なぜ沢山の中から鳩山氏だけ?

民主党の鳩山由紀夫代表の献金問題の火付け役となった
<鳩山代表に「故人」献金? 少なくとも5人、120万円>
2009年6月16日3時3分
http://www.asahi.com/politics/update/0616/TKY200906150338.html
という見出しの朝日新聞記事について問題点を指摘したい。

まずいいたいのは、朝日記事は
<政治資金収支報告書に、すでに亡くなった人が個人献金者として記載されていることが分かった。>
と書いているが、政治資金収支報告書なんていうのは山のようにある。漠然と見ていて、その中から問題があるものを見つけ出していくのは至難のワザだ。普通は先に情報があり、それに合わせて証拠を探していくものだ。この場合もそうではないかと考えられる。

もし、朝日記者が数多くある政治資金管理団体の、さらに数多くある政治資金収支報告書の中から偶然「友愛政経懇話会」に問題ある箇所を見つけだしたとしたら大手柄だ。

朝日記事はこの大スクープを
<個人献金者として記載されていることが分かった。>
とさらりと書いているが、これは朝日が遠慮深いからではなく、自信がないからだ。
自信があれば、
<記載されていることが「朝日新聞の取材で」分かった。>
と書くはずだ。
つまり、この問題の端緒は朝日が独自につかんだものではなく、誰かに教えられ、それにしたがって朝日が調べ、発見したにすぎない。これではスクープとはいえないので、遠慮した表現になっているだけだ。

この記事に記者の署名がないことも疑いを濃くするものになっている。

<朝日新聞が03〜07年分の報告書を調べたところ、>
と書いているが、なぜ、この期間に鳩山由紀夫議員にだけ的を絞って調べたかには触れていない。他の議員についても調べていたらそう書くはずだが、それは書いてないということは、鳩山議員だけ調べたということだろう。鳩山議員だけ特に念入りに調べるのはおかしくないか。

ずいぶん昔のことを今になってほじくり返しているのもおかしい。本当に問題があるのなら、もっと前に表面化すべきだろう。政権交代間近になって鳩山氏が民主党代表になったタイミングで表面化したのは政治的謀略臭い。  

なぜこんなことが起こるかというと、
今のマスコミの考え方は、とにかく問題があったのは事実だから、それだけ書けばいいという姿勢で、視野が狭いのだ。問題を多角的に捉える目がない。

このお金の背後に黒いものは感じられない。
鳩山氏側にしてみれば、自分のお金を右から左のポケットに移し変えた感覚なのだろう。だから書類上の手続きも雑になっている。そこをとらまえて、鬼の首を取ったように騒ぐのはおとな気ない。

こういう説明は本人の口からはしにくいものだ。まわりの議員が説明した方がいいのだが、それが不足だ。民主党は薄情な党なのだろうか。

自民党が騒ぐのはしょうがないとして、利用される形になっている朝日新聞はあまりに情けない。

この”誰か”はほかのマスコミにも情報提供をした可能性が高い。だが、朝日だけが食いついて他社は見送ったのかもしれない。

▼長野県でも似たようなことが
私は長野県政を取材しているが、長野県議会でも似たような事件があった。信濃毎日新聞が誰かのリークを受け、県議の1万円の領収書記載ミスを執拗に報道し、生真面目なその県議はとうとう自殺してしまった。たかが1万円のことで自殺にまで追い詰めるのはやりすぎだろう。

鳩山議員の問題でもこのようなことにならないのを祈るばかりだ。これは不正ではなく、書類上のミスなのだ。


信濃毎日新聞の記事が元で県議が自殺
1万円の領収書記載ミスを執拗に報道され
http://blog.livedoor.jp/tuigeki/archives/52069435.html
─抜粋─
<信毎が指摘している程度の問題は、探せば他の議員にもありそうだ。よっぽど材料がそろっていなければ通常は記事にはならない。
それが日にちと会合、それに買い物先や商品まで特定して記事にしているのはどこかから情報提供があったからだろう。この種の領収証は山ほどあり、その中から問題のものを探し出すのは至難のワザ。普通は先に情報があり、それに合わせて証拠を探していくものだ。

この領収書は議員が所属している会派に提出し、そこから議長に報告され公開され、請求すれば閲覧することは可能だ。だが、一般市民が根気よく探して運良く問題があるものを見つけ、どこかのマスコミにそれを知らせたとしても今回のように大きく扱われる可能性はほとんどないだろう。