● 空回りの善意  ”24歳任期付き課長の初仕事”
   新潟中越地震の被災者に【片道3時間】千曲市の温泉無料招待
   知事に遠慮?県から地元の下崎県議に連絡なし

● 改革派知事二人の、"狐と狸"の化かし合い
   『月刊現代』とTBSラジオで対談
   「僕の住んでいる泰阜村では・・・」と田中知事

  (この二本の記事は、gooブログに掲載したものに加筆したもの)
        http://blog.goo.ne.jp/tuigeki/


● 新潟中越地震の被災者温泉無料招待

県は、千曲市にある県所有の温泉施設「白鳥園」などに、新潟中越地震の被災者やボランティアを無料で招待する体制をとったが、利用者は殆どなく、善意も空回りしている。
被災地と温泉施設の間は無料のシャトルバスで往復することになっているが、片道3時間はかかるという。施設利用料は無料なのだが、いくらタダでも遠すぎるのではないか?という声が出ている。それにこんな遠くにわざわざ来なくても、近くに似たような温泉施設は沢山ある。被災者のためというより、援助の押し付けの色彩が濃い。
遠くから来ることになるのを考慮してか、二泊三日か三泊四日の利用がモデルケースとして設定されている。利用者は一食5百円程度の食費は払う。食事は弁当業者の配達弁当。
白鳥園の場合、休業していた施設なので、掃除などをして8日から受け入れ態勢を整えた。5日に被災地で利用を呼びかけるビラを配ったが、現在まで利用者は10日に9人の予定が入っているだけ。

この事業の責任者となっているのが9月に、24歳の課長級職員として任期付きで採用された佐藤崇弘さん。佐藤さんは宮城大事業構想学部を卒業。学生時代に在宅介護サービスなどをする有限会社を経営していた。9月から長野県コモンズ福祉課に勤務している。今回の仕事が初仕事でもある。

ところで、
地元議員である下崎保議員のところには県からは何の連絡もない。こういうことをする場合、地元議員と連絡をとり協力体制をとっておくのは何かあった時のためにも常識。でなければ議員のいる意味がない。
当該課の社会部厚生課に聞くと「うっ、ぐ・・・忘れてました。これからしなくては・・・」というのだが、田中知事が下崎議員を目の敵のようにしているのは有名。職員もそれを知っていて、知らせにくかったのかもしれない。田中知事の個人的感情に職員が気を使って職務に影響を及ぼすーという公私混同の、あってはならないケース。

=== 震災義援金5千万円 ===

県は、新潟中越地震の被災者のための義援金を募っているが、その金額は5千万円を超しているらしい。継続中のため正確な金額はまだ分からないが、かなりのものであることには違いない。被災者のためーに名を借りた田中知事特有のパフォーマンスに使われてしまわないか監視が必要だ。議会のほうもそれは心得ているようで、チェック体制を整えている。

田中知事にしてみれば、
僕がマスコミを通じて呼び掛けたからこんなに集まったのだから、僕の好きなように使いたいーと心の中で思っているのは ”間 違 い な い !”( ← 最近の流行語です)

当ブログ関連記事
≪福祉はオイシイ≫ 目端の利いた若者の捉え方
 25歳、佐藤崇弘・社会部参事はその典型
http://blog.livedoor.jp/tuigeki/archives/25910041.html



▼ 改革派知事二人の、"狐と狸"の化かし合い。

高知県では、
元祖・改革派知事の橋本大二郎氏(57)が議会から辞職勧告決議案を突き付けられ、これが可決すると辞職して再出馬ーというどこかで見たようなことが起こっている。(28日投開票)
難しいことは分からないが、このやり方はなんかオキテ破りのような気がする。こういうことが頻発したら民主主義の危機!ではないのか?

いろんな意味で似たもの同士だからか、先日、高知新聞の記者が長野県庁にまで取材に来ていたが、橋本知事には田中康夫の変なところを見習わないでもらいたいものだ。なんたって、元祖は橋本知事のほうだしー。

橋本氏の場合は、一番最初の選挙の時の後援会幹部の選挙資金の扱いが問題になっているようだ。橋本氏にしてみれば、他人がやったことで私は知らない、なのになんで私が責められなければならないのかーといった思いがあるのだろう。
ま、百歩譲ってそうだったとして、もう十年以上昔の話を今頃こんな形で蒸し返されるのは橋本氏にもどこか問題があるのではないか?


