追撃コラム&取材メモ

マスコミにない情報を独自取材して書いています。タレント性の強い政治家などに関連したものが多いです。初期の記事は田中康夫長野県知事に関したものが主です。

2009年06月

橋下知事の新党構想でピンチの自民党

  支持政党を明らかにするところがエライ 

大阪府の橋下徹知事が次期衆院選に向けて自治体の首長による新グループを立ち上げる話があるが、これが実現したら自民党はますますピンチだ。

この構想の特徴は”支持政党を表明する”方針を掲げていること。いまや圧倒的人気の橋下知事が音頭をとって立ち上げたグループが支持するとなれば、その政党は百万の味方を得たようなものだ。
ふつうこういうをやるときにはカドが立たないように支持政党はボカすものだが、明らかにすると強烈な威力を発揮する。そこが橋下知事の偉いところでもある。インパクトの薄いことをやっても何の意味もない。やるならドカーンとやったほうがいい。

首長は政党色を明らかにせず無党派を名乗るのが一般的だ。そのほうがどの政党からも支持を得られて選挙に有利だから。しかし、これはどっちつかずで選挙には有利かもしれないが、なにかコトを起こそうとするときには不利。どっちにもいい顔していては誰も本気になって助けてくれないからだ。

で、橋下グループと仮にしておくが、これがどの政党を支持するか、となったら民主党しかないだろう。現状でいいのならこんなグループを立ち上げる必要はないのだし、だとしたら政権党の自民党を支持するわけがない。有権者の立場に立って考えてみても、政党支持率は民主党のほうが圧倒的に多い。つまり民意に近いところにいる首長グループが民意と逆のことをするわけがないのだ。

そのへんのところを読んだ民主党の鳩山代表は「地域主権を実践できるのは民主党しかいない」などと盛んに秋波を送っている。
自民党総裁の座を要求することからわかるように自民党色が強い東国原知事はこの動きに距離を置く姿勢だ。このグループに距離を置くということは東国原知事の本心は政治を変えることではなく、自分が偉くなりたいだけなのが透けて見える。地方分権や県民のため─というのは東国原知事の場合、お題目のようだ。

橋下知事は自民党の支持を得て大阪府知事になったが自民党一辺倒でなく、府民のためをモットーにしている。選挙でお世話になったが、それはそれという割り切り方をする。

以下のところで東国原知事が民主党の菅直人代表代行などを相手にやり取りをしている。テレビでは見られない激しい口調で、見ていて引くぐらい民主党嫌いをむき出しにしていた。東国原知事は民主党が嫌いだし、体質的に古い時代の保守であることがよくわかる。いまは市民派のようなことをいっているが、それは空気を読んでいるだけで本質はタカ派だ。日の丸や防衛問題についてほとんど語っていないが、これについて語ると彼の本質がモロに浮き彫りになる。残念ながら現在は映像は見られないようだ。

2008/02/19
党と全国知事会 道路建設決定の仕組み変えることで一致
道路特定財源・暫定税率問題に関する公開討論会
http://www.dpj.or.jp/news/?num=12707


▼見出しで否定する産経

このニュースの見出しを見ていると各マスコミのスタンスがわかる。
自民党支持の産経新聞は“国政介入”といった、なにか悪いことでもしているような否定的ニュアンスをこめた言葉を多く使っている。もし、橋下知事が自民党を応援しそうならこうはいわないだろう。東国原知事の総理の座要求は“国政介入”どころか”政府に介入”だがこれについては批判的言葉は使っていない。

ネット時代以前なら産経新聞を読むのは保守系の人が多かったが、いまはネットでどの新聞も並列なので産経と意識しないで読む人はずっと増えているはずだ。ネットは産経にとって、読んでもらうにはいいが、商売として利益になりにくいので悩ましいところだろう。

新聞は批判してナンボなので自民党政権下で批判が少なかった産経が売れなかったのは当然で、これから政権交代して民主党の天下になれば産経は売れるかもしれない。政権交代は産経にとってプラスなのでもっと自民党を批判して民主党を応援した方がいい─と思うのはのん気な岡目八目か。

東国原知事─首相の椅子騒動の裏を読む

チラつく古賀氏のエゴ
宮崎県を踏み台に国政へ

深読みは間違いのもと

東国原英夫宮崎県知事が自民党の古賀誠選挙対策委員長に衆議院選出馬の条件に自民党総裁候補にすることを突きつけた騒動から一夜たちその裏が見えてきた。
これは自分の選挙が危ない古賀氏のエゴが背景にある。関係者の発言を注意深くチェックしていくと、それが透けて見えてくる。

古賀氏は福岡7区だが、次の選挙はけして安全圏とはいえない。道路族のドンではあるが、道路建設見直し世論の逆風のなか、いまはそれが昔ほど威力を発揮しない。土建業界の集票マシンも燃料切れで思うように動かないのだ。そこで九州ブロックから東国原知事に出てもらい、その人気にあやかろうというのではないか。

