前回に引き続き新井直之好作集の後編である。

⑥詰将棋パラダイス平成22年4月号
2018-05-25f

31桂成、同玉、42銀、同飛、13角成、22飛、同馬、42玉、
31馬、同玉、32金、同玉、22飛、33玉、34角成、同玉、
24飛成まで17手詰

退路開けの飛移動捨合は氏の作品で頻出する手筋だが、収束の纏め方が巧い。
こうも綺麗に決まるものなのか。


⑦詰将棋パラダイス平成22年8月号
2018-05-25g

43馬、25桂、同飛、24角、同飛、13玉、22飛成、同飛、
35角、24飛、同角、同玉、25飛、13玉、23飛成、同玉、
33馬、13玉、25桂まで19手詰

ただの移動合では飽きたのか、より高度な連続移動中合が飛び出す。
それでも軽快な作風は健在。
『この詰将棋がすごい!2012年度版』で2010-2011年ベスト中編(真島隆志選)の佳作に選ばれている。


⑧詰将棋パラダイス平成23年5月号
2018-05-25h

42歩、31玉、13角、22角合、41歩成、同玉、53金、44角、
同龍、43桂打、42金、同玉、34桂、41玉、43龍、同桂、
33桂、同歩、42歩、32玉、41角、同龍、22角成まで23手詰

今度は合駒で発生させた角を移動合で動かす。
打歩詰誘致の連動技である。


⑨詰将棋パラダイス平成23年9月号
2018-05-25i

15歩、13玉、14歩、同玉、15金、13玉、25桂、12玉、
32飛生、22桂合、24桂、同歩、13歩、11玉、31飛成、21角合、
同龍、同玉、65角、43馬、同角成、11玉、21馬、同玉、
65角、43角合、12歩成、同玉、56角、34桂、同角、同角、
14飛、21玉、33桂打、22玉、13飛成まで37手詰

簡潔な形から二歩禁回避の歩消去、飛不成、馬移動中合、角中合、桂移動合(この桂は合駒で発生している)と盛り沢山な内容。
馬を角にすり替えるために65角を2度繰り返す構想が見事。
氏の代表作だろう。


⑩詰将棋パラダイス平成23年11月号
2018-05-25j

14桂、12玉、24桂、同角、22金、同金、同桂成、同玉、
33金、同角、21飛、同玉、23飛、22角、33桂生、12玉、
13金、同角、21飛成まで19手詰

珍しく捨合ではない普通の移動合だが、狙いは玉方角の1回転。
コンパクトな構図での実現が見事。


以上、独断と偏見で選んだ10作を紹介した。
やはりお家芸を持っている作家には特別な魅力がある。
最近の作家は何でもこなす器用なタイプばかりでつまらない。
そろそろお家芸を持った若手が登場してほしいものである。