ボリビア3日目 ラパスの町

 昨日町を歩いた時点で確信したが、ラパスはトレッキングを楽しむ者にとっての一大拠点となる場所。自転車好きだが山登りも好きな私にとって、このボリビアという国で1本くらい本格登山をしてみたいと思ってた次第。

 ということで、安くて比較的難易度の低い6000m峰であるワイナポトシ山を登るべくツアー会社に申し込むことにした。なおここまで同行している沖野君も私が言葉巧みに勧誘しまくった結果、一緒に登ることとなった。

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 ドミだけど他のお客いなくて気楽

 宿の裏手にある道は数十ものトラベルツアー会社が軒を連ねており、私のようにアクティビティを求める欧米人が闊歩するエリアでボリビアの中でも有数のツーリスティックな場所であろう。

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 洗濯機ってそんな日本製品にブランド力あるのか・・・ 

 適当なツアー会社に入って一通りの説明を受け、下調べしといたツアー料金と大差なかったので申し込みする。日本とかで旅行会社に申し込みすると散々待たされた記憶があるが、ボリビアでは了承してから5分後にはお店の外にいるスピード作業。

 領収証さえくれるならば、そのくらい適当に作業を済ましてくれる方が私は好みである。大抵のトラブルはこちらでカバーするのがボリビアだと思ってるし。

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 登山ツアーに特化した会社らしい

 余談だがラパス北部に「デスロード」と呼ばれる道をMTBで2000m駆け下りるツアーがあるのだが、走る道の映像を見て思わず笑ってしまった。綺麗に整地された道を走って何がデスロードなのか。ならばペルー山岳部を走ってきたサイクリストは漏れなく死んでるぞ。

 明日のワイナポトシに備えて今日はゆっくり休養日。とはいえワイナポトシに備え、行動食の買い出しにスーパー行ったり荷物の準備したりでダラけてばかりはいられない。

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 しかし土産物屋多いな

 先日作ったカツ丼が美味かったので、夕食は似たところでトンカツを作ることとなった。なお明日からの登山成功を祈願しての願掛けだとか、そういう趣旨は全くない。私は食べたい食事を「食べたいから」という理由で作るタイプで、そこに他の理由が介入することは極めて少ない。

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 ビール飲まないで明日に備える

 とりあえず自転車他諸々の荷物は宿の倉庫で保管してくれるらしいし、持ち合わせのない登山ギアは全てレンタルできるとのこと。

 ワイナポトシ山の登頂確率は50%程度らしいが、体力はともかく天候次第ではかなり厳しい結果も予想される天気予報は大雪の模様。さぁどうなるのか楽しみだと思いつつ、自転車旅行とはまた違う3日間の始まりである。

 2017年11月10日(金) 走行距離0km 累計70433km



 2017年8月29日~11月8日

 走行日数72日間

 累計走行距離3555km(66721km~70276km)


◎道路

 山岳部では普通に町を繋ぐ主要道でも未舗装路が頻発する。ショートカットできるじゃん!とちょっと小さめの道とかに入り込むのであれば、そこは全く整備されてないダートが待ち構えている・・・くらいの覚悟を持っておいた方が良い。

 ペルーの坂は斜度が緩やかだと多くのサイクリストに言われたし、まぁそれは事実に反してないけども、その実態はあくまで「主要道路」に限定されると言って良い。ちょっとマイナーな道に入ってしまうと未舗装とのコンボで普通に困窮するレベルの坂道ゴロゴロ存在してるため、坂が緩いというのを信頼しすぎないほうが吉。なお地図で見てひたすら九十九折りが続く「無茶苦茶キツそう」な道の方が斜度を緩やかにしているため楽であることが多い。割と直線的な小さな道の方にこそ、洒落にならないのキツい坂が待ち構えていることが多いのであり「人生と一緒で行ってみなけりゃ分からないことだらけ」とまぁ、分かったようなことを言っておく。

 側道は小さくなったし、自転車道路はほとんど見かけなくなった。そういう意味でもペルーの道は、走行にかなり難あると言わざるをえない。まぁこれは山岳地帯の話であり、この地域が嫌になったら坂を下って超快適(で面白くない)海沿い道路にエスケープできるという利点がある。町の出入り口には漏れなく速度殺しのトーペ(段差)が設置されており、下り坂の途中だったりすると下手すりゃ転倒しかねない危険あるため注意が必要。

