古くて新しい世界に誇れる青森の郷土料理

後世に伝えたい、残したい、先人の知恵が集約された多種多様の食材と類まれな青森の食文化をご紹介いたします。 料理本や教科書に登場する事の無い古くて新しい青森の魅力ある料理の数々を ご覧下さいませ。

こびりっこ

画像-329
{赤飯入り南部煎餅。}
青森県は明治の廃藩置県のときに弘前県・黒石県・斗南県・八戸県・七戸県と舘県(松前)に分かれていたそうです。
今は大きく分けて、西側津軽地方、東側南部地方、下北地方と大まかに三つの文化圏に分けて語られることがしばしばです。
個人的には今現在も西側の津軽地域だけでも東西南北で言葉も風習も食べ物も文化も異なった独自性を感じますし、東側の南部地域でも沿岸部と内陸部では食や風習が違うと感じます。
ですから、同じ青森県でも6~7地域分くらいの異なった文化圏を持っているような感じです。
特に津軽藩と南部藩は、文化・風習・言語・食・風土などの違いは肌身で「まったく違う!」と感じることが出来るものです。
自分自身が西側の津軽地方の文化圏の者なので、ここではほとんど津軽地方の郷土料理を紹介していますが、今回は東側の南部地方のおやつを紹介します。
が、画像の食べ物。今回初めて食べ、初めてその生い立ちについて知ることが出来ました。
青森県だけではないですが、赤飯・茶碗蒸し・お稲荷さんは甘いです。砂糖が効いた味です。
青森県で煎餅といえば南部煎餅を指します。小麦が原料で、米菓ではないです。米どころの津軽地方でなぜか関東のような米の煎餅は発達しませんでした。がその代わり、米そのものが甘く味付けされたおやつが多く開発されています。それだけ原料が多くあるからかもしれません。薄めたり増やしたりする必要が無いのでしょう。今でも、都市部の食べ物を食べると主原料が原型を留めず、何かかしらが加え増やされ味は薄くなっていることがほとんどです。こちらで、具材100%・果汁100%を口にしていると、都市部のものはいつも主原料は30~50%位「薄いな~。」と感じるものです。
画像のものは南部煎餅に甘い赤飯を挟んだライスバーガーともいえるでしょうか?
初めてこの食べ物を見たのは30を過ぎてから、津軽地方では見ることが出来ません。南部地方の道の駅で見かけ「んん!何だこれ?」と感じたものです。「別々に食べたほうがいいのでは?」と思ったりしたものですが、南部の農作業の合間のおやつ・栄養補給だそうで、「小昼っこ」。こびりっこと呼ぶそうです。お昼の小腹を満たす食べ物という事らしいです。そして、農作業の忙しい合間に食べることを想定し、手軽に食べやすく栄養補給も兼ねるので炭水化物と糖分を多く含み、手づかみ出来るという合理性のある食べ物です。
いつ頃に開発されたものかは定かではないですが、随分昔から今で言うフィンガーフード。ハンバーガーやホットドック、サンドイッチの類を開発していたことが意味深です。
塩味が効いた南部煎餅と甘い赤飯。食べてみると悪くはないです。
機会がございましたら、お試し下さい。
    
背景画像 南部の麗峰名久井岳

 津軽割烹店主話もご覧下さい。

楽天ブログ‘青森’もご覧下さい。
ヤフーブログ‘食の桃源郷 青森’ご覧下さい。 

ささぎ炒め


画像-327
 
{ささぎ炒め}
‘ささげ’とか‘ささぎ’と津軽では呼びます。学名はささげのようですが、津軽人の多くはささぎと呼びます。
津軽ではいつ頃から食べられるようになったのか、定かではありませんが、ものの本によると平安時代には既に日本にはあったようです。
平べったくて大きいのが特徴で、丸い形状のインゲンとは別な種類のようです。
この頃は青森でも丸いインゲンも見かけますが、自分が学校に通っている頃は平たいささぎしか見たことがありませんでした。
津軽の夏の家庭の食卓には欠かせない 食材です。
頻繁に登場する料理であります。
細切りにしたささぎと糸こんにゃくや細切り油揚げなどを合わせいためることが多いものです。たまに人参やそのほかの食材を合わせたささぎ炒めを目にすることもありますが、個人的にはあまり具材をごちゃ混ぜにしないほうが美味しいと思います。
シンプルな調理法でシンプルな味付けで十分美味しいものなので、家庭では重宝する料理であります。
夏場は沢山取れるのでお求め安いことも家庭の台所事情にやさしい食材です。
津軽の気候風土がささぎには適しているのだと思います。
沢山沢山取れるので沢山食べるものです。この様にささぎを主役にした料理を作る地域は全国的には少数派のようで、津軽人には当たり前でも他県の方々に出すと珍しがられることが多いものです。
旬真っ盛りのときは、鞘に熱を加えると甘味が出るので、油と塩だけ、油と醤油だけで調理することも多いものです。たまに砂糖をたっぷり利かせたささぎ炒めに出会うこともありますが、あまり進まないものです。
歯ざわりはキュッ、キュッと鳴くときもありそれがまた心地いいものです。


