古くて新しい世界に誇れる青森の郷土料理

後世に伝えたい、残したい、先人の知恵が集約された多種多様の食材と類まれな青森の食文化をご紹介いたします。 料理本や教科書に登場する事の無い古くて新しい青森の魅力ある料理の数々を ご覧下さいませ。

2013年01月

ホタテフライ

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{陸奥湾産ホタテフライ。}
ホタテの名産地陸奥湾。
青森県の地形は陸奥湾を抱きかかえるかのように半島が二つに伸び、
その陸奥湾に多くの河川が流れつき、海水と真水が交わり、
汽水域(プランクトンが大量発生する地形)の状態の場所がたくさん存在し、
独特の海産物を生み出す条件が整っております。
珍味中の珍味、フジツボやモスソ貝、トゲ栗カニや手のひらサイズのガサエビ(蝦蛄)
なまこやホヤなどなど、繊細でうまみの強い個性的な食材を生み出す、
世界的にも貴重な海だといえるでしょう。
その中で安定して評価の高い陸奥湾のホタテ。
陸奥湾という狭い湾内の環境のため、貝柱は大きくはなりませんが、うまみは群を抜いており、
外海で生産されるホタテの美味しさは陸奥湾のホタテの前ではただの大味で、
陸奥湾ホタテを食べなれた者にとっては、つまらない味わいです。
比較的陸奥湾のホタテの味に少しは近いなというのは、函館近辺か噴火湾のもの。
それでも陸奥湾の繊細で濃厚で甘さが際立つ陸奥湾の美味しさには及ばないでしょう。
ところが陸奥湾のホタテは九割が加工に回され、生で市場に出ることは非常に少ないです。
ですから、青森県民も実はそんなに陸奥湾のホタテを食べてはおりません。
ですが、お寿司屋さんや居酒屋さんでホタテが出てくれば、青森の皆さんは
「陸奥湾だろう・・・。」と思って召しあっておられると思いますが、大抵は三陸ものか
北海道ものを召し上がっておられます。
特に、去年と三年前の猛暑はホタテの育つ環境には非常に厳しく、大部分の陸奥湾のホタテは
ご臨終してしまいました。その為、毎日市場に足を運ぶ自分ですらなかなか陸奥湾ホタテに
ここ数年は会う機会が激減しております。非常に悲しいことであります。
ところが、稀に姿を現すときがあり、そんなときは贔屓のホタテ屋さんが前を通ると
「湾内あるよ~。」と挨拶のように声を掛けてきてくれます。無い時は、ほとんど
挨拶すらないことが多いです。
ホタテの一番美味しい食べ方は剥きたてをお刺身にするのがいいでしょう。
プリッとしゃきっと歯ざわりよく、繊細な甘みと濃厚なうまさが口に広がります。
ところが生ものを食べ飽きたものにとっては、何といってもフライ。
剥きたてをさっと洗って、衣をつけ油で揚げているときの心の包容感は、
食べるのが楽しみでいつも子供心に戻ったようにわくわくします。
画像でお分かりいただけると思いますが、鮮度がよく生きた陸奥湾のホタテを
フライにすると、まん丸のボールのような形に揚げ上がります。
いろいろ試しましたが、鮮度が落ちたものや生きているけど青森県外のホタテを
使ってフライにしても、おやき型にしか揚がりません。
陸奥湾の上物は火を入れると貝柱がボンっと縦に伸びおやき型が丸くなります。
外海のものは、横に伸びて生よりより一層おやき型になります。つまり、ちょっと貝自体が弱いのです。
火を入れて丸くなる事。これがまた美味しさのひとつの目安ともなります。
調味料は要りません。下味もいりません。揚げたてをそのまま頬張る喜びは
毎日市場に足を運ぶ自分のご褒美のようなものです。
皆様も機会がありましたら、陸奥湾ホタテフライお試しください。

津軽割烹店主話もご覧ください。http://www.tk-mirai.com/
ヤフーブログ‘食の桃源郷 青森’もご覧ください。http://blogs.yahoo.co.jp/tugarukappoumirai/24256206.html

酢だこ

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{自家製酢だこ}
津軽の年越し料理に欠かせない料理の一つに酢だこが有ります。
と言っても、津軽の皆様は蛸が大好きで、日常的に蛸を食べる習慣が多いものでしょう。
それだけ、海産資源として沢山の水ダコが年中取れるものです。
市場には大人の腕ほどの太さの蛸の足や真っ赤に染められた酢蛸を
板台に所狭しと並べた蛸専門店もありますから、それだけ地元の需要も多いのでしょう。
南のお国のように、たこ焼にして蛸を食べるわけではなく、多くはお刺身、お寿司、唐揚げ、
酢味噌和え、そして酢蛸として食べるのが多い食べ方でしょうか?
画像のものは自分とこの自家製ですので、蛸の自然な色合いがなかなか美しく、
酢蛸というよりは茹蛸のお刺身のように見えますが、しっかりと酢を利かせた
味わいの酢蛸であります。
幼少の頃から酢蛸を食べる機会はちょくちょくあったのですが、我が家は添加物や
色が付いた食べ物を好まないので、なかなか真っ赤な酢蛸は食卓に上がることはありませんでした。
ですから、年末に親父方・母親方の本家にお邪魔するとどちらにも真っ赤な酢蛸が
刺し盛りの中にあり、それを食べるのも正月の楽しみでした。
色付けしたものと認識していても、酢蛸に関してはなぜか無性に食欲をそそり、
一度に沢山食べるたりすると、次の日の大きな便の方が、真っ赤に染まっているのを
見ることになり、小さいときは「何があったのか?」と不思議に思ったものです。
今では、自分で作ってしまうので、真っ赤な酢蛸を食べる機会は激減しましたが、
幼少に憶えた味わいは、添加物や旨味調味料、色粉が入っていると分っていても
ほんの少しは許して食べてしまうものです。
それでも幼少の時の食べ方に比べれば、添加物を出来るだけ感じない為に、
たっぷりの山葵を利かせ、濃い口醤油の香りを補い、サラッと噛み締めるのが
今の食べ方ですね。
真っ赤な酢蛸はスーパーや市場で年中見かけるのですが、何となく自分にとっては
年越し・正月の味わいなものです。


津軽割烹店主話もご覧下さい。http://www.tk-mirai.com/
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