2017年09月12日

2世帯住宅の建築費用

2世帯住宅の設計をするにあたり、建築費用をどのくらい見ておいたらよいでしょう、といったご質問をよくいただきます。土地も調達するので事業費はどのくらいみるべきか、あるいは逆に、このくらいの全体予算があるのだけど、土地代はいくらくらいまで出せるでしょうか?といったご質問も多いです。基本に返ってまとめてみます。

ちなみに、これは、2世帯だから、ということではなく、建築費用一般に照らしての試算をするべきです。単純に2世帯住宅では、外壁や屋根は共有されますよね。それはちょっと横において、キッチンや浴室は別、など要望が様々にでてきます。ですので、まずは2戸分の住宅の試算を行って、その上で2世帯において、どこを共有(シェア)して節約するか、というプロセスで減産する方向で検討した方がよいでしょう。

〇床面積
マンションを買う時には一番に全体の床面積がそれぞれどのくらいほしいか、間取りは〇LDKで、といったことからスタートすると思いますが、まずはこれです。間取り以上にほしい床面積でしょう。坪〇〇万円というのをよく聞くと思いますが、あたりまえながら、1坪(約2帖)増えると、坪80万円の建築費であれば、80万円UPするということになります。

〇用途地域
都市計画で定める用途地域により、そこに建築できる建物の高さや階数、建築面積、のべ床面積がかわります。不動産屋さんで土地の情報を見つけたら、それに対する参考プランなどがあると思いますので、併せて参考にしてみてください。

〇土地
立地と用途地域、道路などの条件により、土地の販売価格は変わります。売主が売り急いでいるかによっても変わります。周りに比べてずいぶん安い土地の場合には、不動産屋さんにその理由を尋ねてみるのがよいでしょう。時々、再建築できない土地などもありますが、それらは、宅地建築物取引法により、重要事項として説明する義務がありますので、買ったのに建てられない、ということはあまりありませんが、思ったより建たないとか、地型(土地の形)によって、プランニングがかなり難しいということもあります。前面道路が狭いと工事車両に制約がでて、工事費が異常にUPするということもあります。
できれば、購入前にプロに相談するのもよいでしょう。

〇プランニング
自身で建築の事業計画を行うことを考えている場合には、ぜひ建築家にプランニングをご相談ください。スペック(断熱や外壁の仕様、こだわりどころ)は全部ローコスト、というのもありえますが、できれば、こだわりどころを1-2個もちつつ、それほどこだわらない部分は、思い切ったコストカットを行うのがよい住宅をつくるコツとも言えます。

〇試算の仕方
坪〇○円、木造で(例えば)完全分離の2世帯、床面積はこのくらい、予算がこれこれで土地代がこのくらい、でも玄関は共有でもよい、などという基本条件がきまれば、試算段階から相談することも可能です。
キッチンが2個必要でも、「うちはI型で2400とれればよい」という方と、「料理はこだわるので、完全にオーダーメードでないと」という方では車1台分くらいの差が出てしまいます。2セットより1セットの方が安いですが、軽自動車程度の車と高級車とどちらを手に入れたいかという部分は個人差がでます。あたりまえですね。でも逆にキッチンはこだわる分、床面積を1坪削ることで思いのキッチンが実現することも可能なわけです。

我々もコンサルティングしておりますので、まずは単発ワンコイン相談にいらしてください。コツからご家族に合った考え方をご教授することも可能です。当社に設計をご依頼いただく場合には、以後の相談は無料です。第1案も最初の段階で作成可能です。

two_familyhouse at 07:00|PermalinkComments(0)