こんな日垣が長野県教委、幽霊委員会委員─自殺見殺しも

カネ儲けのために書くんだといって恥じない、日垣隆が自著の「すぐに稼げる文章術」(幻冬舎新書)
http://www.gentosha.co.jp/search/book.php?ID=300280
というなんともエゲツないタイトルの本で古いネタの二重売りをやっている。

この本の102ページあたりで、日垣が去年、週刊エコノミスト「敢闘言」(06.7.25号)に書いたのと同じことを書いているのだ。
それについては「追撃コラム」ですでに書いてあるのでここから読んでほしい。
日垣隆が「敢闘言」で花岡氏に言いがかり  2006年07月27日
http://blog.livedoor.jp/tuigeki/archives/cat_50015931.html

実際確かめたい方は書店で立ち読みするといい。2ページほどなのであっという間に読み飛ばせる。去年11月に出されているので、回転の速い書店では売れなくてもう返品されているかもしれない。

書店に行くたびに書架の隅でほこりをかぶっているのが視野には入っていたが、汚らしいので手に取るのを避けていた。あるとき気まぐれにパラパラとめくってみて上のようなことを発見したわけだ。

日垣の文章には ゼニ、カネ、儲ける、稼ぐ、という文字が驚くほど多く出てくる。日垣のパソコンのディスプレーは、電源切ってもこの文字が焼きついて残っているのではないか。
カネのためにもの書きになる人間はいない。金儲けがそんなに好きなら別の仕事をやればいい。日垣の文章には志(こころざし)というものがない。あるのは金のことばかり。
みんなが威儀を正しているところで、ひとりだけお行儀が悪い餓鬼のようだ。開き直ってか、日垣は自分のことをガッキーと名乗ることもある。


日垣は、02年の長野県知事選で告示直前に出馬を取り止めた元産経新聞論説副委員長・花岡信昭氏にイチャモンを付けているのだが、その理由が、タレントのモーニング娘。の「。」の部分。

あまりにくだらないのだが、ざっと説明しておくと、
花岡さんが、タレントの呼称に「。」がついているのはおかしくないか?と自身のブログで書いたら、それにネットの有象無象が飛びついて、いわゆる炎上騒ぎになった。日垣がその尻馬に乗ってしつこく花岡さん批判をしている─というわけだ。

モーニング娘。の「。」にそんなにこだわる日垣がそもそもおかしい。たったこれだけのことで、鬼の首を取ったようにいつまでも繰り返し文句を言うのはかなりの粘着体質といえる。
日垣の花岡批判のひとつの理由は、花岡ブログが炎上したのは多くの人が批判したから─ということだ。しかし、ネット上の匿名批判は元々客観性と冷静さに欠け、意見としてまともに扱わないのが普通だ。それを味方と頼み過剰に評価している日垣は冷静さと公正さを欠いている。

炎上というと、さも大勢の批難を浴びたようだが、実際は5〜10人のネットお宅が騒げば炎上状態は起こる。日垣の態度を見ていると、その炎上の中に日垣が入っていたのではないかとさえ思えてくる。

田中康夫のこれしかない代表作「なんとなく、クリスタル」は正しくは「、」が入っていると日垣が「すぐに稼げる文章術」の中で得意げに書いていることが目新しいことか。どうでもいいことだが、気が付かなかったことは確かだ。日垣は「。」とか「、」に尋常ならざる関心を持つらしい。細かい男だ。

たが、試みにGoogle で「なんとなく、クリスタル」と検索するとAmazonでは
「なんとなくクリスタル」と「、」のないものが出てくる。つまりどうでもいいのではないか。
http://tinyurl.com/yv27lg

問題はこれからだ。
こんな日垣だが、長野県教育委員会の飯田高等学校生徒刺殺事件検証委員会委員でもある。こういった人物が長野県の教育委員会の委員であっていいのだろうか。
飯田高等学校生徒刺殺事件検証委員会
http://www.pref.nagano.jp/kenkyoi/sigoto/gyousei/iida/index.htm

日垣はこの最後の会議の冒頭、3ページでこのように言っている。
http://www.pref.nagano.jp/kenkyoi/sigoto/gyousei/iida/giji11-2.pdf
自分としては、小野寺さんに感情を爆発して頂くような場面を少なくして、その役割は私が敢えて担おうと思いまして、過剰に生意気な発言をし、驚かせたり傷つけてしまったりすることも少なからずあったかと存じます。

私はこの委員会の模様を一度だけ覗いたことがある。
〔平成14年11月23日〕のものだ。
http://www.pref.nagano.jp/kenkyoi/sigoto/gyousei/iida/giji7.pdf
日垣がこの委員になれたのは当時、田中康夫が長野県知事だったからだ。
そこでの日垣の態度は目に余るものだった。自分よりはるかに年上の、退職した当時の校長や教師をつかまえて罵詈雑言を浴びせていた。関係者に聞くとこのようなことは毎度のことのようだった。あまりにひどいことをやったものだから、最後にちょっと謝っておいたほうがいいかな、と日垣自身が思わざるを得なくて、上のような発言になったのだろう。それも、自分の私憤でやったことを被害者の父親のためにしてやったのだと言っている。

