麦本屋

書店勤務。家に帰っても読書三昧。職場でも家でも本だらけな生活を送る中で出会う数々の気になる本の紹介や、読書記録。

カテゴリ: 読書記録

2017年ラスト3ヶ月は、4冊。
本屋モノもあります。

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スリップの技法
久禮 亮太
苦楽堂
2017-10-01

そのまま自分の仕事に落とし込むことはできませんが、ヒントは沢山もらいました。
こういう刺激、仕事のうえですごい大事。

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エッセイなんだ、と、買って読み始めてから気付きました。
でも、小説のような盛りだくさんな出来事が面白すぎてイッキ読みでした。
田舎暮らし、大変だろうと分かっていながらも、やっぱり憧れてしまいます。


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御松茸騒動 (徳間時代小説文庫)
朝井 まかて
徳間書店
2017-09-07

こういう上司、いるー!
でもって、こういう新人も、いるー!
現代に通じるサラリーマンの哀しさ。


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藪医 ふらここ堂 (講談社文庫)
朝井 まかて
講談社
2017-11-15

ヤブ医者なのか、実は名医なのか。
破天荒な父親と、振り回されてうんざりしてる娘。
朝井まかて作品、どれも面白いです。

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以上、4冊でした。



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2017年7月~9月
この三ヶ月は12冊読みました!
ほとんど小説ですが、久々に「たくさん読んだなぁ」と。
読書ブームが時々到来するんです。
読んだ順にご紹介します。

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忍びの国 (新潮文庫)
和田 竜
新潮社
2011-02-26

史実を扱いつつ、当事者たちの心の機微を描いている作品。
ただ、ちょっと物足りなかったかなーと。
主人公・無門のキャラクターがいまいち掴めないまま終わってしまった。


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ぐるぐる♡博物館
三浦 しをん
実業之日本社
2017-06-16


作家による博物館レビュー本。
さすが作家は着眼点が面白いです。

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「文庫X」の仕掛け人が語る、自己啓発本。
書店員としてのノウハウ本ではありませんが、どんな思考や行動を起こすとあんなヒットが生まれるんだろうと興味をもって。
“「これは自分の読むべき本じゃない」と思っている人に、いかに「自分の読むべき本だ」と思ってもらうか。”
なるほど、そこだなと思いました。
「お客様に興味を持ってもらう」というより、もっと強く、「読むべき本だ」と思ってもらうこと。
時々思い出して肝に銘じようと思います。


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面白いよとウワサを聞いて。
近未来SF的な世界観の中で、人間が描かれていました。
読みやすいけれど、決して軽くない小説です。


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弥栄の烏 八咫烏シリーズ6
阿部 智里
文藝春秋
2017-07-28

ヤタガラスシリーズ、完結。
寂しいです。
しかし、この世界を存分に堪能しました。
スピンオフとか番外編とか、楽しみにしています。


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眩
朝井 まかて
新潮社
2016-03-22

見事でした。
評判通り。期待以上の満足感。
葛飾北斎の娘、絵師・応為の物語。
色や絵の描写は見事だし、彼女の絵に対する情熱がほとばしるように伝わってくるし、そしてこの装丁。
江戸時代に描かれたものとは思えない光の描き方。
北斎の作品がふんだんに登場するので、ネットで検索してどんな絵なのかを見ながら読むと、一層楽しめます。


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コバルト文庫の「オーラバスターシリーズ」、大好きでした。
イズミ戦記もグラスハートシリーズも、哲学的な要素が散りばめられている若木先生の作品はどれも大好きで、先生の作品に育ててもらったと言っても過言ではないくらいです。
なのにこんな面白そうな新作の情報を一ヶ月も見過ごしていたことに気付いたときは悶絶しましたよ。
急いで買って帰ってイッキ読みして、幸せな時間を過ごしました。
次の巻はまだでしょうか?


