2024年09月29日
薬師如来
胎内に入っていた棟板を再納入しているところ。
別々に保存すると、おそらく失われてしまう可能性が高いこともあり、胎内に再納入することに。
頭部は接合するため、取り出されるのは次の修理になりそう。
棟板の記録は地元の方々にも渡すが、どのように管理されるかは難しいところだと思う。
できれば、地元の教育委員会とか記録を預かってもらえるような仕組みがあると便利。
しかしながら、数十年単位で考えるとおそらく管理はあいまいになるだろうし、やはり地元の方々で丁寧に管理するしかないかなと思う。
別々に保存すると、おそらく失われてしまう可能性が高いこともあり、胎内に再納入することに。
頭部は接合するため、取り出されるのは次の修理になりそう。
棟板の記録は地元の方々にも渡すが、どのように管理されるかは難しいところだと思う。
できれば、地元の教育委員会とか記録を預かってもらえるような仕組みがあると便利。
しかしながら、数十年単位で考えるとおそらく管理はあいまいになるだろうし、やはり地元の方々で丁寧に管理するしかないかなと思う。
2024年09月21日
僧形像
僧形像。
新しく作った個所や補修した部分の色味を合わせているところ。
修理前はだいぶ形が崩れていたが、ようやく彫刻として見れるような状態になってきた。
新しく作った個所や補修した部分の色味を合わせているところ。
修理前はだいぶ形が崩れていたが、ようやく彫刻として見れるような状態になってきた。
2024年09月08日
秋の文化財・歴史資料の曝涼・公開2024プレイベント
秋の文化財・歴史資料の曝涼・公開2024プレイベント
秋の文化財・歴史資料の曝涼・公開2024プレイベントにて話をすることになりました。
以前、修理した常陸大宮歴史民俗資料館の南無仏太子の修理の話をしようかと思ってます。
詳細については以下のサイトからどうぞ。
日時:令和6年9月29日(日)
10:30〜16:00
会場:常陸太田市生涯学習センター
常陸太田市教育委員会
秋の文化財・歴史資料の曝涼・公開2024プレイベントにて話をすることになりました。
以前、修理した常陸大宮歴史民俗資料館の南無仏太子の修理の話をしようかと思ってます。
詳細については以下のサイトからどうぞ。
日時:令和6年9月29日(日)
10:30〜16:00
会場:常陸太田市生涯学習センター
常陸太田市教育委員会
2024年08月31日
僧形像
足らない箇所を作り終えたところ。
お願いしていた玉眼も新しくできたので、これから嵌め入れる予定。
右目の玉眼は元のものが残っていたので、左目の木型と一緒に参考として、玉眼の制作を依頼しているところに送付。
作業している方と少し話したのだが、水晶自体はヒビが入っているものの、ものすごく奇麗に研磨していとのこと。
あまりそういう目で玉眼を見たことがなかったが、もしかしたら玉眼の研磨の度合いで制作年代とかの参考にならないものかと思った。
難しいだろうけど。
お願いしていた玉眼も新しくできたので、これから嵌め入れる予定。
右目の玉眼は元のものが残っていたので、左目の木型と一緒に参考として、玉眼の制作を依頼しているところに送付。
作業している方と少し話したのだが、水晶自体はヒビが入っているものの、ものすごく奇麗に研磨していとのこと。
あまりそういう目で玉眼を見たことがなかったが、もしかしたら玉眼の研磨の度合いで制作年代とかの参考にならないものかと思った。
難しいだろうけど。
2024年08月10日
地蔵菩薩
地蔵菩薩像。
福島県のお寺。
おそらく江戸時代後半の作だと思われる地蔵菩薩像。
頭部は切断されているものの、一木割り矧ぎ造り、右膝のごく一部と両手先のみが別材という古様な構造。
また、変わったところとしては、光背の宝珠の火焔部分を木材の彫刻ではなく、紙でつくり漆箔をほどこすなどあまり見たことがない作り方をしている。
やはり仏像も地域によって作り方に特徴が出るのだなと感じる像。
福島県のお寺。
おそらく江戸時代後半の作だと思われる地蔵菩薩像。
頭部は切断されているものの、一木割り矧ぎ造り、右膝のごく一部と両手先のみが別材という古様な構造。
また、変わったところとしては、光背の宝珠の火焔部分を木材の彫刻ではなく、紙でつくり漆箔をほどこすなどあまり見たことがない作り方をしている。