宮崎県の自民党県議は、「事前に総務大臣ポストを東国原知事が要求し、古賀氏もその線で了解して宮崎に来た」とテレビインタビューで話している。ところが来てみてびっくり、総理の椅子を要求されて大騒動になったというわけだ。

総務大臣ぐらいだったら、まっいいか、と踏んでいた古賀氏の足元を東国原知事は見たのだ。東国原知事や昔からの関係者の話を聞いていると総理の座というのは前々から口に出していたことらしい。だが、これは本人の大いなる勘違いだろう。宮崎県知事だって県産品のセールスマンという以外なんの実績もあげていないのに、首相が務まるわけがない。

古賀氏や九州選出の自民党議員や候補者は東国原知事に出てもらったほうがいいのだろうが、こんなことをしていたら自民党全体の信用はガタ落ちだ。もしこれで負けたら自民党は政党としての存在意義が問われる。かねてから自民党をぶっ壊すといっていた小泉元首相にではなく、東国原知事にぶっ壊されてしまうのだ。

東国原知事の国政への意欲は本物のようだが、しかし足元の宮崎県議会の様子を見るとそれも怪しくなる。
ここで行なわれている、原稿棒読みの東国原知事の冴えない姿はなんだ。
http://www.live-vod-com.co.jp/pref-miyazaki/2_vod.html

これが地元宮崎から日本を変えるという政治家の姿だろうか。副知事の河野俊嗣氏(43)は総務省出身で、宮城県庁、愛知県春日井市など全国の自治体の要職を転々と渡り歩いているような典型的派遣官僚だ。知事の仕事を官僚に丸投げしておいて総理大臣になりたいはないだろう。

いま問題になっているのは霞ヶ関支配ではないのか。霞ヶ関からコントロールされているようでどうして地方の独立があるのだろうか。表で言っていることと裏でやっていることが逆だ。マスコミもこの点にまったく触れないでいるから話がおかしな方にいっている。

副知事が官僚であることと、議会で原稿棒読みの東国原知事の姿を流すだけでもいまの世論は方向を変えるはずだが、マスコミは流れに乗るばかりで逆のことをやるのを怖がっている。これはすでに体質にまでなってしまっている。東国原知事支持だという国民や、テレビのコメンテーターもこんな基本的事実すら知らないでコメントしている。このふたつの事実を知るだけでも東国原知事の人気はガクンと下がるはずだ。多くの国民はほとんど何も知らないでムードに乗っているだけだ。

東国原知事は「地方のために、国を変えるために国(国政)に行くと」言っているが、国政に行くために宮崎県を踏み台にしているだけではないのか。
こんな騒動があれば東国原知事への宮崎県での求心力は落ちる。それだけでも宮崎県にとってはマイナスだ。国政にたびたび色気を見せる知事のために、いったい誰が汗をかくだろうか。とても宮崎県のことを考えているとは思えない。


◆深読みは間違いのもと
こういう混沌とした状態になると深読み情報が出てくるが、それは間違いのもとだ。人は真実がわからないと、それ故に想像をたくましくしがちだが、それはかえって真実から離れることになる。
事件の真相は知ってみれば意外にたいしたことはない─ということはよくある。幽霊の正体見たり枯れ尾花、というやつだ。いろんな事件の取材経験からそう思う。

いまはフィクサーなき時代だ。誰かが絵を描いてそのとおりにいくものではない。現実は複雑だし、予測不可能の突破的出来事は多い。いい例が、いまの麻生首相だ。選挙の顔として起用され、すぐに選挙になると思われたものの、いまだにずっと首相のままだ。おまけにいつ辞めるのかも誰にもわからない。おそらく本人にも。この事態を誰が想像できただろうか。さらにいえば、その前の福田康夫氏、安倍晋三氏が、ともに1年ほどで首相の座を投げ出すようにして辞めたことだ。


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政権断末魔現象、三流お笑いタレントになめられた自民党

宮崎県議会では原稿棒読みの東国原知事

こういうのを政権断末魔現象というのだろうか。
自民党の古賀誠選対委員長が23日午後宮崎県庁を訪れ、東国原英夫知事に衆議院選挙への自民党からの立候補を要請したのには驚いたが、これに対して東国原知事が出馬の条件として「自民党総裁のいす」を口にしたのも驚きだ。いくつもの!と?がつく。
東国原知事の国政出馬の話はあることはあったが、とても真面目なものとは思えなかった。あったとしても、知事の任期を一期は全うしてからだろう。
それを自民党の選対委員長ともあろうものが、知事の任期半ばで総選挙への出馬要請に行くことじたいが大いなるクエスチョンだ。東国原知事は今は人気は高いものの、知事になるまではさして人気もなかった三流お笑いタレントだ。

知事という役柄をミスマッチのタレントが、おちょくっているところが庶民の喝采を浴びているだけにすぎない。背景にあるのは政治不信であり、あまり健全なこととはいえない。なんらの政治的、行政的実績があったわけでもなく、あるのは浮ついた人気だけだ。そんなものに自民党の選対委員長ともあろうものが出馬要請に行くなど世も末だ。

