古くて新しい世界に誇れる青森の郷土料理

後世に伝えたい、残したい、先人の知恵が集約された多種多様の食材と類まれな青森の食文化をご紹介いたします。 料理本や教科書に登場する事の無い古くて新しい青森の魅力ある料理の数々を ご覧下さいませ。

2016年07月

こびりっこ

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{赤飯入り南部煎餅。}
青森県は明治の廃藩置県のときに弘前県・黒石県・斗南県・八戸県・七戸県と舘県(松前)に分かれていたそうです。
今は大きく分けて、西側津軽地方、東側南部地方、下北地方と大まかに三つの文化圏に分けて語られることがしばしばです。
個人的には今現在も西側の津軽地域だけでも東西南北で言葉も風習も食べ物も文化も異なった独自性を感じますし、東側の南部地域でも沿岸部と内陸部では食や風習が違うと感じます。
ですから、同じ青森県でも6~7地域分くらいの異なった文化圏を持っているような感じです。
特に津軽藩と南部藩は、文化・風習・言語・食・風土などの違いは肌身で「まったく違う!」と感じることが出来るものです。
自分自身が西側の津軽地方の文化圏の者なので、ここではほとんど津軽地方の郷土料理を紹介していますが、今回は東側の南部地方のおやつを紹介します。
が、画像の食べ物。今回初めて食べ、初めてその生い立ちについて知ることが出来ました。
青森県だけではないですが、赤飯・茶碗蒸し・お稲荷さんは甘いです。砂糖が効いた味です。
青森県で煎餅といえば南部煎餅を指します。小麦が原料で、米菓ではないです。米どころの津軽地方でなぜか関東のような米の煎餅は発達しませんでした。がその代わり、米そのものが甘く味付けされたおやつが多く開発されています。それだけ原料が多くあるからかもしれません。薄めたり増やしたりする必要が無いのでしょう。今でも、都市部の食べ物を食べると主原料が原型を留めず、何かかしらが加え増やされ味は薄くなっていることがほとんどです。こちらで、具材100%・果汁100%を口にしていると、都市部のものはいつも主原料は30~50%位「薄いな~。」と感じるものです。
画像のものは南部煎餅に甘い赤飯を挟んだライスバーガーともいえるでしょうか?
初めてこの食べ物を見たのは30を過ぎてから、津軽地方では見ることが出来ません。南部地方の道の駅で見かけ「んん!何だこれ?」と感じたものです。「別々に食べたほうがいいのでは?」と思ったりしたものですが、南部の農作業の合間のおやつ・栄養補給だそうで、「小昼っこ」。こびりっこと呼ぶそうです。お昼の小腹を満たす食べ物という事らしいです。そして、農作業の忙しい合間に食べることを想定し、手軽に食べやすく栄養補給も兼ねるので炭水化物と糖分を多く含み、手づかみ出来るという合理性のある食べ物です。
いつ頃に開発されたものかは定かではないですが、随分昔から今で言うフィンガーフード。ハンバーガーやホットドック、サンドイッチの類を開発していたことが意味深です。
塩味が効いた南部煎餅と甘い赤飯。食べてみると悪くはないです。
機会がございましたら、お試し下さい。
    
背景画像 南部の麗峰名久井岳

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ささぎ炒め


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{ささぎ炒め}
‘ささげ’とか‘ささぎ’と津軽では呼びます。学名はささげのようですが、津軽人の多くはささぎと呼びます。
津軽ではいつ頃から食べられるようになったのか、定かではありませんが、ものの本によると平安時代には既に日本にはあったようです。
平べったくて大きいのが特徴で、丸い形状のインゲンとは別な種類のようです。
この頃は青森でも丸いインゲンも見かけますが、自分が学校に通っている頃は平たいささぎしか見たことがありませんでした。
津軽の夏の家庭の食卓には欠かせない 食材です。
頻繁に登場する料理であります。
細切りにしたささぎと糸こんにゃくや細切り油揚げなどを合わせいためることが多いものです。たまに人参やそのほかの食材を合わせたささぎ炒めを目にすることもありますが、個人的にはあまり具材をごちゃ混ぜにしないほうが美味しいと思います。
シンプルな調理法でシンプルな味付けで十分美味しいものなので、家庭では重宝する料理であります。
夏場は沢山取れるのでお求め安いことも家庭の台所事情にやさしい食材です。
津軽の気候風土がささぎには適しているのだと思います。
沢山沢山取れるので沢山食べるものです。この様にささぎを主役にした料理を作る地域は全国的には少数派のようで、津軽人には当たり前でも他県の方々に出すと珍しがられることが多いものです。
旬真っ盛りのときは、鞘に熱を加えると甘味が出るので、油と塩だけ、油と醤油だけで調理することも多いものです。たまに砂糖をたっぷり利かせたささぎ炒めに出会うこともありますが、あまり進まないものです。
歯ざわりはキュッ、キュッと鳴くときもありそれがまた心地いいものです。


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