やはり仏像も地域によって作り方に特徴が出るのだなと感じる像。
2024年07月27日
薬師如来像
薬師如来像の頭部。
螺髪から上唇までが平安時代…後頭部と下唇から下が江戸時代に作られている。
合作も合作だが、これはこれでよくまとまとまっており違和感がない。
苦労したと思う。
保管していたチューブ入りの木漆が破裂して漏れ出しており焦った。
今までこんなことなかったのだが…、やはり暑さのせいなんだろうか。
螺髪から上唇までが平安時代…後頭部と下唇から下が江戸時代に作られている。
合作も合作だが、これはこれでよくまとまとまっており違和感がない。
苦労したと思う。
保管していたチューブ入りの木漆が破裂して漏れ出しており焦った。
今までこんなことなかったのだが…、やはり暑さのせいなんだろうか。
2024年07月20日
阿弥陀三尊像
横芝光町図書館ギャラリーにて
丁度、横芝光町のお寺に行く用事があり、展示を見ることができた。
今年初めに修理が終わり納めた像で、長いこと仕事場で眺めていた像だが、こうしたギャラリーでスポットライトがあてられると、見慣れた像とは違った雰囲気に見える。
丁度、横芝光町のお寺に行く用事があり、展示を見ることができた。
今年初めに修理が終わり納めた像で、長いこと仕事場で眺めていた像だが、こうしたギャラリーでスポットライトがあてられると、見慣れた像とは違った雰囲気に見える。
2024年07月06日
阿弥陀如来像
阿弥陀如来像。
作業が完了し、無事にお寺に納めることができた。
江戸の中頃の作と思われるが、非常に丁寧な作。
像底が浅く刳り上げられているのが特徴的。
実は同じように流麗な作で、同様に像底を刳り上げている像を近隣のお寺で随分前に修理したことがあり、あとで調べると台座の各部部材のデザインに類似性がみられることもありおそらく同一仏師か同一工房の作のようである。
解体まではしなかったので墨書があるかもわからず、当然ながら作者名などもわからないもののいずれ同じような作風の像にもう一度ぐらい縁があるかもしれない。
作業が完了し、無事にお寺に納めることができた。
江戸の中頃の作と思われるが、非常に丁寧な作。
像底が浅く刳り上げられているのが特徴的。
実は同じように流麗な作で、同様に像底を刳り上げている像を近隣のお寺で随分前に修理したことがあり、あとで調べると台座の各部部材のデザインに類似性がみられることもありおそらく同一仏師か同一工房の作のようである。
解体まではしなかったので墨書があるかもわからず、当然ながら作者名などもわからないもののいずれ同じような作風の像にもう一度ぐらい縁があるかもしれない。
2024年06月23日
薬師如来像
薬師如来像。
修復作業が完了して、山武市のお寺に無事に納めることができた。
墨書などはなかったものの、おそらく江戸時代後半ぐらいの在地の仏師さんの作。
蓮弁が一枚一枚彫られており、仏像も丁寧に彫ろうという意識が感じられる。
その一方で、台座部分の蓮肉以下、敷茄子や反花はそういった意識は感じられない。
弟子とか外注しているのか、ともあれ別の人が作っているのかもしれない。
最近、江戸時代の作で本体に比べて台座が少し雑だなという作例が幾つかあって、少し気になった。
ともあれ、お盆前に納めることができてホッとした。
修復作業が完了して、山武市のお寺に無事に納めることができた。
墨書などはなかったものの、おそらく江戸時代後半ぐらいの在地の仏師さんの作。
蓮弁が一枚一枚彫られており、仏像も丁寧に彫ろうという意識が感じられる。
その一方で、台座部分の蓮肉以下、敷茄子や反花はそういった意識は感じられない。
弟子とか外注しているのか、ともあれ別の人が作っているのかもしれない。
最近、江戸時代の作で本体に比べて台座が少し雑だなという作例が幾つかあって、少し気になった。
ともあれ、お盆前に納めることができてホッとした。
2024年06月15日
薬師如来像
足らない部分を作ったところ。
複数枚の棟板が胎内に納入されていたが、それらも記録をとったうえで再納入することに。
胎内から出しとくと、おそらく長い間にいずれ紛失するので一緒の方が間違いないかと思う。
複数枚の棟板が胎内に納入されていたが、それらも記録をとったうえで再納入することに。
胎内から出しとくと、おそらく長い間にいずれ紛失するので一緒の方が間違いないかと思う。