「アホらしい」(自民党・笹川堯総務会長)
「完全にコケにされた」(自民党・鳩山邦夫前総務相)
「『東国原君、顔洗ってくれ』と言いたい。それに、東国原知事に依存しなければいけないほどに、自民党が落ちてんのかと思うと、情けないね」(松浪 健四郎議員)
というのが自民党内の反応だが、
大阪府の橋下知事の「本当に言ったんですか? 古賀委員長に。いや〜、度胸ありますね。とてもじゃないですけど、考えられない、すごい」というのが一般国民の大多数の感想ではないだろうか。

とても本気とは思えないが、東国原知事は「宮崎だけじゃなくて、全国の地方に軸足を置いた、そういう政治というか、やるなら国政をやりたいと思ってます」と言っているのだから冗談ではないようだ。

ニュースでは報じられていないが、宮崎県議会はいま6月定例会の真っ最中だ。
人気の高い東国原知事だが、宮崎県議会での実際の活動ぶりはどうかと思って議会中継録画を県のホームページで見たが、そこで見られるのは人気とは違って役人の用意した原稿棒読みの冴えない東国原知事の姿だった。
http://www.live-vod-com.co.jp/pref-miyazaki/2_vod.html
こんなことで首相の座を要求する東国原知事の度胸には、ただただ感心するばかりだ。県政も把握しているとは思えない。
この議会での答弁ぶりを見れば東国原知事の人気がいかにうわべだけのものかわかるはずだ。国会でこのような答弁をしたなら人気もがた落ちだろう。

外山良治宮崎県議(社民党)に電話して聞いた。
国政出馬については「アホらしゅうてなにも言えんとですよ」と笑っていた。
たまたまだが、この日は外山議員が質問に立った日でもあった。午前11時から質問したのだが、それは午後3時ごろ宮崎県庁に来た古賀選対委員長の出馬要請ですっかりかき消されてしまった。

外山議員は東国原知事に質問してもしょうがないので、最初から役人に答弁してもらうようにしているという。
田中県政下での長野県議会がそうだったように、人気だけは高いが実際が伴わない人物が知事になったときの内憂が宮崎県にもあるようだ。
人気が高いだけにうっかり批判もできない。長野県の田中知事の場合はダム建設という対立項があったから知事の問題点も浮かび上がったが、宮崎県ではこれといった問題はないので東国原知事の知事としての問題点も表面化しない。
東国原知事は外交マンとして活動しているだけだ。東国原知事はよくテレビ出演しているが、ふつうに考えてあれだけテレビに出ていたらまともな知事職は務まらない。

知事の実務は東大法学部卒→自治省(現総務省)の河野俊嗣副知事(43)が代行している。人気者の知事の陰で副知事のつらい立場をここで愚痴っているのが笑える。
http://www.replusnet.com/column/no03/
「知事の出席を待ち焦がれていた参加者を前に、ノコノコと出て行くことになる。これは辛い」
「極上の宮崎牛ステーキを待っていたらお漬物が出てきた、という感じだろうか」

東国原知事が示した条件には驚くが、こうした話が大きく取り上げられることで麻生首相の存在感がますます薄くなることだけは間違いない。
古賀選対委員長の行動は、やぶ蛇だったのではないだろうか。それとも麻生首相を引きずりおろす深謀遠慮だったのか?

時代に逆行、セブン―イレブンの弁当廃棄

 弱いものいじめでいい気分♪
 公取委摘発で儲かるテレビ局
 
コンビニエンスストア最大手「セブン―イレブン・ジャパン」がフランチャイズチェーン(FC)加盟店に対し、販売期限の近づいた弁当などを値引きする「見切り販売」を制限したのは、独占禁止法で禁じられている優越的地位の乱用に当たるとして、公正取引委員会が22日、同社に同法違反で排除措置命令を出したが、これを報ずるテレビ各局の対応が興味深い。

いうまでもないことだが、民放テレビにとってセブン−イレブンは大量のCMを流してくれるお得意さんだ。「セブン−イレブンいい気分♪」というコピーは何度も繰り返し聞かされてすっかり頭の中にインプットされている人も多いのではないか。
その不祥事をどう扱うかに注目してみた。

夜10〜11時台の各局ニュースの扱いを見た。テレビ朝日の「報道ステーション」が一番長く、事実関係を伝えたあと解説つきで10分以上やっていた。つぎに長かったのが、日本テレビで5分ぐらいで解説つきだった。TBSはたったの1分で解説はなし。フジテレビは3分だった。
番外でNHKも9時のニュースで念入りにやっていたが、これはCMがないことの強み?なのか。ここで頑張らなければNHKの存在意義はない。

扱いの長短はテレビ各局と広告代理店との関わりの深さを暗示している。一番短く軽い扱いだったTBSはバックに広告業界の巨人「電通」が控えている。TBSの創立には電通が大きく関わっている。電通の出資比率も高い。否定的な意味で言っているのではない。CMの出来という面で言えばTBSが一番垢抜けて面白い。全国区の大きな会社のCMが一番多く、ローカルスポンサーのダサイCM比率が一番少ないのはTBSだ。ただし、今回はそれが裏目に出たようだ。

