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去る13日にインドネシア・ブカシのSKB工場野外食堂で、あるSKBの労働者が赤ちゃんを懐に抱いて憂いに沈んでいる。


「会社ができた時(1991年)から28年働きました。お婆さんになりました。7ヶ月待っていましたが、200万ルピア(16万ウォン)を握らせて立ち去れと言っています。退職金は一銭も受け取れませんでした。これが公正でしょうか?」

カスマボティ(52)さんの問いに『それでも3ヶ月分の未払い賃金(実際は元々の金額の74.5%)を受け取れることになったのではないか』と、記者は答えることができなかった。韓国人の社長が月給を渡さずに夜逃げしたインドネシアの縫製企業(株)SKBの労働者たちに金が支給されているという嬉しい消息に去る13日、再び工場を訪ねたところだった。

会社広場の野外食堂を守っていた労働者たちは「韓国政府が助けてくれて感謝している」と記者を喜んで迎えながらも「しかし、すでに皆手を引いている」と訴えた。19年働いたデリヤ(39)さんは「社長のキム某氏が送った金は自動的に来たのではない。もっと支給されなければならない金がある」と話した。彼女らはジャカルタの1ヶ月の最低賃金(32万7、000ウォン)に達しない、20万ウォンにも満たない金を受け取って工場を去らなければならないのかと憂いに沈んでいた。子どもたちは沈んだ顔の母親の側を守っていたり、気だるげに横になっていた。軽い気持ちで行ったが、重い悩みを抱えて戻ってきた。

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去る13日、外から覗き見たインドネシア・ブカシのSKB工場内部。出入り禁止にされてから5ヶ月が過ぎた。


そして20日午前、SKB労働組合は去年8~10月分の未払い賃金がSKBの労働者4419人にこの日に支給されたと知らせてきた。キム氏側の弁護人も支給総額が79億6382万ルピア(6億5780万ウォン)として、このような事実を確認した。20回近く協議した末に到達した結果だ。キム氏の弁護人は「総送金金額から労働者たちに支給して、残った72万ウォンほどはキム氏と相談して使用先を決める計画」と話した。

3月7日に韓国日報の最初の報道に続いた文在寅大統領の積極協力指示後、2ヶ月余りで当初提起された未払い賃金問題は解決されたと見ることができる。インドネシア駐在韓国大使館、在インドネシア韓人商工会議所(KOCHAM)など、現地韓人社会が努力した成果であることを否認することはできない。彼らがいなければ労働者たちは一銭も手にすることができなかった公算が大きい。「レバラン(我が国の旧正月のようなラマダン後の長期連休)前までに受けることができるようにしてほしい」という労働者たちの望みも額面上では叶えられた。

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去る13日に訪ねたインドネシア・ブカシのSKB工場野外食堂の風景。『いつ私の月給を返してくれるのか』という横断幕が掛かっている。


しかし、後味は良くない。まず社長のキム氏が送金した金は3ヶ月分の月給を全て支給するには不足で、今回は渡さなければならない金の74.5%だけ支給された。1人当り15万ウォンほどで、労働者たちが要求していた最小補償金(80万ウォン余り)の5分の1にもならない。さらにSKBの労働者たちは未払い賃金の他にも数年間の賃金未払い分と退職金が60億ウォン余りに達すると主張している。労働者たちの主張が正しければ、正当な労働対価の9~10%だけ支給されたという話だ。去る6日に現地裁判所がSKBに対して破産宣告を下したので工場の設備を処分するなど清算手続きが完了して初めて、労働者たちがさらに返してもらうことになる金の規模が決まるものと見られる。

もちろん「最低賃金の引き上げで、唯でさえ困難に置かれているインドネシア進出の韓国企業たち、頑張っている企業たちのイメージまでも失墜させている」という現実論も見なければならない。しかし「強硬な労働組合が介入して無理な要求をしている」「もっと渡す金が無いので、3ヶ月分を受け取れば(キム氏に)一切の責任を問わないで欲しいと要求された」など両側の主張が食い違って、事件は重たい質問を投げ掛ける。「起業家精神はどうあるべきか」だ。

労働者側の弁護士であるアデ(43)氏が尋ねた。「韓国でも未払い賃金が多いと聞いた。どうやって解決しているのか、なぜ労働者たちは頑張って働いた対価を受け取ることができないにもこのように振り回されなければならないのか?」。スサン(41)さんが話した。「良い韓国企業も多い。ところが、悪い韓国企業は何としても仕事を沢山させて、金は少なく渡そうとする。日本企業は良い悪いは無い。そのまま法律を守る」

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去る13日にインドネシア・ブカシのSKB工場野外食堂でSKBの労働者たちが集まって未払い賃金受領問題に置いて深い悩みに陥っている。


これで今回のSKBの未払い賃金支給は事態の『一段落』とすることができるが、長い戦いの始まりでもある。半分の成功、未完の半分を完成するための待ち時間である。13日に2時間ほど労働者たちの話を聞き入れて去る道、母親にくっついていた少女の瞳がしばらく記者の足取りを捕らえた。未払い賃金は個人を越えて一家庭を破壊する。

今回の事件はジャカルタ市内から東に20km余り離れたブカシ所在の縫製企業SKBの社長キム氏が去年10月に労働者4000人余りに月給を渡さずに行方をくらませて露わになった。インドネシアでは労働部長官が直接この問題に関与するほどに波紋が大きかった。3月7日に韓国日報の報道で国内に知られた後、文大統領は外交部などにインドネシア政府との積極協力を指示した。現在キム氏は韓国に居住中で、警察の調査を受けていることが分かった。インドネシア送還を避けるために金を送ったという話も聞こえる。彼はまだ責任を負うべきことが多い。それは単に金の問題だけではない。


「良い韓国企業も多い。ところが、悪い韓国企業は何としても仕事を沢山させて、金は少なく渡そうとする。日本企業は良い悪いは無い。そのまま法律を守る」

微妙に日本企業がdisられているきがする。