自転車ときどき世界1周

 ニュージーランド39・40日目 ハミルトンの町〜オークランドから南に約40km プケコへの町

 さてハミルトンの町。特に急いでいるわけでもなし、1日観光してみようかと思い立つ。毎日走ることが疲れたり面倒だったりするという理由を隠すのに「観光」という言葉は実に便利な隠れ蓑。隠してないがな。

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 ここにテント張ってください・・・みたいに建っていたので

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 とりあえず町の中心部へ

 何も知らない町なので、とりあえずアイサイトにて情報収集をしようかと。確かロードオブザリングのロケ地がこの近くだったハズで、そういうのでも見学に行こうかと思っていたのだが。

 片道50km必要な上に個人の敷地内なので、ツアーじゃないと見ることはできないでやんの。ああもう!やめやめ。そもそも映画もホビット3部作の方は見てない程度のにわかファンだし、私のような輩が行ったところで大して感動できなそうだ。

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 そんなわけでゲーセン見学したり

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 ここでようやくマラソンプラスのタイヤが買えた

 特に何をしたわけでもないまま日も暮れてきたので今日はユースホステルに泊まろうかとYHAへ行ってみたのだが。ここのユースでは自転車旅行者割引を扱ってないと言われてしまい、おいおいどういうことなんだよ!?

 それなら宿泊する理由は全くないのだが、午前中に荷物を置かせてもらっている手前、今さら断りずらくて1泊することになってしまった。何というか、激しく負けた気分。

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 たかが10ドルの違いで


 翌日。昨日が実にいい天気だったのに走らなかったのが悪かったのか、いい具合の曇天空模様。タイミングを見誤るとはこういうことなのか?

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 雨さえ降ってなければ走りますが

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 これ「片側」2車線道路です

 いよいよ道路も国道1号線に戻り、ニュージーランド最大都市であるオークランドへの道をひたすら走る。というかこの周辺の国道1号線は、ほぼ高速道路状態で整備されすぎているため景色見たりちょっと止まって休憩したりとかできないのだ。文字通りひたすら「ひた走る」。

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 距離は稼げるのだけれども

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 走ってて楽しいか?・・・っていうとねぇ

 まぁ楽しくはないので、脇の小道へとエスケープし変なルートを右へ左へ。別に先を急いでいるワケでなし、こういう道を走る方が良いんでないかい。

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 花壇が多いニュージーランド

 本日のゴールはプケコへの町。もう名前だけでこの町が好きになれる気がするのだが、そもそもニュージーランドにはなんとも言えない可愛らしい名前をした町や地域が多い。その多くは先住民であるマオリ族の言葉から流用したらしいが、本当にマオリ族はいいセンスしてると思う。

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 早く着きすぎたので図書館で時間潰し

 暗くなったところでテント張ろうと目処つけといた場所を確認するが、どこもイマイチでプケコへの町を行ったり来たり。無駄に10km以上走り回ってようやくテント設営する。大抵の場合は楽勝なのだが、ときどきすごく苦労するのがテント泊だと思う。

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 そうはいっても19時半とかなんだけどさ

 明日、ニュージーランド全体のゴール地点であるオークランドに到着する予定。

 2016年6月20日(月) 走行距離  8km 累計40978km
 2016年6月21日(火) 走行距離105km 累計41083km

 ニュージーランド38日目 ワイヒの町〜オークランドから南南東に約110km ハミルトンの町

 ニュージーランドの良い点として「危険な野生動物がいない」という点は、サイクリストならば大きくフューチャーされるべきであろう。これは同時に「ウザい生物がいない」ということでもある。

 いやまあサンドフライという最悪の害虫がいるのだが、奴らが活発で難儀したのは南島のウエストコーストのみ。それ以外の場所では、もう本当に昆虫から大型獣まで危険生物がいない素晴らしさ。キャンプするときの安心感が違います。日本ですら蛇とか熊とかいるもんね。