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阿蘭陀西鶴 (講談社文庫)
朝井 まかて
講談社
2016-11-15

朝井まかて作品。葛飾北斎に続けて、井原西鶴の話を。
盲目の娘おあいと、父西鶴の物語。
『眩(くらら)』とはまた少し違って、でも、こちらも親子の人情溢れる作品でした。


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心理学の本を読みたくて、売場で名前を見かけるこの著者の本を読んでみました。


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気になっていた本をようやく読みました。
オカルト本ではないです。ノンフィクションでもあり、もう「民俗学」に入れてしまってもいいのではないかとすら思います。


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引退馬協会の沼田代表のことを取り上げたノンフィクション。
子供向けの本ですが、素通りできなくて購入しました。
読書感想文に最適だと思います!

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最悪の将軍
朝井 まかて
集英社
2016-09-26

着々と、朝井まかて作品を読み続けています。
「生類憐れみの令」の将軍、綱吉の物語。
近年、再評価されつつある綱吉。
様々な自然災害が起きた時代にトップだった人物を、妻の視点も交えて描いています。
朝井まかてもハズレ無しだなと、思い始めております。


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以上、2017年7月から9月の読書記録でした。




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2017年の読書記録その②
4月から6月です。


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磯田先生の本はどれも面白いです。
本書は読売新聞の連載をまとめたもの。
連載時もちらちらと読んではいましたが、やはりしっかりと読みたいと思い、購入。
一つ一つが短いので読みやすいですが、もっと掘り下げて欲しい!と思うテーマも多くて、他の著書でそのテーマについて書いている本が無いか、探してみようと思います。


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宇喜多の捨て嫁 (文春文庫)
木下 昌輝
文藝春秋
2017-04-07

おどろおどろしい雰囲気が物凄いです。
赤くて黒いカンジ。
それなのに、親子の情にグッとくるシーンもあって、なるほど評価される作品なわけだと納得。


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ぬけまいる (講談社文庫)
朝井 まかて
講談社
2014-12-12

初めての朝井まかて作品でした。
『眩(くらら)』の評判を聞いていたので凄く気になっていたのですが、ようやくここで。
とても読みやすい、エンタメ時代小説でした。
女性作家が描く、強く逞しい女性の姿・・・とはいえ、ドタバタ道中記なので気楽に読めます。読めますが、しっかりと「女の生き様のあれこれ」を描いているので読み応えもあります。


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恋歌 (講談社文庫)
朝井 まかて
講談社
2015-10-15

朝井まかて作品、2作品目。
直木賞受賞作。
納得の受賞作でした。
凄いです。
幕末期の水戸藩がテーマ。幕末好きな私ですが、水戸藩って確かに最初の頃に将軍継嗣問題で出てきて以降は影が薄くなるよね・・・と思ったら、そうか、天狗党と諸生党に分かれて内戦してたのか、と納得でした。
主人公は、中島歌子。
明治時代の女流歌人として有名な彼女ですが、水戸藩士と結婚、天狗党の乱に加担した者の妻として幕末には大変な苦労をしたのは、史実のようです。
この歌子の弟子である三宅花圃を「語り手」として登場させるあたりがこの作品のツボで、明治期から幕末を振り返る趣向が見事だなと思い、めちゃめちゃハマりました。
本書を原作にして、中島歌子を大河ドラマでやってくれないかなと思うほどです。
これを読んで感動して、朝井まかて作品を全部読んでやる!と決めました。
がんばります。


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玉依姫 八咫烏シリーズ 5
阿部 智里
文藝春秋
2016-07-21

この年の7月に新作『弥栄の烏』が出ると知り、その予習で既刊を読み返しました。
やっぱり面白いです、ヤタガラスシリーズ。

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以上、2017年4月から6月の読書記録でした。




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しばらく放置していたこのブログですが、読書関連の記事はこちら纏めようと思います。

書店員に戻ってみて、やはり読みたい本は格段に増えました。
しかも担当ジャンルに自分の好きな日本史も含まれているので、うっかりすると2,000円レベルの本を買いそうになっていて危ないです。

