2010年08月24日

9月の演奏予定です

今月は若返ったようにジャズクラブばかりですね〜。しかも注目のピアニスト揃い!
演奏は少ないですが、ドラムレッスン、太鼓遊びなど元気にやっていますのでご心配なく〜。ありがとう! 健拝

9/7(火) 中島さち子(p)Trio@入谷合羽橋なってるハウス http://hello.ap.teacup.com/knuttelhouse/
清水良憲(b) つのだ健(ds)  ゲスト:広沢哲(sax)
さっちゃんこと中島さち子さんのパワフルなピアノトリオ。耽美的でありながらも牧歌的なものを感じさせる軽快なオリジナル曲を中心にしたドラマチックなトリオです。(小)

9/11(土) ドラムサークル@本牧ゴールデンカップ http://goldencup.jp/shop.html
6時から。色々な打楽器を輪になって自由に演奏します。完全参加型の古くて新しい即興トランス音楽です!老若男女、お子さんもハンディーのある方も楽しめますので気軽に参加してください。

9/12(日) B・B・STREEP4@西荻窪アケタの店 http://www.aketa.org/schedule.html
小林洋子(p)鈴木徹大(g)伊藤啓太(b)つのだ健(ds) 洋子さん徹ちゃんの面白ろ美しいオリジナルを演奏します。いいですよ!

9/18(土) 山口コーイチ(p)Trio@入谷合羽橋なってるハウス http://hello.ap.teacup.com/knuttelhouse/
不破大輔(b) つのだ健(ds)  CD発売が待ち遠しい!独特の詩心と力強い演奏力が売りかな。

9/23(木祭) キング清六(ts)Trio@西横浜 Bar El Puente(バルエルプエンテ)
横浜市西区西平沼町8−8 WAKOビルB1F 045-628-9888 相鉄線西横浜駅下車徒歩1分
ビィクトール小坂(org) つのだ健(ds)  旧き良きジャズスタンダードを清六さんのぶっ飛びトークと共に演奏します。キングとビィクトールのJAZZ,R&B,SOUL,への生き字引的情熱には頭が下がります。

9/24(金) 板橋文夫(p)Session@野毛ドルフィー
http://www.dolphy-jazzspot.com/access.html
片山広明(ts)吉田隆一(bs)田村夏樹(tp)立花泰彦(b)つのだ健(ds)
4月に欠席してしまい申し訳ありませんでした。今度は元気に叩きますよ〜。また全部新曲かな?
  

Posted by tsunoken555 at 22:28Comments(1)TrackBack(0)

2010年08月16日

ミスターロイヘインズ(珍しくライブレポ!)


哲にゃんありがと!
自称ロイっ娘、ドラマーの哲子は、NYにくたびロイさんの家に遊びに行くのだそう。
3年前にモーションブルーでのロイさんのライブで偶然出会い、ロイさんに引き合わせてくれた。
その時の演奏も驚くべき洗練された楽しい音楽だったが、今夜のはっ!!

生憎一音目は聴きのがしたが、YAMAHAドラムとトレードマークと言えるジルジャンの小さめのフラットライドを中心に極上のサウンド!ラストテーマはチックコリアの「バドパウエル」だった。

と、ロイさんおもむろにドラム椅子を離れ立ち、マイクをもってPAに指示。「ピアノのモニターを少しさげろ、ジャストアリルビット!」そして次々に若いメンバー(3年前と同じ)にソロを吹かせ弾かせてモニターチェック。なんだよサウンドチェックしなかったのか?と思いがよぎるが、なんだか一つのネタのように面白い。これも貫禄というものなのか。スティックでドラムのマイクを叩き、「これはデカイ、音さげろ、ジャストアリルビット」とか言う。オレなら後で殴られそう。と、気を削がれた瞬間!おもむろにクロススティッキングを3発キメると物凄いスピードの狂った音楽が始まった。モンクの「ティンクルティンクル」!ブロークンでメロディーの間隙を縫うドラミングにしばらくカウントが取れなかった。速い!と思ったがマジックだった。それでもかなり速いよ〜
アドリブコーラスはAABAのAの部分を1小節はしょり、Bのキックでブレイクしソリストをピックアップ。カッコイイ!明日のギグで真似しよっ〜。 高速バップフレーズで客を押し倒し続けたサックスのジャリールは最後のブレイクで哭いた。大拍手!そしてボディアンドソウルで本当に泣かせた。

