●侵華日軍南京大虐殺遇難同胞紀念館
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探訪日時:2019年3月
入場料:無料

【どんな場所?】
中国政府及び共産党が愛国主義教育を推進するため、
日本の中国侵略に関する記念碑・博物館の建設を計画し、1985年に開館した。
2007年に拡張工事を終え再開館。

メモ:
中国の歴史教育を体現できる。

歴史的意義 :★★★
規模    :★★★★★
アクセス  :★★★★★
個人的満足度:★★★

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入口にある悲痛なモニュメント。
南京に来たからには訪れておきたかった場所である。
南京事件をめぐっては日中両国で様々な論調や主張があり、
現在もナイーブなテーマである。

今回はあくまでも博物館探訪が目的なので、
現地でどのように伝えているのか」を見るのが主題です。

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ものすごい行列に並ぶ。

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館内には「300000」の文字。
至る所に刻まれている。

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館内はとても暗い。
展示は九・一八事変(満州事変)から日中戦争に至るまでのパネルが並ぶ。
日中戦争⑪ 1937~45
盧溝橋事件が発端。日本側は「支那事変」と呼んだが、事変と呼んだのは戦時国際法の適用を回避するための措置で、宣戦こそしないが実質的戦争であった。初期は日本軍が優勢で、1937年12月に南京、38年10月に武漢三鎮を占領した。しかしこの頃から日本軍の戦力は限界に達し、持久戦に移った。日本は中国側軍民の抵抗によって占領地の保持に苦しみ、国際的にも孤立した。

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1937年8月、日本軍の空爆により廃墟となった南京の街並みを再現。

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南京陥落を伝える朝日新聞の号外。
当時の中華民国の首都である南京を陥落させたことは、
日本でも大々的に取り上げられた。

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当時の日中両国の戦力も、人口・工業力・軍事力などのグラフで比較されている。
このあたりまでは、まあ普通に見ていられる。

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次の部屋がいわゆる「南京大虐殺」の被害コーナー。
「百人斬り」の新聞記事、慰安所の写真などが並ぶ。

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次の部屋は「人道主義的救援」と銘打たれたコーナー。
市民たち600人を自宅に匿ったというジョン=ラーベの姿も見える。

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日本側の資料として「南京事件調査委員会」の著作が展示されている。
うーん偏ってないか?と思わずにいられないが、
中国政府が必要なのは「中立で科学的な博物館」ではなく、
愛国教育発信のための博物館」なので、方針は一貫している。

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鳩山由紀夫元首相が2013年に訪れた時の写真。
特に意図はありません。

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社会科見学だろうか、小学生たちの集団をみると、
勿忘国恥 振興中華」の横断幕が見える。
中国語がわからないのでニュアンスがわかりませんが、
屈辱を忘れるな、ということでしょうか?
(読める方、教えてください)

こういう場面に遭遇できたのは思わぬ収穫だ。

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「30万」の数字は現代では一人歩きしつつある。
この数字をめぐっても様々な意見があろう。

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市民に戦争被害が及ぶことは、70年以上経った現在でも怒りや憎悪を生む。
イェルサレムのヤド=ヴァシェムや、広島の原爆資料館などでも同様の感情を抱いた。

一通り見終えた後は、さすがに疲れる。
この博物館の意図も汲み取れたし、主張もわかった。
一つ確実に言えることは、この博物館に毎日大勢の中国人たちが押し寄せ、
愛国的教育の基地として機能していることだ。


【地図】