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 夜露にもやられず良い場所でした

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 まぁ一応晴れてるな

 小刻みにアップダウンを繰り返した昨日と打って変わり、本日は山々の間を抜けている割に全く坂道が出てこない。いや、正確にはあるのだけども緩やかだったり短かったりで苦にならないモノばかり。こういう道ならば私も合格点を出してやるぞ!と上から目線。

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 20kmほどで山を抜けると

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 ニュージーランドのよくある景色に

 しかし北島スゴい。小さな規模でない町でも、必ずと言っていいほど2大スーパーの「カウントダウン」か「ニューワールド」があり、食料調達に困らない。まぁ北島にはそれより圧倒的に安いパックンセーブがあるので、そちらばかりを使ってますが。

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 休憩で止まったこの町だが

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 実に色んな牛のオブジェが

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 見ている私を飽きさせない

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 これは普通かと思いきや世界地図

 牛ばかり見てるわけにもいかないので先へと進み、到着するはハミルトンの町。個人的にハミルトンといったらF1レーサーを最初に連想するのだが、別に何の関係もない・・・ハズ。

 ともかく町に着くなりハミルトンガーデンという講演を見つけたのでちょいと見学。無料だしな。

 下調べしたわけでもなし、特別期待していなかったのだがこれが実に面白い。世界各国の庭とか実に興味深くて楽しめますよ。大人になると庭に興味が出てくるものなのか?

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 日本庭園もあったけど

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 それより見知らぬ海外の庭園が面白い

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 イタリアっぽいですかね?

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 インドの庭とか知らんけどそれっぽい気もする不思議

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 こちらはニュージー先住民マオリ族の庭

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 いやもう本当楽しい

 こういうのを見つけてふらりと寄れるのが、自転車旅行の良いところだと思うんですわ。予期せぬ発見ってのは、海外旅行してると割とあると思うのだけども、そのチャンスを逃さず突っ込んで行けるサイクリストってのは素晴らしく自由である。

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 自由にやりすぎて野宿場所探すのに苦労したけど

 近づいてるようで近づいてないオークランドだが、ハミルトン自体が大きな町なので交通量が増えてきて、夜になってもうるさい道路付近。陽が落ちたら素直に家に帰って外へ出ない生活が好きですよ私。帰る家がないけども。

 2016年6月19日(日) 走行距離109km 累計40970km

 ニュージーランド37日目 タウランガの町〜オークランドから東南東に約110km ワイヒの町

 時間的余裕のある旅行ってのは素晴らしい。何かに追われることなくゆったりと行動できるのであり、特に自転車旅行では「この日までにどこぞの目的地に到着しなくては・・・」という制限は、どれほど疲れていても走り続けなければならないという制約でもある。

 そんなワケで、スケジュール余裕ありまくりのここ数日。早々とゴールして待つのも退屈なので、ちょいちょい寄り道しつつのサイクリングである。寄り道しすぎてギリギリになったりしたら大笑いなんだけどな。

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 就寝場所はロケットの下部

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 かなり大きな町だったタウランガ

 実は先日契約していたsimカードが1ヶ月の期間を過ぎて使えなくなってしまった。プリペイドチャージすればいいだけの話なのだが、この最小期間は1ヶ月からなので無駄が大きいと判断し使わないことに。実に9ケ月ぶりとなる電波完全遮断モードである。

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 まぁ北島だとそれほど問題ない

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 そんなことよりアップダウンの多さが問題

 1つ1つの坂は50メートルにも満たない小さな坂なのだが、午前中は平坦な道を走った記憶が思い出せないほどにひたすらアップダウンばかりを繰り返す。こういういつ終わるかもわからない坂道よりまだ峠の方がはっきりしていて好きだな私は。

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 途中のカチカチの町のアイサイトで充電&ネット

 ニュージーランドではアイサイトことインフォメーションセンターにて充電まで可能な町は少なくて、ついついネットしながら長居してしまう。特に距離走らないと思っていると、どこでダラダラしてしまうか分かったもんじゃない。