電通に配慮して、あるいはもっと直接的に、圧力をかけられてこのニュース関する扱いが短くなった可能性もある。
テレビ朝日が一番念入りだったのは何もジャーナリズム精神からとはいえない。CMが少ない日頃のうっ憤を晴らしたのかもしれない。広告業界とテレビ局の関係は関係者なら誰でも知っていることなので、この事件が起きたときからどの局がどういう扱いをするかはわかっていたはずだ。TBSが軽くしか扱わない、扱えないのを見越してテレビ朝日は念入りな報道をした─と見るのはうがち過ぎか。
だが、こういうことがあると保険としてテレ朝へのCM出稿を増やさなければと、セブン−イレブンだけでなく、関係ない他社も「あすはわが身」と考えるかもしれない。テレビ各局は公取委さまさまだ。摘発によってテレビ局はCMが増えウハウハだ。火事場泥棒といったら言い過ぎか。

食べ物を自社の利益のために捨てるように半ば脅すようなことをしていたセブン−イレブンにはあきれる。日ごろの明るいCMの陰でこんなことをやっていたなんて─。自分さえ儲かれば自然環境などほかの事はどうでもいいのだいわんばかり。こんな考えが今の社会で通用するのだろうか。食品ロスはかなりの量にのぼっている。「もったいない思考」も広がっているなかで時代に逆行しているようだ。

会見に出てきたセブン−イレブンの社長に社会的責任の自覚は感じられなかった。あくまでも自社の視点しかなかった。社長という風格はなく係長クラスが代わりに出てきたのかと思ったぐらいだ。

セブン−イレブンはもっとすごいこともやっていて、
週刊金曜日2009/06/19発売号 (755号)に以下のような記事が載っている。
http://www.fujisan.co.jp/Product/5723/b/252333/
セブン−イレブンの正体 鈴木敏文商法の「詐術」
鈴木会長“直属部隊”が売上金を奪いにやって来た(下)
飯塚弁護士が仕組んだ「オーナーの告訴潰し」の真相(渡辺 仁)

私はこの記事を読んだが、すごすぎて一読しただけでは信じられなかった。セブン−イレブンは宣伝費をたっぷりふりまいているのでマスコミはなかなか手が出せない。広告のない週刊金曜日でなければ書けない記事だ。

今回公取委が強硬手段に出たのはこういう背景があり、一罰百戒的意味合いもあるのではないかと勘ぐりたくなる。マスコミはいつもの通り「公的機関が動いたらその後をついていく」のだが、それではマスコミがよく口にする独自性とやらはどうなっているのだと皮肉りたくなる。


ところで、このニュースが流れている時間帯にテレビ東京でこのニュースと裏腹の面白い番組をやっていた。

カンブリア宮殿
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/list/list20090622.html
広島でメガネの販売チェーン「21」を展開する、平本。
「ノルマなし」「内部留保なし」「社員ボーナス500万円」「銀行借り入れなし」
次々に“企業の常識”の逆を行き、快進撃を続ける。

さらに、驚くべき常識破りの事実があった。
「社長はお飾り」「管理職なし」
更には「社員の給与、査定は社内ネットで全社員に公開」…
   ──抜粋──

創業者の平本清氏は経営理念は論語の「他者を思いやる心」だと話していたが、セブン−イレブンに聞かせてやりたい言葉だ。

この番組は来週6月29日にも放送される。地方の小売業が二度にわたって放送されるのはめずらしい。

皮肉なことに最近、セブン&アイ・ホールディングス会長兼CEOの鈴木敏文氏が二度にわたってこの番組に出演している。
2009年5月25日・6月1日放送
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/list/list20090525.html

凛の会DM事件、低料金郵便不正は氷山の一角!

第二の国策捜査か?大阪地検の無茶ぶりか
相変わらず検察リーク垂れ流しのマスコミ

障害者団体向け低料金第三種郵便物割引制度の悪用事件について民主党の政治家がらみだとする報道が続いているが、これについて別角度から調べてみた。

この事件の発端は石川県白山市の印刷・通販会社「ウイルコ」が、障害者団体向けの郵便割引制度を悪用し、通常1通当たり120円かかる化粧品や健康食品などのダイレクトメール(DM)広告を8円の格安料金で大量に郵送していたことが2008年10月ごろわかり、報道されたことだ。

それが最近になって政治家がらみだとする報道が目立ち、厚生労働省の係長と局長までもが大阪地検によって逮捕される異例の展開になっている。

この事件で腑に落ちないのは郵便の事件なのになぜか逮捕者は厚労省だ。割引制度の適用を受けるための障害者団体証明書を偽造したということで、こういうことになってはいるのだが、そこに問題はないのだろうか。
国策捜査と批判された第二の西松事件の気配を私は感じる。

