仕事で近くの店舗にヘルプに行くことになり、いつもとは違う環境と人に揉まれ、 少し弱気アラサー。仕事終わりのいつもよりお疲れアラサー。
鈍感だけれど、意外と繊細なのです。 

そんな時、無性に彼の声が聞きたくなる。
たまたま少しだけ連絡を取っていなかったというのもある。 


私「電話したい」
J「少しなら良いよ」


ちょっと声が聞きたかっただけ電話。
電話先の彼は運転中で、諸用で市内に向かっている途中らしい。
電話は「ハンズフリーだから大丈夫だ」と言う。

彼が話し始め、私はそれをただ「うん、うん」と相槌を打ちながら静かに聞いていた。
彼の声は耳に心地良い。耳にとても馴染む。
正直、話の内容は興味なかったのだけれど、彼の声をずっと聞いていたかった。

一通り話し終えた彼が私に聞く。


J「どうしたんだい?」
私「ちょっと声が聞きたかっただけ。」


私が電話する理由は、ただ声が聞きたいから。
彼に聞かれてそう答える時、私は未だにこの言葉を言うことが照れくさい。
電話越しでも恥ずかしい。


J「今度はどんなミスをしたんだい?」
私「違う(笑)」


彼とのおしゃべりが一段落した頃、彼のカーナビのアナウンスが聞こえた。
そろそろ目的地に到着するらしい。


私「そろそろ切ろうか。」
J「もう切る?」


いつも彼から電話の終わりを告げる。
だって私はいつまでも話していたいから。
いっそのこと、電話をつなげたまま、お互いに何も話さなくても良い。
たまには私から告げてみる。
彼の名残惜しそうなその言葉が聞きたかった。


私「Jの声聞けたから満足。」
J「何だねその台詞は。
  いつも性欲の強いSが。」


そう言いながらも、彼は嬉しそうだった。
電話の向こうでにやにやしているのが手に取るようにわかった。
自分の思いは正直に伝えるアラサー。伝えないと、相手には届かない。
ちゃんと伝えるようになったのは、彼と付き合い始めてからのこと、かもしれない。

いつも2時間くらい経ってしまう電話が、今回は10分くらいと、かなり短かった。
それでも私の心はほくほくと満たされて、さっきまでのもやもやも、すっかりどこかに消え去っていたのだった。




一緒に暮らせたら、どんなに幸せだろうか。
帰ったら家には彼がいて。「おかえり」と言う。
彼の話を私はまた「うん、うん」と相槌を打ちながら聞く。
一日の終わりに、その声をずっと聞いていられる。



私が眠る、その時まで。




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