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 新聞読んでるおじさんは石像

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 や〜っと平坦な道に

 いい天気だったのにワイヒの町手前5kmにて、いきなり暗雲立ち込める目まぐるしい空模様。もうちょっと先まで走ろうかと悩んでいたのだが、走らないで済む言い訳ができたぜ!とばかりにスーパーで買い物始める茶壺さん。

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 余った時間でルックアウトポイント行ったのだが

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 これが思ってたよりずっとスケールでかくて嬉しい

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 ここもかつては金の採掘で栄えていたらしい

 雨に降られると色々作業がめんどうなので、屋根付き物件の下にて本日は終了とする。ニュージーランドに来たばかりの頃は、オーストラリアと比べて野宿が大変で苦労しそうだと思ったものだが、こういうのは慣れですね。

 自転車旅行者にとって、その国の感じを掴んだ!といえる瞬間は、野宿ポイントを見つけることに苦労しなくなった時・・・だったら嫌すぎるけれども。

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 やたらアルコール強いビールとの夕食

 2016年6月18日(土) 走行距離67km 累計40861km

 ニュージーランド36日目 ロトルアの町〜オークランドから南東に約160km タウランガの町

 ニュージーランド国内における他のユースホステルと比べ、特別秀でているわけでもなかったロトルアYHAだが3泊して大体を引き篭もっていた私。多分波長とか感性だとか、そんなスピリチュアル的な何かがビンビン来ていたのだと思う。

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 あと安かったことな

 フライト予約しているオークランドの空港までは2日ちょいで行ける距離。とはいえそんなに急いで到着しても、飛行機飛び立たないんですよこれが。東南アジアによくある「乗客が揃ったら出発するバス」のシステムって画期的だと思う。「揃わないと出発しない」という意味で画期的に駄目なシステムだが。

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 最近午前中は良い天気が多い

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 電線1本のためにずいぶんだなぁとか思っちゃう

 回り道してるとはいえ、2日の距離をより多くの時間かけて走っているので走行距離は短くなる。それすなわち私が余裕綽々の気持ちでサイクリングとなるわけで、午前中キツい坂道登らされたが問題ないね。どんとこいって気分ですよ。

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 山の中だったがお昼休憩ポイントにはBBQテーブルが

 北島を突き抜けて海へと抜けるため、あるポイントから稼いだ位置エネルギー全放出の下り坂が始まる。私はこの上り坂が終わって楽になる瞬間、喜びと同時に少しの寂しさを感じたりもする。もう上り坂は終わりなんだね・・・

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 いや上らなくて良いんだけどさ

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 ラスト10kmは有料道路だった

 まぁ自転車はどっちにしても無料だから良いんだけど、お金かけてる道路の路面状態の良さといったら!ニュージーランドの田舎道は路面状態が荒いこともあって、今まで散々走ってきた道路はなんだったのか!?とかそういう気持ちになりまする。

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 時間も余ってるので町中見て回る

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 この向こうがアメリカ大陸なのかー

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 駐車場です

 タウランガの町はタウポ〜ロトルアという観光地ラインの終点に当たる町であり、ここも同じく観光地として栄えているらしいが、回って見た印象では普通の都会だよね。久しぶりに高層ビルとか見たし。

 図書館で軽くネット使用し、野営すべく大きな公園へと移動する。WikiCamps情報ではここでキャンプ可能ということなのだが、キャンプというか駐車場にキャンピングカーがオーバーナイトで駐車しているだけだった。車はいいとしても自転車はそうはいかない。

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 SASUKEの練習ポイント?