日本郵政のホームページにこういう文書がPDFで公開されている。これは普通に検索したのではなかなかたどり着けない。
「心身障害者用低料第三種郵便物の不適正利用に関する報告について」
2008年12月24日
http://www.post.japanpost.jp/whats_new/2008/1224_01_c01.pdf
元の文書URL↑
アンダーライン加工した文書はここに。(クリックで拡大) 
8円郵便 利用状況 青線
私は日本郵政に取材してこの文書を知った。全部で3ページあるが1ページめの「不適正利用の状況」に注目したい。
(青いアンダーライン部分)
ここで「年間差出通数が際立って大量100万通以上のもの」16件について調査した結果が出ているが、おどろくことにその16件で8割もの量を占めている。(赤い線で囲った部分)
そして、障害者団体証明書を確認できなかったものが61件もあるというのだ。つまり、不正利用はこれまでも大量に恒常的に行われていたことを日本郵政が認めているのだ。しかし、こういう情報はマスコミでは見ることはできない。

ここでは100万通以上のものに絞って調べられているが、障害者団体がそんなに大量に郵便を発送するはずもなく、実際はもっと多くの不正があるのではないか。

日本郵政のこの件に関する情報管理はなかなかのもので、私は2日間、二度にわたって別の窓口へ電話したのだが同じ担当者につなげられた。二度目は私の名前を聞くなりすぐに「ああ、きのうのひとですね」となった。
二度目の電話は別角度から、「もし、私がこの割引制度を利用するとしたらどのような手続きが必要か?」と尋ねたのだが、結局広報対応となり、きのうと同じ担当者となった。
電話で話している最中、妙に言い訳がましいので、「べつに私はあなたや日本郵政を非難しているわけではないのですが」と言ったのだが、口調が変わることはなかった。彼らは被害者のはずだが、まるで何か都合が悪いことが露見したかのようだ。

タウン誌などを発行して第三種郵便物をよく利用していたひとの話では、不正利用は昔からあり常態化していたのではないかという。
郵便局には取り扱い個数のノルマがあるようで、移転など利用者の事情で扱い郵便局を変えたら「なぜ変えるのですか?」と局長がすっ飛んできたこともあったという。

さらにおどろくのは、このページの中ほどを見ると
船井総合研究所
化粧品通販で儲ける 新規直販体制構築セミナー

http://www.crosslink.co.jp/seminar/cgi-bin/seminar_access.php?seminar_url=20080915095144
<※ その他、郵送費8円で送れるDM活用法、開封率100%DM活用法などの事例をお伝えいたします。>
などということがいまだに堂々と書かれているのだ。

つまり、8円の格安料金でダイレクトメールを送るのは業者の間では半ば公然と行われていたのだ。それを検察がことさら政治がらみにしたいために、その種の情報をだけをマスコミにリークし、マスコミはわき目もふらずに検察リーク情報だけを流しているようだ。

障害者団体「凛(りん)の会」の主要メンバーの倉沢邦夫容疑者(73)が政治家の元秘書で、裏で暗躍しているような報道が多いが、政治家秘書というものは、辞めてからもその政治家とのかかわりを匂わせていろんなことをするものだ。それが彼らの飯の種でもある。実際に政治家が知っている場合もあるが、たいていは関わりがないことのほうが多い。政治家と秘書は持ちつ持たれつの関係なので、多少のことでは目くじらを立てないものだ。へたに騒ぎを大きくすると大火傷になる場合もあるからだ。
この場合辞めてから何十年も経っているようで、それだけのことで検察はよくここまでやるものだと思う。

そもそもこの事件は犯罪として変だ。証拠となる郵便物を何十万通もばらまくのだから、そこには悪いことをしているという意識はなかったか希薄ではないだろうか。だれかが告発すれば証拠は山ほど出てくるのだから犯人としてはおちおちしていられない。

偽の証明書を発行したため厚労省の役人が逮捕さたことになっているが、これもおかしい。証明書を発行する権限をもっている役人なのだから、なんでわざわざ偽物をつくるのか。本物として証明書を出しておけば役人としての判断能力に疑問はもたれるだろうが、金銭授受でもなければ犯罪にはならない。いまのところ金銭の話は出てこない。
偽物と報道されているがそれは検察側の言い分で、偽物ではない可能性もある。最近の報道では証明書には公印が押されていたとされているが、それなら偽物ではなくなるのではないか。へたすれば事件が空中分解する可能性もある。
大阪だが地検特捜部が動いているということは、大がかりな政治家がらみの事件だろうことを想像させるが、はたして狙い通りにいくかどうか疑問だ。東京地検が手がけた西松事件は尻すぼみになっているが、検察の二連敗になるかもしれない。いずれにしろ総選挙を間近にひかえたこの時期に地検特捜部が無茶ぶりするほどの事件ではない。

チャンネル桜に負けたNHKスペシャル

チャンネル桜が現地取材で暴く
NHKとあべこべインタビュー

*この記事のタイトルを変更しました。元は以下のものでした。
「NHKスペシャルが台湾で大チョンボ」


NHK総合テレビで放送されたこの番組の評判がひどく悪い。

シリーズ JAPANデビュー 第1回 アジアの“一等国” 
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090405.html
2009年4月5日(日) 午後9時00分〜10時13分

