2022年12月31日

仁王

953仁王の目。

元の玉眼は割れており再使用できなかったため、山梨の宝石加工の工房に玉眼を水晶で注文。
出来上がってきたものを年内に取り付けることができた。

阿吽で玉眼の加工が少し違っている。
吽形は玉眼の裏側を少し刳り込んだ形状をしているのだが、阿形ではそれがない。
ほぼ平らに近い。
正面からの見え方に僅かな差が出るのを意図したものなのだろうか。
ちなみに、意識したことはないが、裏側を僅かに刳り込んだ玉眼のほうがよく見かける気がする。


2022年もお終い。
仕事は積みあがったままなのにあっという間だった。
特に年の半ばを過ぎてからは仁王像にかかりきりだったので、そう感じるのかもしれない。
年末もぎりぎりまで作業をしており、普通の土日という感じで年末の特別感は印象は薄かった。

コロナは周りでも知り合いがかかるようになった。
でも特に悪化したという話も聞かず、恐怖感も薄れとても身近なものになったようである。
コロナのせいもあるのか、何年か前から予定していた大きな仕事が資金繰りの理由でキャンセルになったり、ご縁があるお寺でも年々不況を感じるようになった。

ともあれ、危ない瞬間はあったが、特に仕事に支障をきたすような大けがをすることもなく、年を終えることができて幸運だった。
来年も良い年でありますように。

tukiou1 at 07:08│Comments(2) 仏像修理の行程 | 天部

この記事へのコメント

1. Posted by naoyanootera   2022年12月31日 18:46
5 今年もお世話になりました!春先には県立歴史館での『鹿島と香取』展も観たいですし、その際は立ち寄らせていただければと思います。
どうぞ良いお年を。来年もよろしくお願い致します。
2. Posted by iizumi   2022年12月31日 19:17
naoyanootera様
本年もありがとうございました。近くに来る際はお立ち寄りください。来年もよろしくお願いいたします。

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