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 まぁとにかく夕食だ

 そうはいかないので暗くなってから駐車場の近くにテント張って終了。海抜5mまで下ってきたからなのか、全然寒くない夜。ニュージーランドの冬は海岸線に限ります。

 2016年6月17日(金) 走行距離70km 累計40794km

 今まで使った道具全てを一覧にする作業をしたのだが、自分で思ってた以上に同じ機能の道具を買い直したりしてることに愕然とした。

 まぁ知識と経験は全く別物なので、実際に使ってその結果から道具のアップデートをしていくのは仕方ないとは思っている。やってみないとわからないことはたくさんある。

 だがしかし。そんな行き当たりばったりでは体力的にも費用面からも保たないのは明らかである。経験することで成長するのもそうだが、先人の英知を糧にするものまた然り。

 旅行初めて2年以上が経過したわけだし、私も自分の経験した中で思ったことをときどき綴っていこうと思う。偉そうな言い方すれば、長期自転車旅行のノウハウってやつを語っちゃうよ。


 んで、道具に関して。私は旅行出る前に持っていく道具は、その性能や耐久性とかそういう点を重視していたのだが、こと自転車旅行において重要なのは「入手のしやすさ」であると今は思う。

 正直、自転車旅行って移動する環境はそんなに厳しくないんですよ。並外れた体力なんかいらないし、登山などと違って極地的な環境に身を置き続けることはない。大変な環境下といっても人が作った道の上を移動してるのであり、そんな極限サバイバルな状況とは違う。

 従ってアウトドアアイテムのスペックなんて、登山みたいに極限を追求したものでなくても十分。荷物の積載量も(登山に比べりゃ)余裕があるし、限界まで小型軽量を目指さなくてもカバーできる。何より必要と思ったならば現地で調達すればいい。


 長期旅行において日々の状況を日常に近づけようとするほど、反比例して持ち運ぶ荷物が増えていくため自分の中で「ここまでは自身にとって必要」だというラインを引くことになる。私の場合は洗濯物干しとか譲れないポイントだ。

 だがいずれにしても道具はいつか寿命を迎える。物によっては何年もの自転車旅行で壊れず使い続けるタフネス製品もあろうが、多くの荷物は旅行の間にダメになり修理するなり買い換えるなりといった必要に迫られる。

 だから自転車旅行で道具を準備する際には、その寿命を鑑みて選んだほうがいい。Tシャツやインナーシャツは1年も着回せばズタボロになる反面、ウインドジャケットなどのアウターシェルは1〜2年じゃ大して痛まない。

 アウトドアにおけるレイヤリングの基本は「内側に着る服ほど金をかけて性能良いもの使え」というのが原則だが、長期的な自転車旅行であれば先に予定する走行地域と相談し、グレードを下げるような選択肢は大いにありだと思う。

 実際私はグローブやソックスなんて100%ダメになるので、現状では「とにかく安い物!」として購入を考えるようになった。寒けりゃ2枚3枚重ねればいいんですよ。


 アウトドア用品においても同様で、ガスバーナーとか馬鹿にしてたカセットコンロの方が、下手なガスバーナーより利便性が良いかも・・・とか思うようになってきた。ガスカートリッチの入手しやすさとランニングコストが全然違うのだ。

 逆に電化製品とかは値段が張ってでもそれなりに耐久性があるようなもので揃えたい。というのも電子機器関連は日本が非常にコストパフォーマンスのいい国であるため、新たに入手はできても無駄が大きいという側面がある。100円ショップの品揃えとかも他国では類を見ないレベル。

 私の感覚的には、何処でも手に入る衣類は適当に、アウトドア製品ならば耐久力と入手のしやすさで選び、電化製品は海外でも買えるタイプのものを日本で入手しておきたい。


 キャンプスタイルのツーリングなんて人の趣味嗜好が如実に出るところであるが、とりあえず「安く済ませたい」というのは誰しも思う点であろう。

 そうした際、どの点を妥協するか若しくはしないのか。こういうところは経験が大きく作用するんじゃないのかね。

 余談だがエネループに代表される充電池とか全く必要なかった。私のスタイルでは電池なんて滅多に切れないし、どんな田舎でも電池安く売ってる事実。そもそもほとんどの電化製品が独自の充電池だったりで、モバイルバッテリーの方がよほど役に立つっていうね。

 やってみないとわからんものです。

 ニュージーランド34・35日目 ロトルアの町

 いやもう本当に休養日。何しろユースの敷地から出てすらいない。なんだかんだでニュージーランドでの日々に疲れが溜まっていたのだと、そういうことにしておきたい。怠惰な自分を直視しないための言い訳は大切。

