古くて新しい世界に誇れる青森の郷土料理

後世に伝えたい、残したい、先人の知恵が集約された多種多様の食材と類まれな青森の食文化をご紹介いたします。 料理本や教科書に登場する事の無い古くて新しい青森の魅力ある料理の数々を ご覧下さいませ。

2012年04月

津軽海峡天然茹で蛸料理

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{津軽海峡産水蛸の茹で物。}
全国で出回っているものの茹で蛸の多くはアフリカなどの
輸入物です。たこ焼きに入っているものは9割9分輸入物と
言っていいかもしれません。
国産の茹で蛸を使ってしまうと数百円でたこ焼は売れないでしょう。
青森では画像のように茹でられた状態の津軽海峡の天然の蛸が
市場で普通に売られています。特別高いものでもありません。
お料理をなさるお宅の奥様方などご年配の方々が良く買われていかれるのを
目にします。
そのまま切ってお刺身のように山葵醤油で食べたり、葱をゆでて刻んだ
蛸と酢味噌であわせたり、若者向けには薄く切って並べ、ドレッシングを
掛けてカルパッチョ風にしたり、片栗粉を付けて揚げて唐揚げにしたり。
色々家庭の食卓を彩ってくれる優れものです。
冬が旬でありますが、年中見かけるものです。
冬場になると大人の腕ほどもある蛸が水揚げされ、下北ではそれを
軒下に吊るして、パーシャル状になったものを輪切りにしストーブの上で焼いたり
フライパンでステーキにして食べられていると聞きます。
正月は津軽の年越し料理に欠かせない食材の一つで、お刺身は勿論、
酢だこにしたりして食べるものです。

津軽割烹店主話もご覧下さい。http://www.tk-mirai.com/
ヤフーブログ‘食の桃源郷 青森’もご覧下さい。http://blogs.yahoo.co.jp/tugarukappoumirai/22978810.html

いちご煮

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{いちご煮}
汁物としてはとても贅沢なものでしょう。
ウニと鮑をたっぷり入れた潮汁。
どちらかと言えば青森県の太平洋側の沿岸の郷土料理であります。
多くの方々がいちご煮と聞けば「いちごが入っているの?」と思われ、
実際に目にすると「何でこれがいちご煮なのだろう?」と不思議に
思われるようです。
その名の由来は、山に自生する野いちごに似た色合いから来ている
そうですが、野いちごと言っても黄色い色の野いちごで山歩きする方なら
ご覧になったこともあると思いますが‘モミジイチゴ’の事ではないかと推測しています。
画像のウニはムラサキウニを使用しましたが、バフンウニになるともっと色合いが
赤く橙色になるのでそちらの方が納得していただけるかもしれません。
料理屋がウニや鮑を仕入れて仕立てると原価だけでも何千円もするので
一椀安く見積もっても青森でも5000~6000円くらいでしょうか?
勿論青森県産のウニと鮑で作ってと言う事ですが、輸入物や明礬たっぷりの
ウニで作るともう少しリーズナブルですが、舌がしびれて苦くて食べれないでしょう。
しかも、加熱すると鮑もウニも小さくなるので出来上がりを想定すると
生の状態だと倍近い量を必要とします。
東京だと2~3倍のお値段を請求しないと出来ないでしょうか?
というよりも商売にならないのでまずやらないでしょう。
やはり漁師さん達ならでわの料理と思います。
郷土料理のすごさとはこういうところにもあるもので、とても商品化するには
予算がかかりすぎて商売には成らない料理が、家庭の食卓で食べられると言う
凄みがありますね。

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ホタテ稚貝の味噌汁

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{陸奥湾のホタテ稚貝味噌汁}
直径3~4センチほどでしょうか?
小さなホタテがちょくちょく青森の市場では出回ります。
お値段もとてもお安くこんなに美味しい食材を身近に
しかも、低価格で食べれる青森の皆さんは贅沢なものです。
ところがそれが当たり前で青森から出たことが無い方が多く
比較する土地が無いため、テレビやマスコミが騒ぎ立てる話題の方が
豊かと思い込んでいる方が多いのも県民性であります。
鮮度の良い生きた稚貝を水洗いし、後は昆布だしと一緒に
サッと煮て、塩と少しの白味噌を加えれば出来るとても簡単な
それでいて、十三湖蜆汁にも負けない美味しさを持つ美味しい郷土料理です。
稚貝のお味噌汁に炊き立てのご飯、干したホッケの焼き物と
季節の青菜のお浸し、納豆や焼き海苔に浅漬けなどがあれば
爽やかな心地よい朝食となるでしょう。
そんなに難しい事でもないのですが、今のご時勢はコンビニの
お握りかパン食というものが主流のようで、悲しい食事風景ばかりを
拝見する事が多いものです。
30年前は当たり前だった食事風景を取り戻したいものですね。

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鰊塩焼き

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{津軽海峡産鰊塩焼き}
数十年前までは津軽海峡に「海が盛り上がるほどに大群で訪れた。」
という鰊。漁師の人は「数の子なんて捨てていた。」というほどに獲れ、
身を加工して売りさばき、鰊御殿が存在するほどの賑わいを見せたと
言う昔話もご年配の方々にしか通用しないご時勢であります。
今ではその当時のどのくらいの水揚げがあるのか定かではありませんが、
毎日の様に市場を歩き回っていてもごくごく僅かの量しか今は
水揚げされていなく天然資源が枯渇していて貴重な魚になって
しまったと感じるものです。
昔は保存食としても貴重な栄養源で、身欠き鰊や糠鰊などに加工され、
津軽の先人たちは様様な鰊料理を開発したものでしょう。
その中でも一番シンプルで津軽人が朝食に良く食べた鰊の塩焼き。
個人的な意見ですが色々な魚を食べ飽きてそれでも魚を食べてもいいなと
思うものに鰊の塩焼きがあります。‘春告げ魚’とも言われますが、
春の楽しみは真子や白子も抱えた鰊を塩焼きしてポン酢をかけて
食べるのがとても心地いいものです。
「小骨が多く、食べるのに一苦労。」というご意見や、骨の付いた魚を
食べ慣れていない方には、預けても食べ散らかして何も食べていない
状態にしてしまうので、少し美味しさを伝えれないかもしれませんが、
そのふっくらとした身と真子や白子の火の入ったときのボリボリ感や
ねっとりした歯ざわりの好対照は、歯触りも楽しめとても美味しいものです。
味わいも雪国の魚特有の繊細さと濃厚な旨みは食べ飽きるには相当な
時間もご予算も掛かるでしょう。
何と言っても鮮度が美味しさですから、生産地ならでわの味わいは
津軽海峡や北海道に住む人々の特権かも知れませんね。
純粋に身の美味しさを味わうなら6月頃がいいでしょうか?
産卵が終わり真子や白子にも栄養を取られず体力回復の為、
良く食事をして身がまんまるに肥えた鰊の美味しさは比類するものは
数種類の魚に限定されるでしょう。と言っても、6月頃は青森では
なかなか鰊は獲れないので、北海道物の鰊を味わう事になります。
魚好きの方々には是非ご賞味頂きたい料理であります。

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