「借金棒引き」の経済学―現代の徳政令

日曜日に本屋で見つけて、すぐに読んでしまいました。

実は前から読んでみたいと思っていた本です。

現代の民事再生や債務免除(債権放棄)などに対し批判的な本で、借金整理ノウハウの指南本ではない。

日本では中世の頃から徳政令を発布して、人々の債権債務を帳消しにする政策が取られてきたそうです。

目的はもちろん債権債務が膨らむことによる社会の混乱を避けるためという目的もありますが、実は政府による経済や社会の統制を実行するための手段だったようです。

同様に戦後の経済成長では、国民の資金を預金として、低金利で銀行や郵便局に預けさせ、その低コストで調達した資金を企業の設備投資に低利融資として供給することによってわが国の経済は未曾有の成長を遂げたそうです。

また、以前に違う本で読んだのですが、戦後住宅ローンというものが一般化しましたが、これには

「借入で家を建てると、国民は保守化する。」

という狙いがあったそうですな。

平成の時代は不景気、不良債権、徳政令(民事再生法など)の時代です。

要するに現代においてもたくさん貸して借金を抱えさせ、経済や個人の行動を国がコントロールするという手法は変わっていないわけで、国民が借金というものに対して無防備になるのも仕方が無いことだともいえます。

でも、私は思うのですが、国の手法や方針を批判しても仕方がない。(著者も一方的に批判しているわけではありません。)

こういう時代だからこそ、自己責任で家計や事業をキチンと管理して生きていかなければならないということを痛感させられる本ですな。