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 初めて自転車旅行者割引の用紙見たな

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 部屋が2段ベッドタイプでないのは珍しい

 いいですねのんびりするのは。「旅行先であくせく観光して回るより、訪れた先でゆったりと余暇を楽しむことが贅沢なのだ。」ということを聞いたことがあるが、そういう意味でまさに贅沢な1日だったといえるよね。

 まぁなんだ。私は右へ左へ野ネズミのごとく、余裕なく動き回ってる方が性に合っているけども。


 翌日。さすがに2日間ずっとダラダラしてるのも何なので、ロトルアの町を散策してみようかと2日ぶりに外へ出る。そして降ってる小雨を見て180度ターンして戻りたい気持ちを抑えていざ出発。たかが町を見て回るのにこの気持ちの入れよう、ダレております。

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 こんな感じ

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 さすが有名観光地、左手に並ぶの全てモーテルですよ

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 いい景色でしょ?と言わんばかりの 

 やっぱりロトルアも湖に面している町で、さぞや大勢の人が水辺でキャッキャしたりと遊ぶのだろう。シーズンオフなのでそんな阿呆は誰もおりませんが。

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 整備された公園である

 街全体に硫黄の匂いが立ち込めるロトルア。そこら中にSPAという文字が見えるのだが、どこもかしこも宿併設か吹っ掛けてくる料金なので入れません。本当に別府と姉妹都市なのか?あの町は100円で温泉入れるんだぞ。

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 公園にも湯けむりが立ち上る

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 足湯じゃ満足できないです私

 一大観光都市であるロトルアだが、そのアクティビティのほとんどは周辺地域にツアーで出かけて楽しむものだ。インフォメーションセンターことアイサイトでも、それは沢山のトレイルサイクリングツアーとか開催されていたりする。自転車旅行してなければ参加するのもやぶさかではない。

 要するに特に見所があるわけでもないロトルアの町。アッサリ町を回り終えてしまい、15時過ぎにはユースホステルへと帰宅である。さすがに1ヶ月以上も滞在すると、町を見て回っても「ああ、ニュージーランドの町だなぁ」となりますよ。

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 ニュージーランドの町だなぁ

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 でもこのスーパーはちょっとワクワクする

 現代旅行者の何が良いって、ネット環境さえあればいくらでも遊べることだと思う。とっくの昔に全ての本を読み終えてしまった今、私を楽しませてくれる娯楽はネットにこそありますよ!・・・という旅行者にあるまじき怠惰さでニュージーランドを満喫中。そういう日もあるですよ。

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 3日間で1ダースほどビール飲んだ

 そんな感じで、明日には怠惰の町ことロトルア出発である。

 2016年6月15日(水) 走行距離 0km 累計40711km
 2016年6月16日(木) 走行距離13km 累計40724km

 ニュージーランド33日目 タウポの町〜オークランドから南東に約190km ロトルアの町

 ニュージーランドのイメージといえば、最初に羊が浮かんでくる人が多いと思われる。私なんてそれ以外に思い浮かぶものが全くなかった人だったりして、おかげさまで何を見ても驚きいっぱい楽しませてもらっている。無知な海外旅行の初心者は得である。

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 お隣キャンパーさんは早朝に出発してしまった

 私はといえば、逆戻りしてきた寒波に凍えテントの中でノロノロ朝食作る始末。フライシートには霜が張り付いてるし、外気温0度だしで勘弁してほしい。1ヶ月ちょっと前まで毎日「暑い、涼しい国に行きたい」とか言ってた過去の私にパイルドライバーぶちかましてやりたい。

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 出発までに2時間半もかかっちゃったよ

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 やたら湯気が多いと思ったらこのパイプからだった

 起き抜けは文句が多い私だが、自転車に乗って峠を越えればそこに見えるは広大な牧草地帯。こういう景色を見せてくれると寒かろうが何だろうが「ここに来て良かった」という気持ちになってしまう。我ながらチョロいと思うよ。