毎曲後に立ち上がり若いメンバーを讃えるロイさん。「ボディアンドソウル」が終わると歌い出す。「マイハートフィールズサッドアンドロンリ〜〜〜〜、ソーだ〜だ〜だ、な〜〜な〜〜オンリー」などと適当に歌いながらメンバーの所へ行き「ここの歌詞何だっけ?」と言っては歌わせて「そうそうイェー!」と盛り上がって歌い続ける。

とってもご機嫌で赤ワインを飲みながら昔話も。「おれは21歳の時にあのルイアームストロングと演奏したんだよ。それから毎年毎年が美しい。美しいけど大変だ。今年は4月から世界中を旅してる。今夜、ブルーノート最終日だよな?ゴメン!明日か(笑)。そして、演奏して皆と話してホテルへ帰ってシャワーを浴びてCNNとか、BBCとかちょっと見て寝るだろ。そうして夢をみて気がつくとサウンドチェックの時間じゃないか!」って訳だったのか、あははのは!「そういえばここには何人のドラマーが来ているんだい?手を挙げて!お〜意外と少ないね。あんたは?何年ドラムをやっているんだい?30ねん!29歳にしか見えないのに?!そこは?みんなドラマーか!!嬉しいね〜、君、君、ステージに上がってドラム叩けよ。ファンキーなのがいいな。こんな感じ(とマイクを手でドンドンドンドン!と叩く)!ゲロッパ!ゲロンナッ!いいね大好きだよこういうの。ヒップミ!はやく上がって来て叩きな。」とは言われるがなかなか上がれるものじゃないよね。「ヘイ!メーシオ」とジャリールを誘い、そのうち会場の手拍子とベースとピアノも盛り上がって来てロイさん、ついにファンクビートを叩き出した!!!!今までのクールなドラミングと打って変わって物凄い形相。16小節毎にダッダッダッダッダッダッダジャーン!と決める。頭の中ではJBホーンズが鳴っているに違いない。得意の3泊フレーズを合図にジャム終了、と思いきや!メンバーに駆け寄り「どうだファンキーだろ?!おまえもなんかやれ」とか言ってる。ベースのディビッドウォンは真面目に「もっとファンクベースを勉強するよ」なんて言うから「いいからラップしろ!」とか言われ「こんどね」なんてお茶を濁そうとすると「今度っていつだ?チャ−リーパーカーはナウイズザタイム!って言ってるぞっ」などと重みのある?突っ込み。そして「サバダバダッ、サバダバダッ、サバダバサバダバダバダバダッ!」と歌い出しナウズザタイムになだれ込んだ。爆笑と手拍子の中、ビバップは生き生きと演奏されたのです。

そしてラストテーマが終わりフリージャズとなりドラムソロ?と思ったら「サマーナイト」の美しいメロディーが始まった。ドラムフレーズのイントロだったのだ。お見事!!

タイムは常にストレートにトップを決める繊細な美しいタッチのフラットライド。しかしこのフラットライド、クラッシュ音も超美しい!レスポンスするワイルドなタムタム。コパーの深胴からシャープに切り込まれるスネアサウンド。ハイハットは踏み過ぎずに左足はおおむね宙に浮いている。大きな3と小さな3が常に共存し行き来しながらグルーブしバンドを引っ張っていく。時に曲のキックだけを叩きスリリングな空間を作る。これらのほとんどはロイさんの発明であり、ぼくたちが使わせて頂いているジャズドラムのボキャブラリーだ。そしてまったく古びる事のない芸術と言ってもいいだろう。

最期はパットメセニ−の「クエッションアンドアンサー」。カッコイイ!ピアノのマーティンも冴えてるぜ。ドラムソロ的なのは少なかったけどこの曲の最後は全開で叩きまくり!!シンバルのクラッシュで炎々と空間とパワーを見せつけ、次第にタムタムとバスドラの細かいコンビネーションで盛り上げつつバンドのシークエンスにピタッとはまり続ける気持ち良さ、スリル!これもこの人がエルビンに教えたのかもしれない。

なんて元気なんだこの人は!85歳のジャズレジェンド、ミスターロイヘインズ。
今日16日月曜日、青山ブルーノートで最終公演です。

年をとっても元気に演奏したい!と思っている人は是非観に行くといいですよ。
素晴らしいサウンドと共に、類い稀な元気と勇気のおまけ付きです!!


つのだ健拝
  
Posted by tsunoken555 at 02:10Comments(2)TrackBack(0)