「NHK偏向報道への怒り」といったような感じで怒っている人が多い。それはたいてい”右”のひとだ。

ネット上でもこの番組に対する批判をよく目にする。街の書店にいくと保守系の雑誌がこの批判記事を大きく扱っているのが目立つ。

太平洋戦争についての評価を右の人たちは「日本はそれほど悪くなかった」とする傾向がある。なのでその一環かと思っていた。またやってるな、ぐらいでたいして気にも留めずにいた。
だがあまりに激しいので、ついその批判に目を向けてみた。で、右の皆さんのお怒りはごもっともで、NHKがとんでもないことをやらかしていることがわかった。だがそれは偏向報道とは違い、NHKの番組制作能力が単に低いだけのようだ。

偏向というのはひとつの方向に肩入れするということだ。いつもどっちつかずのことをやっているNHKがそんな大それたことをするはずがない。やったなら褒めてあげたいぐらいのものだ。右の皆さんの批判は見当違いだし買いかぶりだ。

右の皆さんは自分たちの意に添わないと何でもかんで偏向だと批判する傾向があるが、偏向ではなく真ん中なだけのことが多い。だから、今回もNHKが中道のことをやっているのに、けしからんとキレているだけかと思っていたのだが、そうではないことがチャンネル桜という衛星テレビ放送局の検証番組をユーチューブで見てわかった。

チャンネル桜
http://www.ch-sakura.jp/index.html

チャンネル桜は台湾まで現地取材に行き、そこでNHKの番組に出ていた台湾の人たちとのインタビューを行っている。そのインタビューではNHKの番組内で言っていたことと逆のことを同じ台湾人が言っているのだ。同じ人がNHKとチャンネル桜で違うことを言っているというだけでなく、NHKの取材手法に疑問を投げかけるようなことになっている。これを見るとNHKがいかにテキトーなことをやっていたかがわかる。

その問題の番組がユーチューブにたくさんあるので、いくつかを見た。

ユーチューブにある問題のNHKの番組
【台湾】JAPANデビュー アジアの一等国【台湾】1
http://www.youtube.com/watch?v=hVH5WaT2byU
暗いイメージの音と映像ではじまる。見るからにつまらなさそうで、気分が落ち込む。普通なら私は見なかっただろう。

この番組が放送された日曜日の夜9時台は日テレの「行列のできる法律相談所」やテレ朝の「洋画劇場」があるので、私だったらNHKを見るより民放を見るはずだ。

このNHKの番組に出演していた台湾のご老人たちが「日本は学校教育などいいこともしてくれた」などと下のチャンネル桜のインタビューで答えている。
ここに出てくる台湾人は日本の公民化教育の成果で日本語はぺらぺら。その口で日本統治時代を懐かしみ、NHKの番組とは逆のことを長々としゃべるのだからNHKはたまらない。NHKはその部分は番組制作上いらないのでカットしてしまっている。NHKの側に立って解釈すれば、この番組は台湾人の日本に対する感想を放送するものではないのでカットした─のだろうが、そもそも特異な体験をした人の一面だけを取り上げるのが間違い。文句が出るのはしょうがない。多面的に扱わなかったNHKのお粗末だろう。

それにしても、昔ならテレビで放送されたものを外部のものがこのように客観的に検証することなど不可能だった。それがネットで可能になった。

2/3【台湾取材レポート】蒋松輝氏・張俊彦氏に聞く[桜 H21/5/6]
http://www.youtube.com/watch?v=_Tq4xWLs3A4&feature=channel

3/3【台湾取材レポート】老台北・蔡焜燦氏に聞く 第1弾[桜 H21/5/6]
http://www.youtube.com/watch?v=ha1ZtSUwhog&feature=channel



 ひさしぶりに2日つづけて更新しました。下の記事もスクロールしてご覧ください。

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総務相辞任で旗印を手にした鳩山邦夫

都議選で有権者のいらいら爆発か

鳩山邦夫総務相の辞任騒動は組織のトップの内部告発でもあるのだが、あろうことか告発した方が首を切られてしまった。
かんぽの宿問題で2400億円のものを約109億円でオリックス不動産に一括譲渡するのは庶民感覚ではどう考えてもおかしい。

郵政改革というプラスイメージのなかで西川社長はおかしなことをしているようにみえる。鳩山さんは改革抵抗勢力とされてもしょうがないのだが、そうならないのは私心がないようにみえるからか。

中央郵便局の改築現場に鳩山総務相が駆けつけて、歴史ある建物を大臣になんの相談もなく壊すのはけしからん─とやったが、この裏には官僚の不作為があるように思う。大臣に大事なことを知らせないぐらいのことは、近ごろの役人はやりかねない。表面だけみていると見誤りそうだ。

首を切られたが、ここで鳩山さんは政治家にとって大事な旗印を得た。名を捨てて実をとったようなものか。落ち目の自民党の看板で選挙をするには少しでも自民党に楯突いたほうがイメージはいい。