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 ニュージー大好きー

 現在私が走っている北島の中央部分はいわゆる「活断層」の真上に当たる。だからこそ彼方此方で温泉が噴き出しているのであり、この周辺における観光施設はそうした温泉関連が非常に多い。そうした中で私が最も興味をそそられたのが

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 このワイ・オ・タプである

 簡単に言えば、別府の地獄温泉ニュージーランド版である。周囲に硫黄の匂いが立ち込める中、ニュージーランドの地獄巡りを楽しませてもらうこととしたい。

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 実は入場料金が1番地獄でしたが

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 開放的だしひとっ風呂浴びたいけど

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 ヤケドじゃ済まないですね死にますね

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 蟻塚じゃなくて硫黄塚とのこと

 日本語訳のパンフレットもあるし、観光客のためよく整備された道と環境設備。流石32.5ドルも入場料支払うだけのことはあるレベルの高さだといえる。というか仮にこれがへっぽこだったら暴動起きるぞ、私扇動で。

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 こういう小さな穴からも蒸気もうもう

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 綺麗な緑色してるでしょ

 よもぎエキスとか含まれてそうで健康に良さそうな感じなのだが、主要成分はヒ素である。まぁ名前が「デビルズバス」と悪魔のお風呂なので、さもありなんといったところか。

 悪魔風呂地獄を後にして、さらに北へと走る。割と長めの下り坂を下りきった場所が本日のゴールとなるロトルアの町。ここもまた有名な観光地として名高い場所なのだが、とりあえず疲れたしユースホステルで大休憩とする。

 観光地は宿の値段が高いというのが世の常だが、何故だかロトルアのユースはやたらと料金安いのだ。実は大した観光地ではないんじゃと疑っている。

 とりあえず明日1日休んで先のこと考えます

 2016年6月14日(火) 走行距離83km 累計40711km

 ニュージーランド32日目 トゥランギの町〜オークランドから南南東に約230km タウポの町

 目を覚ませば快晴の空。待ってましたのいい天気に朝から私のやる気も満タンである。太陽電池みたいだな。

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 嬉しくてゾクゾクするね

 いそいそと朝食を済まし、本日走るはタウポ湖畔を半周するコースである。これだけだと走行距離50kmちょっとにしかならないのだが、そんなの別に構わない。余った時間で何をするかが大切なのだ。

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 多少暖かいとはいえ、川に入って釣りする元気はないぞ私

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 湖の脇を沿って走る

 このタウポ湖、ニュージーランド最大の規模を誇る湖である。それは琵琶湖みたいに水質ちょっと残念な感じなのでは?とか思ったりしたのだが、意外にも綺麗な水面と透明度高そうな水中に驚く。

 道中普通にボートの乗り入れ口とかあったので、別段遊泳禁止にされてるわけでもないだろうにこの綺麗さとは。ニュージーランドの自然環境への取り組みレベルが高いのか、単純に人口少ないからなのか。前者ならば日本人として見習いたいところ。

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 昨日見れなかったニュージー富士も一応確認

 でも私は泳げもしない冬の湖に興味はないのだ。はるばるタウポの町までやってきたのは、もう1つの有名ポイントであるホットスプリングスこと温泉を堪能するためである。むしろこのために今日半日を残したのだと言える。

 素晴らしいことに、タウポの町すぐ側に無料で入浴できる露天風呂があるのだという。前回の温泉ではあまりにもサンドフライが多すぎてほどなく退場を余儀なくされた苦い思い出があり、そういう意味ではリベンジマッチだ。温泉リベンジ。

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 公園内に架かる橋

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 この下が温泉ポイントである

 更衣室とかないけど気にすんな。本来ならば裸で入りたいころを堪え、水着着用しているだけでもずいぶん譲歩しているのだ私的には。

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 しかし温泉最高です たまりません

 川へと合流する直前に位置しているため、長湯して火照ったら川へと移動すれば冷たい水が気分をリフレッシュさせてくれる素敵な温泉。これはついつい長居しても責められないよね。

