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「ゴーギャン タヒチ、楽園への旅」

subj:「ゴーギャン タヒチ、楽園への旅」
place:
category:試写会
date:2017/1/15
impression:
 19世紀絵画の一つの時代であるポスト印象派を代表する画家ゴーギャンの伝記映画。エドゥアルド・デルック監督、主演は「オーシャンズ」シリーズや「ブラックスワン」出演でも知られるフランス人俳優ヴァンサン・カッセル。
 ゴーギャンの製作時代区分におけるいわゆる最初のタヒチ滞在時代(タヒチ1期、1891-93)に焦点を当てた作品で、おそらくはゴーギャン自身の著作が原作となっているようです。混沌とする文明の中のパリを脱したものの貧しさと病に苦しめられるタヒチでの生活、現地のパートナーであるテフラとの出会い、次第に文明化されていくタヒチの人々、その中で生み出されるアート作品の数々とそしてテフラとの別れ。タヒチでの生活場面は原題の我々からみてもまあそうだろうなという印象の時代描写ではありますが、映画のほとんどの場面において異邦人であるゴーギャンの存在は「浮いて」います。ゴーギャン自身がそれを自覚しないままに淡々と進められるストーリーは、現代の我々にとっては少し退屈。しかしゴーギャン自身にとってはその「浮いた」状態の、社会との差異こそが数々の作品を生み出す原動力になっていったのだろうと思います。
 作中でも描かれるシーンがある、「イア・オラナ・マリア」「一人で」「マナオ・トゥパパウ」「テハーマナの祖先たち」(「かぐわしき大地」の秀作?)など、ゴーギャンの作品を知っている方が楽しめる映画。「ゴーギャン」のヴァンサン・カッセルの相手である「テハナ」役は、ゴーギャン自身の紀行ではもっと若いはずですが現代ではそれが許されるはずもなく、年相応のツィー・アダムスが魅力的に演じています。
良かった:☆☆☆★★
お薦め:☆☆★★★
「ゴーギャン タヒチ、楽園への旅」(公式サイト)
・原題「GAUGUIN - VOYAGE DE TAHITI」
 製作年 2017年
 製作国 フランス
 上映時間 102分

森山大道「景」

subj:森山大道「景」
place:NADiff Gallery(恵比寿)
category:写真展
date:2017/1/19
impression:
 現代日本を代表する写真家の一人、森山大道さんの新作展。新作写真集「K」に収録された作品からの展示です。池袋や新宿など、森山大道さんのなじみのある都市光景の数々ではありますが、その場その時にしかなかった光を鋭い嗅覚とセンスで写真にしていく凄みを改めて感じます。また世界初の写真作品を残したニエプスへのリスペクトもまた感じる写真展です。
良かった:☆☆☆★★
お薦め:☆☆☆★★
森山大道「景」(NADiff Gallery)
・2018.01.16[火]〜2018.02.04[日]

「丹平写真倶楽部の三人展: 音納捨三、河野徹、椎原治」

subj:「丹平写真倶楽部の三人展: 音納捨三、河野徹、椎原治」
place:MEM(恵比寿)
category:写真展
date:2017/1/19
impression:
 戦前の関西アマチュア写真家たちによって結成されたグループ"丹平写真倶楽部"。当時の新興写真のムーブメントの中心的存在として、また写真家安井仲治も参加したことでも知られる丹平写真倶楽部ですが、そのメンバー3人の作品を集めた作品展。フォトグラムやソラリゼーションといった抽象的な表現、写真と言うレンズとフィルムという関係性を越えた新興写真の表現は、今も新鮮な驚きと刺激を我々に見せてくれてます。
良かった:☆☆☆★★
お薦め:☆☆☆★★
「丹平写真倶楽部の三人展: 音納捨三、河野徹、椎原治」(MEM)
・2018年1月6日(土) 〜 28日(日)

磯部昭子「LANDMARK」

subj:磯部昭子「LANDMARK」
place:G/P gallery(恵比寿)
category:写真展
date:2017/1/19
impression:
 雑誌や広告など、様々なメデイアの場で活動してるフォトグラファー磯部昭子さんの個展。月刊誌「サイゾー」の表紙写真を軸に、またそれらの中から身体の一部あるいは断片をオブジェのようにピックアップした作品が展示されています。背景の色とモデルの服との色のマッチングなどが特徴的ですが、色彩にとどまらない面白さがあります。
良かった:☆☆☆★★
お薦め:☆☆☆★★
磯部昭子「LANDMARK」(G/P gallery)
・2018年1月6日(土)- 2月3日(土)