自民党ではありますが、いまの自民党のやっていることはおかしい。みなさんと同じ気持ちであるんですよ─と無党派の有権者にアピールできる。どう頑張っても解散まで3カ月しかない総務相のポストにしがみついているよりよっぽどいい。
しかもこうしておけば、先々の政界再編をにらめば選択肢は増える。

旗印をもった政治家は強い。いい例が郵政改革の小泉さんだ。国民はそうばかではないが、忙しいので政治に関心があっても複雑すぎる話しにはついていけない。愛想が悪く不親切な郵便局を改革しましょう─という話はわかりやすかった。地方の郵便局長に集票力がある─などというのは遥か昔のことだ。いまキャスチングボードを握っているのは無党派層だ。これにアピールする政治家が一番強い。

▼はずれっ放しの解散報道
これまで多くの解散報道がされてきたが、ことごとくはずれだった。解散報道は永田町情報に基づいている。政治記者は解散について書かないわけにはいかないから、永田町情報に踊らされて流しているだけだ。
政治記者は気分的に半分以上永田町の住人だから有権者の気持ちなどわからなくなっている。こんなものがあたるはずがない。そう思って眺めていた方がいい。情報の出所は政治家でしかありえない。政治家の思惑や都合のいい話を流しているだけだ。
麻生首相はできるだけ長く首相の座にいたいだけだ。この期に及んで早く解散する意味はない。

▼都議選で有権者のいらいら爆発か
7月12日は都議選だが、不思議なことに首相や自民党サイドは負けることをあまり想定していないようだ。国民の声は一日も早く総選挙を─だ。じらされた有権者の意思は都議選で爆発する可能性がある。総選挙がなかなか行われないなら、その代わりに都議選で─というわけだ。永田町べったりのマスコミもこれには気づいていない。

都議選で自民党が負けると総選挙はますます打てなくなる。麻生首相は解散することもできずに、期限ぎりぎりの野垂れ死に解散となる可能性が高くなる。それを避けるために、総裁選を前倒しして、首相の首のすげ替えをするのでは?という観測があるが、たとえ誰がなったとしても魂胆ミエミエではたいした効果はないだろう。

いずれにしろ、政権末期のごたごたはこれからも一層激しくなっていくだろう。

世界一微妙な男→金正男のスポークスマン化

金正男(キム・ジョンナム)氏ほど微妙な立場の男はいないだろう。父は、独裁国家の首領様として西側社会で悪名が高いが、その長男の彼は西側社会の中で自由を満喫している。悪政に苦しむ北朝鮮人民にしてみれば、いい気なもの─というだけでは済まされない存在だ。

父親の金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長の健康悪化とそれに伴う権力移行のごたごたの中で、俄然注目度が高まっている。長男ではあるが、後継レースからははやくも脱落した、いやそもそも後継者として見られていなかった─などと言われている。

実弟の三男金正雲(キム・ジョンウン)氏が後継者になるのではないかという報道が大勢を占めている現状をみると、正男氏は自身の役割を後継者というより、スポークスマンに置きたがっているように見える。

偶然なのかセットされたものなのかわからないが、金正男氏のテレビ露出頻度と内容が高くなっているように思う。
6月9日放送のテレビ朝日「報道ステーション」でも独占の形でインタビューされていた。
マカオの街中を歩いていた金正男氏にテレ朝のレポーターがマイクを向け、そのまま近くにあったベンチに座り込んで話したものだった。これまでは、歩行中に話しかけ、それに短く答える形のものだったが、座って話し込んだところが注目だ。
放送されたものだけでも十数分あった。カットされた部分もあっただろうから、全体ではもっと多くの時間インタビューに応じたのだろう。

金正男氏はこれまでにもいくつかのテレビ取材に応えている。これをとらえて父親や中国の意向を踏まえてのものだ─といった解説が北朝鮮問題の専門家によってされているが、6月9日のテレ朝のインタビューを見ているとそうは思えない。専門家は何ごとも自分の専門分野に引き付けて解釈しがちだ。もっと素直に受け止めた方が正解に近いのではないか。
質問には誠意を持って率直に自分の考えを述べているように見える。誰かにいわれて話しているようには思えない。

答えにくいだろう後継者問題や政治問題については質問をかわしているが、不誠実な感じはしなくて自分の立場を踏まえて、できる範囲内の回答をしているように見える。そこには誠実ささえ感じるほどだ。西側社会での、メディアの取材には正直に話さなければならない─というルールをしっかり理解しているようだ。このルールを守ることは自分の評価を高め、ひいては身を守ることにもなるとわかっているかのようだ。

注目されるのは、自由に関した質問になったとき。
誰でも自由であるべきだ─と金正男氏が答えていた。われわれにとっては当たり前だが、独裁者としては失格の回答だ。西側の空気に慣れすぎた独裁者の長男は、もはや古巣に帰れない身の上になっている。

北朝鮮の行く末はけして明るくない。そんな国の独裁者になるより西側の国で自由に暮らした方がいい─というのは多くの人の常識だろう。金正男氏も長年の西側暮らしの中でこの常識を獲得したようだ。北朝鮮崩壊後にお尋ね者となるより、この問題のスポークスマンとなる地位を獲得するのに熱心なように私には見える。

