その他の像

2022年04月23日

欄間

917欄間の剥落止め作業。

この寺院の修復の監修をされている関係で、東京芸大、保存修復(日本画)の荒井先生が来られた。
彫刻の剥落止めと日本画の剥落止めでは、いろいろ違うところもあり、お聞きした話が面白くもあり、勉強になった。なかなかこういう機会はないが、本来であれば、彫刻修理や日本画修理など各専門分野を横断した交流があってた方が良いのだろうと思う。

tukiou1 at 07:27|PermalinkComments(0)

2022年02月26日

欄間

909剥落止めの作業中。大きいこともあり、なかなか進まないが、そろそろ後半。

太鼓を持つものと笛を吹くものの二面あるが、太鼓をたたく方の剥落がかなり進んでいる。設置状況は知らないが、おそらく西日が当たるのだろう。また、比較的、立体的な作なのだが、ほこりがたまるところはほぼ彩色も剥落してなくなってしまっている。高いところにあるものだから掃除しようがないし、掃除したらしたで絵具が剥落するだろうから、こうした彫刻の飾り物の保存はなかなかに面倒。


tukiou1 at 07:21|PermalinkComments(0)

2022年01月21日

欄間

904欄間。笛や太鼓などを鳴らした天女が彫られた欄間で、たまにお寺の本堂などで飾られているのを見かける図案。お寺からの直接の依頼ではないのだが、本堂の建て替えに伴う作業として、彩色の剥落止めをやることに。

おそらく掃除したことがないのだろう、ものすごい量のホコリがたまっている。剥落もかなりひどい。触るだけでボロボロ落ちる。

tukiou1 at 19:05|PermalinkComments(0)

2021年08月20日

位牌

886開山上人の位牌。かなり大きいもの。写真は修理を終えたところ。

通常は札板部分が木でできていると思うのだが、この位牌の札板部分は変わった造りをしている。木心に荒い麻布を貼り付け、さらに分厚く胡粉を盛り上げる。彫刻刀で文字部分を彫り込み、黒漆を塗る。文字部分はおそらく真鍮粉を蒔き、金色にしていたのであはないかと思われる。

あまり位牌を修理する機会はないのだが、作り方としては面倒な割に構造的にも弱い。どうしてこのような作り方をしたのか不思議に思う。


お盆も無事に終わり、仕事もほぼ通常運転に。
気づけばオリンピックもいつの間にか終わっているのに、暑いせいか調子が出ない。

tukiou1 at 20:30|PermalinkComments(0)

2020年12月25日

厨子

855地蔵菩薩像の厨子。新造。80冂の高さ。厨子はあまりやらないのだが、どうしてもということで仏像と併せて厨子も修理することに。だが、改めてよく見てみると修理しようにも材自体の状態がかなり悪いうえ、補修材も多い。迷った結果、古いものでもないため、新しく新造したほうが良いと考え新造することにする。古い金具のみ取り外し、再使用した。新しい木と古い金具の組み合わせだが、思ったより上品にまとまったかと思う。形についても改変されていた姿を復元した。こういう簡易的な厨子はよく見かけるが、これはこれでシンプルで美しいデザインだと思う。

tukiou1 at 22:10|PermalinkComments(0)

2020年05月22日

扁額

828堂内に掲げられていた扁額。作業が完了し、無事に納めることができた。なかなか読みにくい字だが「那伽定」と読むらしい。調べると、開山堂などに掲げられることが多いとのこと。写真では分かりにくいが、幅は140cmほどある。桧の一枚板に、簡素な周縁部を付けるシンプルなもの。普段は、文化財修理で古びた感じで仕上がることが多いが、今回のように奇麗になるのも、それはそれで華やかでいいと思う。

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2020年02月18日

随神像

614栃木県と茨城県の境にある鷲子山上神社。先日、修復作業が終わり随神像、左大臣と右大臣の二体を無事に納めることができた。1年4か月ほど預かっていたがホッとした。天気が心配だったが、当日は晴天。また、山の上に建つこともあり道路の凍結や雪なども気になっていたが、今年の暖冬に助けられた。

今回の修理については、神社から特に彩色を施してほしいという依頼があり、彩色師の方にお願いしたため、かなり華やかなものになっている。配色もかなり考えていただき品よくまとめていただいた。

普段は文化財の修理ということで彩色や金の貼り直しなどはあまりしないが、こうして彩色をし直したものを随神門に納めると、楼門がかなり古びているだけに、アクセントとなり全体に華やかになった感じがする。想像していたよりもしっくりした感じがして驚く。伝統的な修理としては新たに彩色を施すのが普通なのだが、その場合、新作のようになってしまい、歴史を背負ってきたような雰囲気がなくなってしまう。この像も300年程前に作られたということを感じさせない仕上がりになったのだが、それはそれで、神社に安置される像としては意味があることである。ともあれいい経験になった。





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2020年02月01日

扁額

612修理中の扁額。写真は裏面。昨年の大型台風で落ちたもの。この額は堂内に掲げられていたのだが、それでも窓ガラスが割れて風にあおられ落ちたとのこと。どれだけすごい風だったのかと思う。

昨年も台風の風で落ちた龍の彫刻を修理したが、自然災害が増えてきたいるような気がする。

tukiou1 at 20:27|PermalinkComments(0)

2020年01月21日

聖徳太子

611南無仏太子の合掌手。通常、合掌手は手と手の間に隙間はわざわざ作らない。実際、この像の残っていた後補材の手も隙間は作っていなかったのだが、南無仏太子の場合は合掌している手から仏舎利が出たという伝承を元に造像されているため、合掌手の間に隙間があると金沢文庫の瀬谷さんより指摘を受けた。奈良博の像もよくよく見ると確かに合掌手の間にわずかに隙間がある。新造するまえに確認しておいてよかった。

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2020年01月11日

聖徳太子

6102020年。今年も良い年でありますように。

材木の整理をしていて、新年早々、腰を傷めてしまった。1月は大きい像の移動が3体ほど控えているのだが、どうにかしないと。

写真は修理中の南無仏太子。亡失している個所や新造が必要な個所を作っているところ。大体形になってきたところ。当初、袴の後ろ部分がどうなっているかよくわからないかったが、資料がかなり見つけることができて助かった。



tukiou1 at 08:16|PermalinkComments(0)