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 川と温泉行ったり来たり

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 なお顔をつけるの危険なのだそう

 気づけば1時間ほど楽しんでいた気もするが、気のせいだろう。実際には2時間いたし、問題ない。

 心ゆくまで温泉を堪能したので、本日の寝床へと移動。ニュージーランドの一大観光地であるタウポの町だが、中心部から僅か2〜3km離れた場所に無料キャンプ場があるとかね。そりゃあ使わせていただきますよ。

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 途中で見かけたオブジェ

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 タウポの町全景

 野営地だからなのか、日が沈んだら急激に冷え込む事実。こんなに寒くちゃ南島にいるのと変わらないじゃないですか!暖と温泉を求めて北島に来たようなものなのにこの仕打ち。早いとこテントへ引っ込みましょう。

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 隣のキャンパーさんにコンロ貸してもらったの図

 ちょっと嬉しかったのが、川の水が割と温かったこと。先の温泉の下流に位置するこのキャンプ場、きっと夏場は楽しい川遊びが出来るのだろうなぁ。しかし私は何でわざわざ冬の時期に来たのかね、アホである。

 2016年6月13日(月) 走行距離66km 累計40628km

 ニュージーランド31日目 ライティヒの町〜オークランドから南南東に約260km トゥランギの町

 ベッドで朝起きるとやっぱり調子がいい気がするな。別にテント泊も楽しいけれども、この数ヶ月間テントで寝泊まりが日常になっている身としては、ベッドで寝るという行為自体に特別感がある気持ちになるといいますか。

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 特別な体験でしたありがとう

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 そしてありがたくない空模様

 昨日の午後から今日の午前中のみ、というわずかな時間が最近のライティヒで雨が降っていないタイミング。隙間を縫うようなギリギリっぷりで、上手いこと雨に降られず走り抜けられるといいのだけれども。

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 大きな橋ってつい写真に収めたくなる

 と、この橋の直後に早くも雨が降り始める始末。天気予報では大丈夫だったのに・・・とか思わないでもないのだが、町の天気と道中の道の天気は違いますよねそうですね。何しろ2000メートル級の山の裾野を走っているのであり、山に雲が引っ掛かって広がっている中へと突っ込んでいるのだし。

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 ナショナルパークという町でレインウェア着装

 個人的には国立公園って町の名前にツッコミ入れたりとか、いろいろ見て回ったりとかしたいのだが、雨と昨日から続く上り坂でアホなことする元気がありません。まさか標高で900m以上登らされるとは思わなんだ。

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 本当はどーんと大きな山が見えるはずだったんだ

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 何も見えないのでひたすら雨の中を走るだけ

 最後に急激な下り坂を駆け抜ければ、目の前に広がるはニュージーランド最大の湖であるタウポ湖が。まぁ同じ名前を冠するタウポの町までは本日走りませんけれど。

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 それどころかまだ湖見てないけど

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 模型があったけど本当はこんな山を横目に見れたのかぁ

 坂を駆け下りた際に、雲を抜けたのか雨は降り止み一安心してたのだが。1時間もしないうちに再び降り出すとか本当勘弁してください。久しぶりに1日のほとんどを雨天走行して今日はヘロヘロなんですよ私。

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 右の建物トイレなんですぜ

 ヘロヘロのくせに、行く先は宿でなく公園の隅。コンディション悪い時くらいテントでなくても良いんじゃないかと自分自身思うのだけど、単純にこの町ユースホステルないんですよ。

 私、ニュージーランドではユース以外の宿泊施設を利用する気持ちがなくなっているのであり、別に好んで野宿しているわけではないのです。いや、好んでいるかもしれないけれど、選べるのならば楽なほうを選びたいじゃないか。

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 そうして宿泊費用はビールに消えるのですね

 夜21時、ようやく降り続けていた雨が止む。明日こそは太陽の下を走れそうである←フラグ違う

 2016年6月12日(日) 走行距離88km 累計40562km

 旅行前と比較してテントに求める性能やれ機能はかなり変わったと思う。

 基本的に全ての要求を満たすといった都合のいいテントは存在せず、当人がテントに対して何を求めるのかで選ぶ商品が変わってくる・・・という事実を認識できたというべきか。

