古くて新しい世界に誇れる青森の郷土料理

後世に伝えたい、残したい、先人の知恵が集約された多種多様の食材と類まれな青森の食文化をご紹介いたします。 料理本や教科書に登場する事の無い古くて新しい青森の魅力ある料理の数々を ご覧下さいませ。

2013年02月

白菜とイカの漬物

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{おいらせ町産白菜と津軽海峡産ヤリイカの漬物。}
この料理が郷土料理といえるのかは、少し躊躇するものですが、手法や食材は
青森のものなので、言わば新郷土料理と言えるかもしれません。
キャベツとイカを使った漬物はよくよく津軽では作られてきたので、
‘玉菜(キャベツ)とイカの漬物’は王道の津軽の郷土料理と言えるでしょう。
けれども、白菜を使って何かと合わせた漬物はまず見ることはありません。
塩漬け、朝鮮漬け(キムチ)は冬前に津軽の方々はお作りになりますが、
白菜と魚介類の乾物やイカなどを一緒に漬けた料理は今まで見たことがありません。
キャベツも日本で普及した歴史はそんなに古いことではありませんが、
白菜はもっと新参者で、なかなか栽培しても、種が取れなく、中国から
白菜の種を取り寄せていたそうですから、津軽の方々にキャベツが浸透しても、
なかなか白菜は浸透しなかったのではないかと考えられます。
日本ではキャベツも白菜も明治の頃から食べ始めたようですが、
普及したのは戦後と言うことらしいです。
キャベツの和名は甘藍(かんらん)と言うらしいですが、誰一人そのようには呼ばないでしょう。
白菜は、逆に外来呼びはしません。
津軽ではその形から、キャベツは玉菜(たまな)と呼ばれ親しまれておりますが、
白菜は白菜のままで、津軽名を付けて貰えませんでした。そのことからも、
白菜は、日中戦争で兵士が大陸から持ってきたのもあってか‘朝鮮漬け’で親しまれているものです。
どのくらいの世代を超えれば郷土料理と呼んで差し支えは無いのかは、定かではありませんが、
青森生まれの育ちの自分から見れば、‘玉菜とイカの漬物’は郷土料理と言ってもちろんですが、
‘白菜とイカの漬物’は、どうも新しく感じてしまうものです。
まあ、あんまり違いは無いので、大げさに言うほどでもありませんが、郷土料理というものは、
自然に違和感無く、体にすっと馴染み、何の疑問も持たずに食べれるのが郷土料理のように感じます。
たこ焼きやもんじゃ焼きやスープカレーが郷土料理と言う様になるのかは定かではありませんが、
何世代にもわたって受け継がれ食べ継がれてきた料理には、それなりの郷土の哲学があります。
津軽では、キャベツは玉菜と出世できたのに、なぜ白菜は白菜のままなのか?
毎度不思議に思うものです。

津軽割烹店主話もご覧ください。http://www.tk-mirai.com/
ヤフーブログ‘食の桃源郷 青森’もご覧ください。http://blogs.yahoo.co.jp/tugarukappoumirai/24370647.html

鮭の飯寿し

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{鮭の飯寿し。}
‘イズシ’‘イイズシ’と津軽の人たちはいいます。
津軽でも現代の40手前から下の世代の方々にはあまり馴染みの無いお料理でしょうか?
既製品・加工品、チェーン店・フランチャイズ店に染まった心貧しい食生活では味わえない
奥行きある優れたお料理と思います。
雪深い津軽には沢山の保存食品、醗酵食品が生み出されました。
こちらの鮭の飯寿しもその中では代表格でしょう。
秋に大量に水揚げされる鮭を使って、冬越しの食品をいろいろと先人たちは考案してきました。
青森からまっすぐ上の北極に近い方々の冬支度の食生活を拝見したところ、
鮭を干したり、内臓を取って穴を掘り草木と一緒に埋めて醗酵させたものなどを
食べる習慣があるとのこと。
干した鮭はもちろん青森でも‘鮭トバ’と呼ばれポピュラーなものですが、
ご飯や春に山から収穫した天然の山菜の塩蔵品などを加えて、お米と鮭と一緒に漬け込んで
醗酵させて食べる食文化は米どころ・山菜どころ食材豊かな津軽ならでわと言うところでしょう。
秋に鮭を大量に仕込み、冬越ししてなくなる頃に今度は鱒が出始めそれを同じように漬け込みます。
季節に漬け込み外に出しておくわけですが、このような発酵食品は、
回数をこなして沢山作ることはもちろん、氷点下9~8℃からプラス2~3℃を
微妙に行き来する自然の温度変化が味わいを作るものです。
今では、御作りする方々もほとんど見受けられなくなった、津軽の郷土料理の一つです。
手間がかかりすぎて、経済を最優先して、文化をないがしろにする昨今にはそぐわないお料理ですが、
日本酒党にはたまらない絶妙な味わいのお料理です。
青森のスーパーでは工場生産されたものが、まだまだ売られております。
お召し上がりになったことのない方は、一度お試しいただき、お気に召しましたら、
ご自分で御作りして楽しむことをお勧めしたします。
作るのにも時間がかかり、作ってから、少し醗酵させるまでも少々お時間を
頂戴するので、その待ち時間、手間時間は、人生の楽しみとなるでしょう。

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青森県産馬肉鍋

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{車力産馬肉サーロイン炒め煮。}
土鍋や鉄鍋で調理すれば‘鍋料理’と言い、
ただのごく普通のお鍋で調理すると‘炒め煮’と表現すればよろしいでしょうか?
切り身の様子から桜鍋などと表現されますが、青森ではごく当たり前に馬鍋といいます。
どちらにしても、青森ではいつ頃から馬肉を食べる文化があったのか?
それも、県庁所在地青森市ではなく、南部の五戸近辺と津軽平野の北側の地域が
特に馬肉を食べる文化が根強く、双方まったく気候も風土も文化も違うのに、
どのような経緯でごく普通に、食べるようになったのかいつも不思議に思うものです。
と言っても、青森には関東や関西のように戦争の歴史が少なく、文献などが
無いので、どのように調べてみても想像の域を出ることはありませんが、
難しい話より、美味しいものが身近に沢山あると言うことはうれしいことですね。
画像のものは津軽と南部の融合と言っていいのでしょうか?
馬肉は津軽北部の車力産のサーロインに調味料は、五戸産のナンバン味噌。
にて炒め煮した一品であります。
野趣あふれると言うのか、少し獣臭を感じる馬肉にはちょっと醗酵した奥深い味わいの
ナンバン味噌が、絶妙に合います。
青森市に住んでいる自分の地域では、その辺のスーパーで馬肉をパック売り
していると言うことはまずありません。
ところが、津軽地域を回っていると、量的には少ないですが、
ごく当たり前に牛肉や豚肉などとともに馬肉が売ってあり、自分の食欲をそそられます。
同じ鳥類でも、「鶏肉や地鶏などよりも、本鴨のほうが野趣あふれて美味しいな~。」
思うがごとく、馬肉も「牛のような甘みはないし、かと言って豚のような(脂肪以外の)淡白な味わいでもない。
けれども、なんだかのど元をくすぐられるような、潜在的に自然に無性に食べてしまう。」魅力があります。
お刺身ももちろん美味しいですが、やはり、馬肉はさっと加熱して進化が発揮されますから、
お鍋や焼肉でお勧めするとよろしいでしょう。

津軽割烹店主話もご覧ください。http://www.tk-mirai.com/
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