「アベサダ・リローデッド」

subj:美貴ヲの劇 新春カットオフ公演「アベサダ・リローデッド」〜ゼクシィよりも駆け落ちしましょう〜
place:下北沢OFF・OFFシアター
category:演劇
date:2017/1/12
impression:
 阿部定事件(1936年)といえば「愛のコリーダ」(大島渚監督、1976年)を始め、様々な映画、ドラマ、戯曲の題材となっている第二次世界大戦前のいわゆる"猟奇事件"の一つではありますが、本作品はその「事件」を題材に、現代的な「女」の在り方に切り込んだまさにリローデッドな作品。今風な作品として暗転が多いのが少し気になりますが、とても刺激的な舞台です。

 ストーリーは2組の男女と3人の女性グループのドラマが重なり合うように展開され、その一つは過去を、そしてもう一つは現在を、そして残る一つは象徴としてドラマが進んでいきます。現代の2つのドラマはある部分において繋がりが明らかにされるのですが、最後に「事件」と重なり合っていく展開は見事です。

 また特筆すべきはこの戯曲が、現代の「女」の情欲を強く打ち出している点。一方で、阿部定事件の吉蔵ともう一人の男の内面や二人の男女の愛情(特に男からの愛情)という部分にはほとんど関心がありません。今までの「事件」を題材にした作品と趣を異にする最大の点はココで、「男女の愛情」というテーマをバッサリとカットし、女の、女から見た、女の在り方が強く打ち出されていきます。

 「男」の存在は、幾つかのシーンで象徴されるように空虚な存在であり、狂言回しであり、そして快楽を与える存在。そしてそれは共有されながらも独占欲の対象と言う矛盾する存在でもあります。この矛盾を解消するキーとなるのが「阿部定事件」なのですが、ただその「阿部定事件」にしても、象徴となるのは「女」の視点です。

 この舞台ではすべての部分において既存の男女関係が逆転しています。男の名前が「港」であるように(しかもしれは女がつけたニックネームだ)、女が男を束縛する。現代の、自由を獲得した女が支配する対象でしかない「男」という存在。その女にとって、あくまでも「男」は女の鏡であり、文字通り女の隙間(心と身体の両面において)を埋める装置でしか無いのです。

 それだけに支配という行為についても束縛しているつもりが実は束縛されている鏡面構造であって、その矛盾こそが劇的なクライマックスにストーリーを導いていきます。

 神の死を悼み、一方で神の死によって他の誰かが神を独占できなくなったことに喜ぶ信者のシーン。それは装置であり大切な存在としての性器を切り取ることで解放されるというシーンを結んでいきます。

 しかしその解放は新たな束縛であること、そしてその事に「女」が気がついていないこと。

 様々な矛盾を開放するカタストロフとしての「事件」が発生し、"劇的"に舞台は幕を下ろします。晴れ晴れとしたエンディングが実は女自身を縛っている状態になっていることを我々は目撃するでしょう。

 緊縛回を拝見しましたが、とにかく縄の美しさ以上に、縄の結びの意味がドラマに視覚的に効いてきます。わかり易い例でいえば、男への心理的束縛だったり、定と吉三の情事であったりするのですが、それだけにラストシーンの一人の女に見えない縄がはっきりと浮かび上がってくるようです。

良かった:☆☆☆☆★
お薦め:☆☆☆☆★
美貴ヲの劇 新春カットオフ公演「アベサダ・リローデッド」〜ゼクシィよりも駆け落ちしましょう〜(美貴ヲの劇)
・2018/1/10-1/14

「SHIBUYA-TOKYO CURIOSITY」

subj:「SHIBUYA-TOKYO CURIOSITY」
place:ヒカリエ8 CUBE 1, 2, 3(渋谷)
category:写真展
date:2017/1/8
impression:
 渋谷/SHIBUYAをテーマにした国際写真企画展写真展。渋谷での開催を皮切りに、2018年〜2020年にかけて、パリ、ベルリンなどのヨーロッパ各都市を巡回する企画展です。会場には31名の作品による100点の組写真一点と、国内外で活躍する21名の作家の作品が展示。現代の都市を代表する渋谷がテーマということだけあって、現代的な写真が並びますが、それだけに作家性が希薄になっているような感じがしました。
良かった:☆☆☆★★
お薦め:☆☆☆★★
「SHIBUYA-TOKYO CURIOSITY 」(ヒカリエ)
・2018年1月 2日(火) - 2018年1月 8日(月)
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