まずは、過去の記録になりますが、2017年記録を4回に分けて。
小説だったりノンフィクションモノだったりと雑多ですが、とりあえず書き散らしたいと思います。

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流行に乗って読んでみました。
しかも、登場人物関連図を自分で作りながら、メモを取りながら読むという、ガチなカンジで読んでみました。
ウワサに違わぬ面白さでした。
戦国時代は弱いので、「この人の子孫があの武将か」みたいなことはサッパリ思えないまま苦手なままですが、室町期のこの果てしなく混沌とした様相が、戦国時代の混沌に繋がっていくんだなと、当時の雰囲気・時代感を感じることは出来た気がする。
室町時代って、現代の日本人の価値観が作られた時代だと聞くし、しっかり学べればたぶんすごく面白い時代なんだろうなと思って興味深いです。

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黒書院の六兵衛 上 (文春文庫)
浅田 次郎
文藝春秋
2017-01-06

黒書院の六兵衛 下 (文春文庫)
浅田 次郎
文藝春秋
2017-01-06





浅田次郎の幕末モノ。
江戸城内で右往左往するお役人たちのお役所仕事を皮肉ってみたり、そんな中でまっとうな感覚でまっとうな仕事をする人物を描き、もちろん、江戸城無血開城の立役者、勝海舟や西郷隆盛も登場します。
歴史上の出来事を臨場感をもって描く手腕がさすがな上に、ミステリーめいている出来事がだんだんと明らかになっていく謎解き要素も入って、これで面白くないはずがないでしょう。
浅田次郎作品、ハズレ無しです。

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まさか「社会学」棚から芥川賞候補作家が出るとは…とビックリして、思わず買って読んでみました。
社会学の本ですが、フィールドワークの記録というか、インタビューを読みやすくまとめてあって、小説のようでもありました。社会学って、こういうことする学問なんだなと、ちょっと賢くなれた気がします。
惜しくも受賞は逃しましたが、社会学者が書いて文芸として評価された小説『ビニール傘』も読んでみたくなりました。

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「あ、これ、私のことだ」と思いましたよ、私も。
人混みですぐに疲れちゃうし、晴れた日の日光は目に辛いし。
一般的に神経質だと言われている人って、たぶんこのHSPに当て嵌まると思います。
「それは気持ちの問題なのではなくて、体質的にそういう特徴を持っているので仕方ないんだ」というハナシ。
感覚的なことって本人にしか分からないんだから、そういう人もいるんだよ、人によって辛い事柄は違うし、それがどれくらい辛いのかは人によって違うんだよっていうのが分かってお互いに理解しあっていれば、社会はもっと住みやすくなるのにね。
自閉症も「敏感すぎる」という性質を盛り込んで考えると、説明がスッキリするんじゃないかと言っていて、ナルホドと思いました。

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発達障害関連の棚を担当するにあたって、とりあえず最初に読んでみた本。
当事者として名高い著者なので、ナマの声が聞けた気がする。

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移動図書館ひまわり号
前川 恒雄
筑摩書房
1988-04

移動図書館ひまわり号
前川恒雄
夏葉社
2016-07-29

古い本。図書館で借りました。
・・・と、リンクを検索したら復刊されているのを発見。
さすが夏葉社!しかも、しっかりとした「思い入れ」があっての復刊。
→ 夏葉社HP http://natsuhasha.com/news/000/
名著はこうして大切にされていくんだなと思うと、胸が熱くなります。
図書館の成り立ち、変遷について。とても勉強になりました。
特に、東村山市内の図書館についての言及があったりして身近な話で、この本を読めてよかった。
蔵書を買うのに新古書店で買ったとか、地域史料を破棄しちゃってるとか、読み捨ての軽い本を複数冊蔵書してただの無料貸本屋になってるとか、いろいろ言われちゃうこともある現在の公共図書館ですが、私の読書体験は図書館があってこそだし、だから、今の子供達にも図書館の存在は大きなものであって欲しいと思っています。

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2017年初旬、いよいよ指導要領改定の内容が決まる頃に、「教育改革ってなんなのよ?」と思って購入。
ネットテレビの書籍化なので、多方面からの意見・見解を一通り知ることができた。
ただし、指導要領が告示される前の本なので、具体的なあれこれを知る目的には不向きかなと。
今回の教育改革に対して、改革内容を検討している側の意見や、教育者の意見を知るために活用するのが良いかと。

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以上、2017年1月から3月の読書記録でした。




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