 なお標高に関しては高い場所で4000後半、場所によっては5000m越えを体験することもある。まぁ5000オーバーは狙わないと普通のルートプランニングでは訪れないため問題とならないが、一般的な主要道路を走っていても簡単に4000mを越えてくるのは流石ペルーアンデスだと感嘆する。これより高い道を恒常的に走る国はもうボリビアくらいでなかろうか。


◎治安

 全体的に悪いと思う。小さな集落でも家々の防犯レベルが上がったのが分かるし、所得格差が開いたのかスラム街に代表される低所得者層の住宅様相がかなり酷い。格差が大きいほど犯罪が発生しやすくなることから鑑みても、何かしらの軽犯罪に遭遇する確率はかなり高いと感じさせる。そう思わせる町の雰囲気は、どことなく中米の国々に近い気が。

 首都のリマでは日中でも出歩きたくない明らかに雰囲気悪そうな地域もあったし、宜しくない噂は方々から耳に入ってきたペルー。たとえ一大観光地であってもカメラ等の貴重品を出して歩くのは憚られる雰囲気。クスコだけは別世界だったけど。

 全体的な点で語ると沿岸部ほど雰囲気悪く、山岳部に行くほど治安良くなる傾向にある。沿岸部はその大多数が砂漠地帯で姿を隠せるような場所も少ないため野宿という点でも適さない。日記でも書いたが「ピウラ~チクラヨ~トルヒーヨ」間の道は、治安の悪さに加え道中で自転車旅行者を狙った強盗が出没する地域として有名なので、回避ルートを取るなりバスワープするなりの対処を考えたほうが良いかと。実際道中で会ったサイクリストの多くはこのルートを避けるようにして旅行していた。


◎ビザ・出入国

 マイナー国境だったこともあり、並ぶどころか外で休憩していた職員を呼んで手続きしてもらう程の緩さ。目の前でツーリストカードの書き方教えてくれたり、こちらの滞在日数伝えたらその期間に設定してくれたりと融通効いて有難かった。一応正規には滞在期間183日まで許されてるらしいが、職員がそこまでの滞在期限をくれないと情報取ってたので、その中で「これくらいならOK貰えるんじゃないか?」と狙っていたのが4ヶ月という期間だったりする。実際にはそんなに滞在しませんでしたが。

 出国に関しては3人も係員がいるイミグレーションで、私以外1人も利用者がいないような国境だったからか、あっという間の手続きである。出国で面倒ごとがあったことは1度もないけども。


◎交通事情

 ハッキリ悪いと言える。首都のリマは人口850万の大都市だからある程度仕方ないとしても、ペルーではドライバーの無茶な運転に辟易させられることが明らかに増えた。特にコロンビアやエクアドルと比較してクラックションを平気で鳴らしまくるようになったのがいただけない。

 しかも騒音に対して全く躊躇がない人たちなので、深夜時間帯でも平気でピーピーとウザすぎる。前のバスが人を降ろすために停車してるのが明らかに分かるのに、ただ煽るためだけにクラックション連発してるのを見るとペルー人の民度の低さを感じさせる。

 運転マナーに関して上げるとキリがないのだが、やはりこの国で最も酷い運転をするのはバスである。前の車両が動かないからと、自車のフロントミラー軽くぶつけてプレッシャー与えてるのを見た時は、呆れるを超えて「運転技術ダメな方向に高いな」とか感心してしまった。

 基本的に山岳地帯の田舎へと行くほど交通量が減ることになるため、ペルーでストレスのない自転車旅行を楽しみたいのであれば、必然的にアンデスを走ることとなると思う。まぁ海沿いは200kmくらいしか走ってないので、あんまり大したこと言えないけども。


◎特徴

 1、中南米ではどの国もお釣りを用意してない向きがあるが、ペルーはその傾向が特に激しい。更に巨大スーパーが大都市にしかないため高額紙幣の使い勝手が無茶苦茶悪い。ペルーで最大額である200ソル紙幣と2番目の100ソル紙幣だが、この2種類の紙幣は田舎で使用する場合、9割方お釣りを用意してもらえないと思っておいたほうが良い。というか50や20ソル札ですら「お釣りないよ」と言われるのが茶飯事である。

 しかしATMからお金を引き出すと100ソル紙幣が出てくるんだな、コレが。なので私の場合は銀行でお金引き出したらそのまま窓口へ行って「全額20ソル紙幣に交換してくれ」とお願いしていた。