津軽割烹店主話もご覧ください。
楽天ブログ‘青森’もご覧ください。
ヤフーブログ‘食の桃源郷 青森’もご覧ください

トマト刺

画像-319{トマトの刺身}
いつ頃から青森でトマトが食べられる様になったのかは定かではないが、江戸の頃はトマトは観賞用らしく、赤いものは食べなかったそうであります。
自分は物心付く頃から自宅の裏の庭にトマトが実っていて、夏場は毎日のように食卓に上がったものであります。
全国の生産量でいくと青森県は10位前後らしく、7~9月の東京市場で取引される25%は青森県産ということらしいです。
高温に成るとトマトは不結実を起こすようで、冷涼な気候でなければ美味しいトマトは出来ず、しかも夏場の日照時間は青森は関東の三割増しの日が照るようでそれも美味しいトマトが出来る要因のようです。
夏場になると家の裏の畑のトマトの成り具合が気になり、朝晩食べるために色付きや成り具合を確認しにトマトのご機嫌を伺うものです。
湿気が多く蒸し暑くなってくると「今晩のトマトは成りがいいかもな~。」と思いながら、御摘みにするトマトを捥ぎ取りに畑にいくのが楽しいものです。
「これは頃合がいいな~。」という完熟したトマトを蔓から回し捥ぎ、土臭さと青臭さそしてトマトの熟れた香りを嗅ぎながら、水で洗い真っ直ぐ切りつけ皿に盛り、「これが今日のご馳走だな~。」とトマトを刺身で食べるのが夏場の娯楽であります。
画像のものは湯剥きしたトマトになりますが、香りを楽しむなら皮付きがいいものです。
若かれし頃は、トマトの皮など気にもせず‘ムタムタど’食べたものですが、噛む力が衰えたのか皮が無い方が食べいいのを知ってしまったのかは定かではありませんが、皮を剥いて食べることが多くなりました。
幼少の頃、お盆時期に本家に墓参りに行き、自分の婆様が畑のトマトを捥いできて、腰をかがめながら切れない包丁でトマトの皮を剥いている姿を見ていて「なぜ皮を剥くのだろう?」と不思議に思ったものでした。
それを包丁でではないですが、自分もトマトの皮を剥くようになって、入れ歯に近づいているのかと思うと哀愁を感じるものです。

背景画像 青森県旧車力村高山稲荷神社

津軽割烹店主話もご覧ください。
楽天ブログ‘青森’もご覧ください。
ヤフーブログ‘食の桃源郷 青森’もご覧ください
 

しめ鯖


画像-311 {津軽海峡産のマサバをしめ鯖に}
鯖と言えば回遊魚で日本全国で水揚げされていて大抵どこにでもある食材の一つではないかと思います。
あとはブランド化が進んでいるかどうかによって、名物になっていたり一般的に認識されているかどうかで、それほど珍しいものではないでしょう。
鯖をブランド化しているところは多々あれど、物の話によれば青森県の八戸沖で水揚げされる鯖が一番脂が乗って旨いということです。
当たり前といえば当たり前かもしれませんが、水温が低いほど餌も豊富で魚は脂肪を蓄えるし、 味も濃い目になるものです。
青森県は鯖の水揚げ量も全国でも上位の方らしく、自分のように青森市にいると日本海・太平洋・津軽海峡・陸奥湾と同じ県でありながら四つの海で水揚げされる鯖を食べ分けることが出来ます。
個人的には、秋から冬の八戸前沖鯖はあまりにも脂がありすぎ、刺身やしめ鯖で食べるのは遠慮したいもので、脂が多い鯖は味噌煮か塩焼きがくどくなく摘みになるものです。
一般的には秋から冬の脂が乗った鯖が珍重されますが、自分の好みでいくと春の爽やかなキメ細やか脂の鯖が美味しいものです。画像のものは津軽海峡産の春鯖を〆たものですが、バランスの取れた脂の乗りは津軽海峡の豊富な食事をした鯖らしい繊細で濃厚なのに切れがある味わいです。

背景画像青森市八甲田山睡蓮沼

津軽割烹店主話もご覧ください。http://www.tk-mirai.com/
楽天ブログ‘青森’もご覧ください。http://plaza.rakuten.co.jp/tugarukappou/
ヤフーブログ‘食の桃源郷 青森’もご覧ください。 http://blogs.yahoo.co.jp/tugarukappoumirai/27340553.html

 

くじら刺身

画像-310{青森県産生くじら刺身。}
調査捕鯨で青森の漁港に水揚げされたミンクくじら。
自分が小学校の頃までは、結構自宅で珍しくも無くくじらを食べていたものです。青森の駅前の魚市場に行けば、普通にくじらは売られていたものでした。が、いつの頃からかまったく見る影も無く、魚屋さんの盤台・家庭の食卓からも姿を消してしまった食材であり、今では幻の食べ物かもしれませんね。
それでも、毎日市場通いをしてる自分は年に何度もくじらを見かけることはあるものです。
鰯くじら、ニタリくじら、ミンクくじら、ナガスくじらなど、切り身で売られているものです。けれども多くは冷凍物で生というものはなかなか見ることは出来ません。
 数年振りに生のミンクくじらを魚屋で見かけ、早速御摘みにいただきました。
青森の郷土料理ではくじら汁や刺身が昔は当たり前のように食べられ、家庭では豚や牛の肉よりも安いということで それなりに食べられていたものでしょう。
青森というわけではなく、全国各地でくじらを食べる風習はあったものでしょうが、世界の縄文遺跡青森市の三内丸山遺跡からもくじらの骨が出土しており、太古の昔から食卓に登場していた食べ物の一つであります。
食文化風習はその土地の環境資源の中で生み出された世代を超えたものですが、どうやら他の文化を理解できないらしい方々からのクレームで、 くじらを食べる文化は滅んでしまいました。
それ以上の話題になるといろいろ面倒な問題もあるようですから控えますが、鮮度のいい生のくじらは「美味しい!」 というをお伝えいたします。

楽天ブログ‘青森’もご覧ください。
津軽割烹店主話もご覧ください。
ヤフーブログ‘食の桃源郷 青森’もご覧ください。
 
プロフィール

tugarukappou

カテゴリ別アーカイブ
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