2016年09月20日

移動

789仏像の移動で千葉県の市原市へ。となりの県だが、主要な道は大体東京方面に通っているので、高速を使うにしても遠回りになり、意外に遠い。その後、別件の仕事で神崎町に。ナビには表示されていない高速がいつの間にかつながっていた。

tukiou1 at 19:39|PermalinkComments(2)TrackBack(0)仏像修理の行程 | 如来

2016年09月08日

聖観音

788修理中の聖観音菩薩。等身。一木で内刳りなし、しかもカヤ材かと思われるため、非常に重い。持ち上げるのに4人は必要だった。正面の中心に首から足底まで豪快に腐れが入っている。市の調査報告書では霊木信仰に関連し、初めから洞のある木材を使った可能性が指摘されていたが、そんなものではなく、たぶん、無住の寺院であった時期もあることから、単に保存状態が悪くて腐れが入っただけだと思われる。特に頭部とかの腐朽がひどい。

tukiou1 at 19:46|PermalinkComments(0)TrackBack(0)菩薩 | 仏像修理の行程

2016年08月29日

石岡市文化財調査報告会

7878月27日、去年に引き続きまして、石岡市文化財調査報告会で発表してきました。内容は、2年前に修復した十一面観音坐像の修復について。修復後、市の指定文化財に登録されたこともあり、教育委員会から話を頼まれたという流れです。他の発表はすべて、遺跡の発掘調査とその成果ですから、聞きに来た人もそれが目的なのかなと思います。ともあれ、人前で話すのはいつも以上につかれました。

tukiou1 at 20:47|PermalinkComments(2)TrackBack(0)告知 | その他

2016年08月23日

邪鬼

786二天像の内の一体、たぶん、増長天と思われる像の邪鬼。ベロをデロンと出しているユーモアのある顔。カエルのような手足といった個性的な邪鬼。目をくりぬき、別の木から瞳を作り嵌め込んでいるのが珍しい。こういった眼の作り方は初めて見た。古い像であることもあり、複数回の修理を受けており、補修箇所がとにかく多い。



tukiou1 at 20:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0)仏像修理の行程 | 天部

2016年08月17日

釈迦三尊像

785釈迦三尊像。南北朝時代、院派仏師の作と考えられる宝冠釈迦如来。台座、光背、両脇侍は江戸時代の補作であるが、かなり手慣れた仏師の作。最近、院派仏師の作が連続で修理に入ってきて縁を感じる。ちなみに、須弥壇には釈迦三尊の両脇に毘沙門天と不動明王が安置されている。現在は、曹洞宗の寺院であるが、前身になった寺院は密教系であるとのこと。寺院にもそれぞれに歴史がある。ともあれ、お盆前に納めることができてホッとした。

tukiou1 at 19:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0)如来 | 仏像修理の行程

2016年07月28日

毘沙門天像

784毘沙門天像。解体を終えたところ。重いと思っていたが、カヤ材で間違いなさそう。釘を抜く特に独特の甘い香りがある。また、ヒノキ材よりも随分と密度があり重い。邪鬼の方はヒノキ材と思われる。

tukiou1 at 21:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0)仏像修理の行程 | NPO補助修理

2016年07月14日

十一面観音

783先日、十一面観音の光背と台座と納めることができた。7月には御施餓鬼ということだったので、無理かな~と思いつつ作業しつつも何とかぎりぎり間に合ってよかった。

十一面観音像自体は平成26年に当工房で修復をしており、その後、市の文化財指定を受けている。墨書はないものの、像心束を彫り出す構造、うねりのある衣紋と院派仏師の特徴を備える。仏師名がでればいいのだが、なかなかでない。県内で院派仏師の手と思われる像は何体か修理しているのだが、いずれも名前は出なかった。

今回は光背と台座の新造。漆箔仕上げで、古色なしなので、近くで見ると、かなりキラキラしている。100年もすれば色味も落ち着くかと思う。

tukiou1 at 20:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)仏像修理の行程 | 菩薩

2016年06月29日

仏像ぐるりの人びと

782仏像ぐるりの人びと


出版社: 光文社
発売日: 2016/5/18
麻宮 ゆり子 (著)

作家の麻宮さん。
遠方より、仕事場まで来られて仏像の修復を見学に来られました。
作中の三宝荒神に関する話題やその他の細々した話題の幾つかは、実際に私が体験し、取材の際に話したことが元になっています。
そんなこともあり、なんとなく読むのが気恥ずかしく感じるため、本の内容についてはレビューしませんが、小説という形で仏像修復の現場がイメージできるという点でおススメです。
仕事場の規模によって、修復の現場の雰囲気は変わるでしょうが、ほぼ個人でやっている修理所は作中の雰囲気のところが多いのではないかと思います。
修復に興味がある学生さんなどは一読してみると良いと思います。




※以下amazonより抜粋
内容紹介

修復するのは謎の仏像?家族?それとも僕?
浪人時代に交通事故に遭い、大手術とリハビリ生活を余儀なくされた雪嶋直久。家族関係に鬱屈していた彼は、東京を離れ、京都の冥王大学へ入学。仏像修復師・門真のもとでアルバイトを始めるが……。不器用なふたりが過ごした、静かに滾(たぎ)る9ヶ月。

内容(「BOOK」データベースより)

浪人時代に交通事故に遭い、大手術とリハビリ生活を余儀なくされた雪嶋直久。家族関係に鬱屈していた彼は、東京を離れ、京都の冥王大学へ入学。仏像修復師・門真のもとでアルバイトを始める。地味ながらも奥深い作業に次第に引き込まれてゆく雪嶋。だが、作業場にたまに姿を現す、門真の従姉妹・もえ美のことはあまりいけ好かない。そんなある日、門真から、腕を七本も失くした謎の仏像を見せられる。その正体を探るべく、大学の「のんびり仏像めぐり研究会」を訪れた雪嶋は、天真爛漫な部長・今岡と、金髪のイケメン宇田に出会い―。

麻宮 ゆり子(ウィキペディアより)
2003年、小林ゆり名義で応募した「たゆたふ蝋燭」で筑摩書房と三鷹市が共同主催する第19回太宰治賞を受賞する。2013年、「敬語で旅する四人の男」で光文社が主催する第7回小説宝石新人賞を受賞する。


tukiou1 at 20:21|PermalinkComments(2)TrackBack(0)その他 

2016年06月16日

解体

781毘沙門天の解体作業中。修理前は、見た目と重さから一木造りだと考えていたが、解体を始めると、寄木造りということがわかってきた。近代の修理で、和紙が全体に貼られていたことと、木くそ漆による盛りつけ補修が全体に施されていたため、修理が始まるまで、損傷状況の詳細がわからなかった。難しい修理になりそう。

tukiou1 at 20:29|PermalinkComments(0)TrackBack(0)仏像修理の行程 | NPO補助修理

2016年06月09日

毘沙門天

780毘沙門天像。今年度NPO事業の補助で修理する像。近代に大きく修理されており、現状の金箔や赤、青色はその時のもの。大きさもあり、一人ではかなり重量がある。自治体の調査では江戸後期ではないかとのこと。

やはり集落管理の像で、震災でお堂が被災したため、現在は近隣の寺院で仮安置されている。お堂の再建がいつになるかわからないため、まずは仏像から修理したいとのことで、現在、修復が始まったところ。



tukiou1 at 22:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)仏像修理の行程 | NPO補助修理