橋本氏は今月発売の月刊現代12月号で田中知事と対談している。
http://kodansha.cplaza.ne.jp/mgendai/mokuji/200412/index.html
橋本大二郎×田中康夫 緊急対談
「1億円選挙資金問題の内幕を明かす」
初当選時の選挙資金問題をめぐり、議会から辞職勧告決議案を突きつけられた橋本大二郎・前高知県知事。あらためて「疑惑」の真相を語る。地方行政に新風をもたらした二人の知事が徹底討論します。
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というのだが、自分の正当性を主張する相手に田中康夫を持ってくるところが痛い。田中康夫は単なるペテン師だろう。そこを見抜かなければダメだ。支持率だって朝日と読売の二つの新聞で全国最低知事の烙印を押されている。橋本氏は新聞を読まないのか?溺れる者は藁をも掴む心境のようにも見える。

あまり読む気にもならないので、ちょっと立ち読みしただけなのだが、最後のほうで田中康夫が
「僕の住んでる泰阜村では・・・・・」
と、いけシャーシャーと言っていたのには呆れた。思わず月刊現代を落っことしそうになった。
単に住民票が置いてあるだけで、実際は住んでないことは本人が一番よく知っているはずだ。ホテルを泊まり歩くか、軽井沢の両親の自宅にいることが多いようだが、実態は経営戦略局でもつかみきれていない状態。
10月23日の新潟県中越地震の際には、この軽井沢の両親の自宅から県庁に行ったことが明らかになっている。私に言わせれば、嘘つくなこの野郎ーてなもんだが、この厚顔さにはたまげる。よくこう平気で嘘がつけるものだ。
泰阜村の人だって、田中知事が泰阜村に住んでいないことは、よーく知っているのだ。これを泰阜村の人が読んだらーとは考えないのだろうか?
つまり、田中康夫という人物は、近くの少数に嘘がバレても、遠くの大勢にバレさえしなければいいーと考えているということだ。


橋本氏は、田中知事がレギュラー出演しているTBSのラジオ番組「アクセス」にも10月18日にゲスト出演している。この中で橋本氏は自分の正当性を番組の流れに頓着しないで一方的に喋っていた。田中康夫を利用することしか考えてないのだろう。
田中康夫は田中康夫で、
「僕に叛旗を翻す人は僕が自分の思い通りに動かないものだから・・・」
と、自分に対する批判への責任転嫁をこれまた、脈絡なく喋っていた。話がかみ合わず、互いに言いたいことを喋り合うだけのリスナー置き去りの奇妙な番組になっていた。


橋本氏が本気で田中知事を改革派と思っているとしたら、橋本氏の感覚は大分ズレている。知事など辞めたほうがいい。そうでないと分かっていて、利用しているだけだとしたら人間として、政治家として不誠実だ!知事たる資格がない。どっちにしても辞めたほうがいい。


橋本氏は田中康夫を結構ケナしてもいる。
橋本さんはここで、こう言っている。

平成14年9月4日 NO.38 長野県知事選挙考
http://www.pref.kochi.jp/~hisho/chiji/omoi-no38.htm
「率直に言って僕は、田中さんと親しい友達になりたいともなれそうだとも思いません。」

この件に関しての田中県政追撃コラム過去号
http://macky.nifty.com/cgi-bin/bndisp.cgi?M-ID=tuigeki&FN=20031122165732


橋本知事は2002年八月の田中知事の選挙のとき、そうとは知らずに長野県に遊びに来ていて、長野県に来て初めて知事選挙をやっているのに気づいたーとも書いている。確かに、お友達になりたくないのだろう。

それがここでは 【橋本大二郎 ブログ】
http://daichanzeyo.cocolog-nifty.com/0403/2004/08/post_28.html
「歌い方を見ているだけでも、とても真面目な人柄が伝わってきました。」
と書いているのだから驚く。かなりご都合主義の人だーということが分かる。いま、長野県で田中知事のことを真面目だと思うのは、よっぽど特殊な人を除いていないだろう。

人々は改革派という言葉に"嘘をつかない"とか"誠実"というイメージを抱く。この二人の対談を見ていると"狐と狸"の化かし合いじゃないかと思う。イメージとはだいぶ違う。"改革派"という言葉に胡散臭さを塗りたくったこの二人の罪は重い。