古くて新しい世界に誇れる青森の郷土料理

後世に伝えたい、残したい、先人の知恵が集約された多種多様の食材と類まれな青森の食文化をご紹介いたします。 料理本や教科書に登場する事の無い古くて新しい青森の魅力ある料理の数々を ご覧下さいませ。

2012年05月

初物のマグロ刺し

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{日本海側は岩崎町産本マグロ刺し(トロ)}
全国的に大間のマグロが有名でブランド化もしておりますね。
去年の年末などは史上最高額、260キロ超のマグロが
5000万円以上の値で落札されたのは話題にもなりました。
イメージ的に‘津軽海峡大間’が認知度は高いですが、
三方を海に囲まれた青森県ですから、大間だけでマグロが
水揚げされている訳でもありません。色々各地で獲れています。
そして皆様にご理解いただきたいのはマグロも旬があり、
年がら年中マグロが揚がるわけでもありません。
青森でマグロが上がるのは5月から12月末まで。
その間にも真夏日には1~2ヶ月揚がらない時も多々あります。
冬が旬と言われるマグロですが、この時期5月から6月にかけての
夏マグロも美味しいもので、多くは日本海側は深浦などで
多く水揚げされます。
この時期のマグロは鰯や鯵を主食としているからか脂の乗りも
冬に負けないほどの上物で、これから少しずつ烏賊を主食としてくると
脂が抜けてくると言われています。
個人的には脂の乗ったトロよりも見えない脂が乗った赤身が
味わいはいいと思います。
夏マグロの美味しさも身近に楽しめる青森の方々は贅沢なものでしょう。


津軽割烹店主話もご覧下さい。http://www.tk-mirai.com/
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アガ飯(赤い飯)

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{‘アガ飯’または‘すしこ’}
アガ飯とは津軽の表現の仕方で、赤い飯を指します。
決して一般的な赤飯(せきはん)とは別なものです。
原料に使われているものは赤紫蘇、キャベツ、茗荷、もち米が主です。
赤く色付くのは、赤紫蘇を塩漬けして紫蘇から出たその赤い汁を使うからです。
味付けは酢に塩、砂糖が使われ、味わいは甘酸っぱいもち米のもちもち感に
紫蘇の爽やかさとキャベツのシャキシャキ感が醸しだす不思議な味わいです。
赤紫蘇を塩漬けして保存しておけば年中食べられる郷土料理ですが、
農家の方に聞くところによると、秋の稲の収穫時期に農作業が大変な時に
沢山作り置きし、農作業の合間におやつ代わりや体力補給に用意したものだそうです。
なかなか津軽でも珍らかなもので、知っている方も少なく、食べたことのある方も
なかなか今の時代には少ないものでしょう。
冷蔵庫の無い時代に熱い日中でも保存が利き、しかも重労働の農作業を支える
栄養補給も兼ね備えた津軽の先人たちが作り上げた農の中の郷土料理であります。
今の時代には忘れてしまった人の能力、添加物を使用しないで保存を高める
料理の知識、賞味期限などに頼らなくても食べこなせる料理法、農作業を支える
食事の知恵など様々な要素が含まれた見直されるべき郷土料理の一つでしょう。
唯一つ、味付けが甘酸っぱく田舎の婆様風にご年配のご婦人が好まれる味付けなので
そこを改良する必要性があるでしょう。
冷蔵庫がある現代であれば、調味料の量を控えもち米の甘味を生かし、
赤紫蘇の風味をほんのり付けキャベツの代わりに紫蘇の実を加えれば
なかなか乙な箸安めにでもなるでしょうか?でも、そうしてしまうと郷土料理から
離れた料理になってしまうかもしれませんので、いいアイディアを検討しなければいけません。
郷土料理の要素を残しつつ、現代、そして後世にも続けれる料理の仕立て直しが
必要な料理の一つです。今のままではなくなってしまう郷土料理でしょう。