検証委員会となっているが、そこで行われていたことは検証とは程遠い。反論できない被告席に座らされたものたちへの、田中知事の権威を背景にした日垣隆のいじめといってもいいようなものだった。時間のある方は、会議録をご覧になると日垣の傲慢振りが分かるだろう。

日垣隆の傲慢振りを示す委員会の模様を見つけたので追加しておく。(明朝体部分)
このとき日垣は40歳半ば。足を組み椅子にふんぞり返って、帝王のごとく振舞っていた。

これはたまたま私がその場面に居合わせたときのもので、他の日のことまで調べてはいない。時間のある方は会議録を調べればもっとひどい場面を見つけられるかもしれない。会議録はPDFだが、Adobe Reader 8 の最新バージョンだと「日垣」の言葉で検索できるので簡単にチェックできる。

第7回飯田高等学校生徒刺殺事件検証委員会 会議録要旨
日 時:平成14年11月23日(土)1:30〜17:00
場 所:県庁西庁舎 403号会議室
http://www.pref.nagano.jp/kenkyoi/sigoto/gyousei/iida/giji7.pdf
18ページ
日垣委員
 ちょっとお待ち下さいって、前にもそうやって偉そうに遺族の発言を遮ったけれども、自分の責任下で殺された生徒の遺族に対して、どういう態度で、そういうことを言うわけ。それが“反省”した態度で言っているわけなの。まず聞きたいのは、どういうことを反省してるのか。何が失敗だと思ってるのか。遺族が発言しようとしているのを遮って、あんたが一方的に居直る権利がどこにあるんだよ。何を反省してきたのか。失敗した認識があるかって、まず聞いているんだ。それが全く感じられない。10年もあったんだよ、時間が。10年考えた結果というのを聞かせてもらおうじゃないか。

ユーチューブ (YouTube) にアップしたこの場面の音声。その場の空気は凍り付いていた。
http://jp.youtube.com/watch?v=VQvdiVQmYMI (約2分)
ユーチューブ(YouTube)には音声だけはアップできないので、日垣隆と当時の長野県知事田中康夫と長野県庁の写真数枚をつけてある。

評論家の佐高信氏が日垣のことをこのように書いているが、ぴったり当てはまるのに驚く。
http://homepage2.nifty.com/higakitakashi/bari/bari3.html
《日垣こそ、陰湿ないじめ人間以外の何者でもない。わが身を安全地帯において闇討ちめいたことをする日垣には、私も一度、スミを吹きかけられた。それで『エコノミスト』の一九九四年十月十八日号で次のように一撃したが、ゴミ虫をつぶした感じで、後味はよくなかった。》(『佐高信の直球曲球』徳間文庫より)


日垣はこれを自分のホームページに載せている。潔いのではなく、どうせバレるのだからその前に載せてしまえ─ということだろう。

しかもこの委員会、03年3月29日に最後の会議を開いた後、とっくに役目を終えているのだが、なぜか存置期間というのが3年間もつき、それも去年切れているのに、まだなくなっていないという不思議な状態。まるで幽霊委員会だ。3年の存置期間というのは、日垣が役目が終わっても何かあったら文句を言ってやろうと思って設けたものだ。こんな委員会は他にはない。
さらにこの後もメンバー数を少なくして期限未定で残す方向だという。日垣が問題多い人物なのは周知のことなので、さすがにメンバーからは外されるらしい。だが、やることもないのに残るこの委員会の存在理由はなんだ?

ところが、この存置期間中の2005年12月6日、丸子実業高校一年生高山裕太くんが自殺する事件があったのだが、同委員会及び日垣隆はこれについてはなんの対応もしていない。

裕太くんは自殺する2ヵ月ほど前、日垣隆に助けを求めるメールを打ったのだが、日垣はそのメールに名前が書いてなかったことを激しく罵倒し、人にものを頼むのに名前も書いていないようなやつはろくなもんじゃない─といった内容のメールを返信して、それきっり知らん顔だという。

自殺しなければならないほど切羽詰まっていた裕太くんは、名前を書くのを忘れたのだろうが、日垣の態度は血も涙もないものだ。
日垣がいつもの通りの罵詈雑言を県教委に浴びせていれば、裕太くんの自殺はなかったかもしれないのだが、それをこともあろうに自殺してしまった少年に向けていたのだ。県の委員として責任ある立場にいながら、これを見殺しにしたようなものだ。一体何のための存置期間だったのだろうか。

田中県政下ではおかしな委員会がいくつも設置され、委員もたくさん任命されている。なのに田中知事落選から一年たった今でも見直しは遅々としてすすまない。

追撃コラム 日垣隆 関連記事
http://blog.livedoor.jp/tuigeki/archives/cat_50015931.html
飯田高等学校生徒刺殺事件 信毎記事
http://tinyurl.com/2zruan
丸子実業高校一年生高山裕太くんいじめ自殺事件
http://blog.livedoor.jp/tuigeki/archives/cat_50011592.html