 さて自転車旅行をする私の場合、これまでの経験からテントに必要な要素は「2つの出入り口」「メッシュテントである」「前室がある」ことが重要だと感じている。重量なんかは完全に無意味なスペックだった。

 眠るためにテントを使用する理由というのは幾つかあるが、本質的には「安心できる空間を構築する」という点に終始できる。周りの虫をシャットしたり、暑さ寒さをコントロールするというのもこれだ。

 しかし野宿やキャンプにおいて寒さというのは、氷点下程度ならどんなテントであってもシュラフでカバーできる。そのため特別寒さが厳しいワケでもない自転車旅行において、保温性という点は無視することが可能。というか基本的に暑い場所を走ることが多いので、邪魔にすらなりかねない。

 求めるのは暑い時期でも対処できる快適性であり、こうした観点から「2つの出入り口」と「メッシュテントである」点が必要だといえる。

 実はメッシュテントであっても室内の熱気は完全に換気されるわけでなく、テント室内は外界と比べてやや暑くなる。2ドアというのはそうした際、風の通り道を確保するために非常に重要な要素となっており、これの有無で室内の快適性が大きく変わってくる。

 さらに自転車の場合は大量の荷物を持ち運んでいるため、全ての荷物をテント内に収納するとそのスペースが甚大なものになってしまう。だが2ドアタイプだと両方の出入り口に前室が付いてくることになるため、収納スペースが大きく向上することに繋がり、たとえ雨が降ろうとも前室で調理するだけのスペース的な余裕がある。


 以上が最低限私が欲しいと思っているテントの性能であり、前のテントが壊れた関係でニュージーランドで新しい物を探し回っている際に見つけたのが、オーストラリアのアウトドアメーカーであるオズトレイル社の「アウターリミッツ」である。

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 値段も25000円以下とリーズナブル(というか値下げ品)

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 なお全面がメッシュではない

  この上面がメッシュ構造でないという構造は、私見たく全ての部位にペグを打たない無精タイプにとって利点がある。というのもきちんとペグ打ちしてフライシートを張らないと、インナーテントに接触する部分が増えてしまいフライシートの水滴がインナーテントに付着する。

 こうした際上面にメッシュがあると、雫が網の中を通ってポタポタと落ちてくるのだが、アウターリミッツではそうした心配がない。大雨の中テントに避難した際に雫が落ちてくるのはかなり不快であり、実際使用して気付いた嬉しいポイントだ。

 主要な形は2代目テントのエリクサー2と同じなのだが、エリクサー2の入口は三角形のために頂点部分で両手を使わなければチャックを動かしづらかったのに比べ、アウターリミッツは片手で開閉が行える。地味ながら荷物を収納する場合に手間とならないこの点は大きい。

 また室内天井にフックをかけて付属品のネットを吊り下げることが可能。本来は小物などを入れておくのに使うのかもしれないが、私の場合は夜露が多い状況などに乾いてない洗濯物を垂らすのに重宝している。

 エリクサー2は非常に優秀なテントだったのだが、正直なところ値段の安さを含めてアウターリミッツはあらゆる点で上回っているのではないかとすら思える逸品だと思う。ただし重量は結構ある。

 むしろ何が問題かって、日本で全く普及してないメーカーであるため入手するのが極めて難しい点。現時点ではネットから入手するのは難しいかと思われる。英語のサイトならわからんけれども。

 このテントに限らずオーストラリア・ニュージーランドでは、お店で販売しているテントが高品質で安く入手できるものが多く、さすがキャンプ大国だと驚いた次第。

 日本人の需要は少なそうだがこうした国でテントが壊れた場合、メーカー等にこだわりなければかなり良い選択肢であると思う。オセアニアにおける主要アウトドアメーカーのカトマンドゥとかより断然こっちを支持するよ私は。

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