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青森県産バフンウニ刺し

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{津軽海峡産バフンウニ}
青森県では9月10月の期間を抜かせば大体青森県産の
ウニを食べる事が出来ます。
三方を海に囲まれた環境ですから、地域により時間差が生じて
食べれる期間を長く楽しめます。
津軽海峡に面した大間などでは年末から3~4月ぐらいでウニは終わりですが、
その後は津軽半島の先端部、今別などでウニが始まります。
そうこうしている内に陸奥湾の南側や日本海側の深浦、太平洋側の
三沢などでウニが次々始まり色々産地によって味わいの違うウニを食べ分けれます。
そして他の地域に比べると明礬が少なくウニ本来の味を楽しめます。
なかなか関東などの高級鮨屋さんや料理屋さんにお邪魔しても、
青森レベルのウニに出合うことはありません。
青森は贅沢なところだと思うものです。
ウニの多くはムラサキウニ・バフンウニが主流です。
黄土色がムラサキウニで、オレンジ色がバフンウニで赤ウニとも呼ばれます。
画像のようにバフンウニは色も綺麗であります。
ムラサキウニはあっさりした味わいでバフンウニは濃厚な甘味があります。
どちらも甲乙つけがたいですが、大きさではバフンは小さめなので、
同じ量を食べるなら、バフンウニの方が贅沢でしょうか?
時期もバフンウニは短いのであるうちに味わう事が大事でしょう。
昨今はロシアなどのウニも市場で多く見かけますが、食べてみると
まったく味わいが異なり明礬も強く、その様なウニと一緒に
評価されると青森のウニが可愛そうです。

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陸奥湾産天然ガサエビ(シャコ)

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{青森市油川産ガサエビ}
青森ではシャコの事をガサエビと呼びます。
海から揚げるとガサガサ音を立て暴れているからと思います。
とても凶暴な甲殻類で生きた状態で暗闇において置くと
目を光らせシャキンッシャキンッとカマを鳴らして威嚇します。
身入りがしっかりしているか確かめる為、生きた状態のものを
素手で選別するのですが、ただでさえ鎧が硬く棘棘しいのに
その手を目掛けカマを振り回すのでたまにカマに挟まれたりすると
流血したり、カマでエルボーを食らうと青あざが出来ます。
触りなれないとおっかない生き物です。
生きた状態のものを塩茹でしたり、薄味の八方出汁で煮付けたりして、
ハサミで殻を切り身を食べますが、食べる部分は非常に少ないものですが
その味わいは甲殻類では上位に上げられるでしょう。
ここ数年不漁続きで、青森市民はお花見にも抱えていけないほどの
高級食材となってしまいました。今年のお花見時期の平均値段は
キロ5000円。今まで聞いた事が無いガサエビのお値段です。
東京に行ったら幾らになるのだろう?考えてしまいます。
大きさは大人の手のひらの長さくらいで幅は大人の指の2~3本くらいの
幅でしょうか?青森では普通の大きさですが、関東関西の方々に
お出しすると「ええ~っ!おっきい~!」とびっくりします。
自分たちのように世間知らずで青森でシャコを食べていれば当たり前の
大きさですが、都会ではシャコは10センチほどだそうです。
聞いていて逆に自分はその大きさに驚くのですが、「食べる部分は無いんじゃないかな?」
と思うのですが、聞いているだけで見たことが無いので、機会があったら
都会のシャコを味わいたいものです。

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陸奥湾特産トゲクリガニ

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{蟹界の王様陸奥湾特産トゲクリガニ}
4月中頃から5月末位までが旬のトゲクリガニ。
大きさは大人の手の甲ほどの大きさもありませんが、
その味わいはカニ類では頭一つ以上抜きん出た美味しさがあるものです。
小さいので食べるには手こずりますが、身・ミソ・卵・産卵期だけ甲羅の内側に
見られる張り付いた脂肪と、4つの美味しさを楽しめる繊細で濃厚で
味わい深く爽やかで青森らしい美味しさの代表格であります。
美味しい実入りのしっかりしたトゲクリガニを食べてしまうと他の蟹は
大味に感じてしまうものです。
昔は沢山獲れたので、お花見などにも庶民がこの蟹とシャコを抱えて
お花見をしたものですが、めっきり量も減ってしまったので結構高値が
付いてしまうので贅沢な食材になってしまったものです。
ですから昔は「都会の方々は乾物で花見してるかもしれませんが、
青森では庶民でもお花見と言えばトゲクリガニにガサエビ(シャコ)で
飲んで酔っ払っているものですよ!」と自慢していた方もおりますが、
今のご時勢なかなか蟹もシャコも高級食材でお手ごろとは言い難いものであります。
このトゲクリガニも取れる場所によって全然似て非なる食材になってしまうのですが、
時期により狭い陸奥湾の青森市よりがいいとか、陸奥湾の北側がいいとか
短い旬の中でも目利きをしっかりしなければ中はすっからかんで損をすることにもなりますし、
評判通りとはならないこともあるので、お買い求めの際はお気をつけ下さい。
実が詰まってない時は叩いて味噌汁にするのが出汁が出ていいでしょう。

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