独裁者の長男というのはこれ以上ない情報源だ。彼の感覚はまったく常識的なもので、崩壊後噴出する問題を解説するのに彼以上適した存在はないのではないか。今はまだ語ることができないが、崩壊後語れることは山ほどあるだろう。本を書けば売れるだろうし、テレビのコメンテーターとして出演すれば高視聴率が予想される。日本では、首領様の料理人でさえ引っ張りだこだ。

足利事件─国全体のシステム機能不全

弁護団が仕切った釈放会見
池本裁判長逮捕!を叫ぶ田原総一郎

▼冤罪加害者のやり得を許すな
足利事件をみていると、この国に正義はあるのだろうかと思う。大きな事件の背景には社会の矛盾や問題が凝縮されている。

犯人とされ、17年半ぶりに釈放された菅家利和さんのテレビ出演の様子を見ていると口下手な人のようだ。長期にわたる不当な拘束の後でもそれに対する怒りを表明する言葉は十分とは思えない。見ているこっちが、いらいらするほどだ。
私だったらあんなことではすまないだろう。いかにひどい目にあったか、警官や検事の実名を織り交ぜてズバズバ言っただろう。それぐらい当然だ。
冤罪がなくならないひとつの大きな理由は、被害者が建前にすぎるからだ。もっと本音で怒りをぶつけなければ冤罪加害者たちは反省しない。冤罪加害者がもっとも恐怖する検察官は被害者だ。冤罪加害者のやり得がつづいている限り冤罪はなくならない。

菅谷さんのテレビ出演は、本来の目的とは裏腹に、取調べの過程でも警察にいいようにされたんだろうな─ということを視聴者に印象づけるものとなった。菅谷さんのしゃべりでは警察のひどさはちっとも伝わってこない。正直で気のいい人なんだろう。警察はこういう人を狙い撃ちにする。

警察、検察、さらには裁判所までがそうぐるみになって菅谷さんを犯人にでっちあげた。さすがに世論の批判も強いが、事態の深刻さを考えればまだまだ足りないぐらいだ。
警察は真犯人を捕まえることより、書類上犯人を捕まえたことにする─のにしばしば血道をあげる。この場合重要なのは書類上”犯人”に見えることであり、真実に犯人であるかどうかはたいして重要でない。できれば真犯人であった方が好ましいが、それも書類上の手間が省けるため─というのが役人である警官、検事の性癖というものではないか。

警察も検察も役所なので、真実追及のために未処理事件を抱えているより、真実はどうであれ、処理済にしておいたほうが書類上体裁がいい。そのために無辜のものが犯罪者の汚名をかぶせられることになる。

▼弁護団が仕切った釈放会見
釈放後の会見で目についたことがある。それは質問者がマスコミではなく、弁護団だったことだ。そうテロップが出ていた番組があったが、気づいた人はどれぐらいいただろうか。菅谷さんが釈放された6月4日の午後11時台のTBSニュースの中でのことだ。
このような事件の釈放直後の会見を、マスコミでなく弁護団が仕切るのはそれじたい異例でニュースでもある。だが、これについて触れたニュースも解説もない。あのテロップはTBSの良心か、それともいい訳だったのか。

この事件は一義的に警察、検察、裁判所の問題だが、それをチェックするのがマスコミの役目で、マスコミはその役目を十分に果たしていなかったことになる。これは弁護団のマスコミ不信の表れではないだろうか。その後の佐藤博史弁護士の発言も注意深くみているが、こういう場合お決まりのように出てくるマスコミへの感謝の台詞は私が見ている限りではない。

菅谷さんが千葉刑務所から釈放されるときに乗っていた緑ナンバーのワンボックス車はテレビの取材車によく使われるタイプのものだ。日本テレビ系列のニュースで車内から撮った映像があったので、日テレ提供の車に菅谷さんは乗って釈放されたのだろう。そのせいで菅谷さんの囲い込みに成功し、中身はどうか知らないが、放送時間も日テレが長いようだ。

▼池本裁判長逮捕!を叫ぶ田原総一郎
7日のテレビ朝日サンデープロジェクトでは、DNA鑑定の見直しをしなかった池本寿美子裁判長を「こんなのは逮捕だ」と田原総一郎氏が二度にわたって叫んでいた。たしかにそのとおりだが、一般メディアでの発言にしては過激でもあり、なんらかのリアクションが出るのではないかと思ったが、ほとんどないのはどういうわけだろう。

日本でもっとも影響力あるジャーナリストが視聴率の高いテレビ番組の中で、裁判官を逮捕だ─などと二度にわたって叫んだのにこれに対してリアクションがないのは不思議だ。

これに限らず、同種の冤罪事件や未解決事件は多い。ことは一冤罪事件の問題ではない。日本は国全体のシステムが機能不全に陥っているようだ。これを変えるには、権力の支配構造を根底から変えるしかない。

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田中康夫参議院当選後は、国政ネタから社会時評、マスコミ批判は好評。石原都知事、そのまんま東知事などタレント色の強い面白政治家も対象。

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