ETFと市場の流動性 -出来高増加のために必要なもの-

こんな興味深いタイトルのレポートがありました。


総合的な内容については個人的にはかなりがっかりだったのですが、面白い示唆もあったのでそこだけご紹介。


 銘柄によるばらつきはあるが、一般論として、銘柄数や、出来高は増加傾向にあるが、必ずしも、出来高の絶対水準は大きく増えていない。
まずはこのように(大証上場ETFの)出来高が多くないという認識を持っている。世間一般と共通の認識だろう。

 はじめに、この問題に対する筆者の結論を述べれば、これらのETF に関しては、流動性が少ないため、価格が理論価格と乖離し、そのことが、ますます流動性を少なくさせている可能性があると思われる。
先の文に続けて、問題に対する結論としてこれが書かれているが、結論なのかは少し疑問。増加傾向にあるが増加スピードが鈍いに対する結論が、流動性が低下しているではどうにも釣りあわない。マイナス要因ということではあっても・・・増えてはいるんだよねと。ここでちょっと興味を失った。

しかし、次は少し面白い。これが本題。
 一般的に、ETF の乖離を減らすには、同じ指数を対象とした先物取引があって、ETF の裁定取引が活発化し、理論価格との乖離が少なくなることが必要である。
ETFの出来高/流動性増加には先物を入れての裁定取引を刺激することが重要と言うのは面白い示唆だった。

本当にそうなのかは疑問があるところだが、
「同じ指数に連動する商品を複数用意する、アービトラージャーを引きつける。」
これにはある程度の説得力を感じる。

このレポート筆者の渡辺信一氏は先物に限定しているが、これはETFでもいいのかもしれない。同じ指数に連動するETFを2つ用意するのもありなのかも。一見、「同じ指数に連動するETFが2つあっても意味ない」と感じるかもしれないが、そうすることでアービトラージが活発になって、流動性が増して乖離率が下がるかもしれない。

これは面白い示唆だった。



おまけ
6 結論
 最近上場されたETF に関しては、流動性が少ないため、価格が理論価格と乖離し、そのことが、ますます流動性を少なくさせている可能性があると思われる。
 一般的に、ETF の乖離を減らすには、同じ指数を対象とした先物取引があって、ETF の裁定取引が活発化し、理論価格との乖離が少なくなることが必要である。
 したがって、日本でETF を普及させるには、言い換えれば、ETF の出来高を増やすには、銘柄の魅力を増やして、流動性を高めることが必要である。
最後の1文が疑問。ここまで分析や説明をしておいて、どうして「銘柄の魅力を増やして、流動性を高めることが必要である。」という文で結ぶのか。これは課題ややりたいことであって、そのために先物を出すとかそういう話ではなかったのか・・・


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@吊られた男