち悪い初形。
手順も2手目がヒモ付き合、3手目が俗手、しかも6手目24玉が変同というお粗末な図だった。
これが改作によって初手が角打、2手目が中合、3手目が捨駒になり、駒数は変わらず。
原図とは構図が全く違うので新作として発表してもセーフだと思っているが、小心者なので二重発表だとdisられるのが怖くてスマホ詰パラで発表した。
しかし、あのお粗末な原図でさえ中学校で平均点2.81。
本誌で発表していたらどうなっていたのか気になるところ。

以上が昨年発表した自作の自己評価ベスト3である。
ちなみに最下位は順位戦の作品。
あれは本当は没にする予定だった図をやむを得なく投稿したもの。
あの配置で満足している訳がないのである(収束ダレダレで構わないなら5枚以上減らせるが)。
一昨年の1手詰を見ればわかる通り、どうも順位戦に会心作を出す気はしない。
そもそも参加したのが間違いだったとしか…。
来年も欠場予定だが、C級に名前が残る。
私の代わりにD級からの昇級枠を1つ空けてくれれば有り難いのだが…。
本家の順位戦のようにフリークラス宣言制度を設けてほしい(笑)

前回に引き続き新井直之好作集の後編である。

⑥詰将棋パラダイス平成22年4月号
2018-05-25f

31桂成、同玉、42銀、同飛、13角成、22飛、同馬、42玉、
31馬、同玉、32金、同玉、22飛、33玉、34角成、同玉、
24飛成まで17手詰

退路開けの飛移動捨合は氏の作品で頻出する手筋だが、収束の纏め方が巧い。
こうも綺麗に決まるものなのか。


⑦詰将棋パラダイス平成22年8月号
2018-05-25g

43馬、25桂、同飛、24角、同飛、13玉、22飛成、同飛、
35角、24飛、同角、同玉、25飛、13玉、23飛成、同玉、
33馬、13玉、25桂まで19手詰

ただの移動合では飽きたのか、より高度な連続移動中合が飛び出す。
それでも軽快な作風は健在。
『この詰将棋がすごい!2012年度版』で2010-2011年ベスト中編(真島隆志選)の佳作に選ばれている。


⑧詰将棋パラダイス平成23年5月号
2018-05-25h

42歩、31玉、13角、22角合、41歩成、同玉、53金、44角、
同龍、43桂打、42金、同玉、34桂、41玉、43龍、同桂、
33桂、同歩、42歩、32玉、41角、同龍、22角成まで23手詰

今度は合駒で発生させた角を移動合で動かす。
打歩詰誘致の連動技である。


⑨詰将棋パラダイス平成23年9月号
2018-05-25i

15歩、13玉、14歩、同玉、15金、13玉、25桂、12玉、
32飛生、22桂合、24桂、同歩、13歩、11玉、31飛成、21角合、
同龍、同玉、65角、43馬、同角成、11玉、21馬、同玉、
65角、43角合、12歩成、同玉、56角、34桂、同角、同角、
14飛、21玉、33桂打、22玉、13飛成まで37手詰

簡潔な形から二歩禁回避の歩消去、飛不成、馬移動中合、角中合、桂移動合(この桂は合駒で発生している)と盛り沢山な内容。
馬を角にすり替えるために65角を2度繰り返す構想が見事。
氏の代表作だろう。


⑩詰将棋パラダイス平成23年11月号
2018-05-25j

14桂、12玉、24桂、同角、22金、同金、同桂成、同玉、
33金、同角、21飛、同玉、23飛、22角、33桂生、12玉、
13金、同角、21飛成まで19手詰

珍しく捨合ではない普通の移動合だが、狙いは玉方角の1回転。
コンパクトな構図での実現が見事。


以上、独断と偏見で選んだ10作を紹介した。
やはりお家芸を持っている作家には特別な魅力がある。
最近の作家は何でもこなす器用なタイプばかりでつまらない。
そろそろお家芸を持った若手が登場してほしいものである。

岡本眞一郎の不成、原田清実の中合、八尋久晴のヤヒロ印…etc
詰将棋作家には、その人特有の「お家芸」を持つ者がいる。
そして移動合といえば新井直之氏である。

将棋世界昭和51年3月号で初入選。
将棋世界の入選はおそらく1回のみで、その後かなり期間が空いて詰パラ平成12年5月号で初入選。
「新井直之といえば移動合」というイメージが定着するほど人気があったが、平成24年頃を境に作品発表が途絶える。
そして誰も、冬眠したこと自体、気付いていないのではないだろうか。
しかし、このまま忘れられてはいけない作家だと思うのである。
なにしろ、筆者が詰パラの購読を始めた頃に最も影響を受けた作家だからである。
実際に、筆者の詰パラと将棋世界の初入選作はどちらも移動中合を含んでいる。
そこで独断と偏見で選んだ新井直之作品を、前後編に分けて5作ずつ紹介したい。


①詰将棋パラダイス平成12年5月号
2018-05-25a

23桂成、同飛、22銀、同飛、35馬、24飛、同馬、22玉、
34桂、21玉、22飛、11玉、23桂、同銀、12飛成、同玉、
13香、21玉、11香成、同玉、33馬、12玉、22馬まで23手詰

本作が詰パラ初入選作。
デビューからいきなり移動捨合が登場する。
北原義治・原島利郎両作品と類似しているとはいえ、初入選とは思えない纏まりである。


②詰将棋パラダイス平成12年7月号
2018-05-25b

15香、14歩合、同香、13歩合、同香成、同桂、23金、同玉、
24歩、12玉、32飛、22角合、同飛成、同玉、23歩成、同玉、
32角、12玉、21角成、23玉、24歩、同銀、32馬、12玉、
22馬、同玉、32龍まで27手詰

物凄い美しい実戦型で、手順もかなり良い。
ところが5手目より23金、同玉、24歩、12玉、13香成、同桂の手順前後が成立している。
これがなければ中編名作選級だっただろう。


③詰将棋パラダイス平成14年4月号
2018-05-25c

13金、同玉、15飛、14金合、同飛、22玉、13飛成、同玉、
15飛、14金合、同飛、22玉、13飛成、同玉、24金、同玉、
15金、同玉、27桂、25玉、35角成まで21手詰

捨合を含む手順を繰り返して、飛車2枚を金に持駒変換。
『四百人一局集』では本作を自選されている。


④詰将棋パラダイス平成19年8月号
2018-05-25d

12歩成、同玉、11飛、22玉、13飛成、21玉、11龍、同玉、
23金、13角、44角、同銀、13香生、21玉、43角、同龍、
12香成、31玉、22成香、41玉、42香、同龍、同銀成、同玉、
41飛、同玉、32成香まで27手詰

かつては沖縄在住で日本最南端の詰将棋作家と呼ばれていたが、平成18年頃に東京に移住された。
丁度この頃から移動合のイメージが定着し始めたようだ。
本作は狙いの移動中合の直後に44角の好手が飛び出す呼吸が良い。


⑤詰将棋パラダイス平成19年11月号
2018-05-25e

27銀、29玉、18銀、19玉、27銀、17馬、同飛、28玉、
29金、同玉、19飛、同玉、28角、同玉、17馬、29玉、
19金、同玉、18馬まで19手詰

序盤の銀の動きの味が良く、移動中合以降も自然なまとめ。
派手な狙いを含みながらも軽快なタッチで進むのが新井直之作品の特徴である。

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