 一応書いておくと、ペルーのお金単位は単数系が「ソル」で複数形は「ソレス」となる。面倒なのでソルで統一してるけども。

 2、沿岸部と標高4000m以上の山が隣接してるため、ルートを選んで登らないと高度障害の苦しさを味わう可能性が強い。ワスカラン国立公園では4700mでも全く問題とならなかったが、一旦海岸沿いのリマへと降りた後に向かったノール・ヤウヨス・コチャス・景観保護地区では同じくらいの標高で物凄い息苦しさだった。斜度とか色々な要素があるため単純比較はできないが、海沿いで1週間も滞在すれば高度順応は1からやり直しだと思っておいたほうが良い。


◎気候

 暑いというより太陽光が強いというのが適当。このため晴れている場合はエクアドルとの比較で、標高差分1000m程度低い場所にいると考えるとベター。ペルーの3000mはエクアドルの2000mくらいの暑さだ!って感覚。

 太陽による影響が強いということは、天気や朝夕における温度差の影響が大きいということでもある。朝起きた時には寒くて上着とウインドブレーカーまで羽織ったのに、時間が経つにつれてどんどん暑くなり結局Tシャツ1枚で走っていた・・・というパターンが往々にしてある。これ、上衣は素早く着脱できるから良いのだが、靴を含む下衣だと面倒くささが勝ってなかなか着替えしない。4000mオーバーでもサンダルで走ってたのは、こうした理由が強い。ここまで書いておいて何だが、それでも全体的に気温も高い。2000mで寝袋使わずに寝るとか普通にあったし。

 なお海沿いに関してだが、少なくともリマ周辺は低緯度地域と思えないほどに涼しい。その気候的特徴の要因で、空は大体ガスっているような天気が続くため、気持ちのいい快晴の空は滅多に拝めないけれど。あとペルーを南下するサイクリストにとって、海岸線走ってると南方からの海風がウザい感じで吹き続けてしまう。遮蔽物がほとんどない砂漠において、向かい風が吹き続けるのは本当楽しくない。

 私がペルー入ったのは8月の終わりからだが、諸説あれども基本は11月からが雨季のシーズンであるとのこと。とりあえず10月中ならば午前中は問題なく晴れていることが多い。午後になると天気が崩れだし、夜には雨止んで次の朝に再び晴れる・・・というパターンが続く。ちなみに海沿いでは1度も雨に降られなかったのであり、やはり山岳地帯の方が天気は安定してないのだと思われる。


◎言語

 スペイン語ですね。個人的には使いまくりの便利食材であるアボカドが「アグアカテ」から「パルタ」という名称に変更になったのが最大の注目点。同じスペイン語でも国によって割と使用語彙が変わるとは聞いていたが、南米の中ではエクアドル~ペルー間においてその違いがやや大きく出てくる印象。


◎宿(野宿)・Wi-Fi

 これが安かった。値段を鑑みれば設備も悪くない宿が多く、かなり小さな町でも宿のあることがほとんどであり、たとえ田舎山岳地域であろうと連日に渡って野宿を続ける必要に駆られることは少ない。

 ただし部屋の鍵がないとか、ベッドメイクされておらず前回使用した時のままだとか、夜中断水するのにそれを教えてくれずシャワーが浴びれないだとか、ホットシャワーと歌っておきながら水しか出ないだとか、文句を上げると枚挙にいとまがない。こんなに宿で問題噴出したのは今のところペルーのみである。

 なおアンデスのド田舎では3000m越えてても水シャワーがほとんど。電熱式のシャワーにおいて湯量豊富でも暖かいと感じる温度であったことは1度しかないし、絶縁弱くて所々感電したりすることも多かった。ペルーの電圧は220Vなので、かなり痺れて危ないんだけど。

 1泊が350~850円くらいのリーズナブルさで、値段よりも宿泊する町の規模に応じて宿の設備レベルが上下する。具体的には田舎の山岳地帯ほどボロっちい宿になり、都市や観光地では安くても綺麗で設備も良くなる傾向にあり。というか田舎の宿は安くてボロい物件しかないというのが正しい表現。

 Wi-Fiがその典型例で、ある程度の規模の町へ行かないと宿にWi-Fi併設される確率がガクッと落ちる。そうした町でもネット屋はあったし、もうどうしてもネットしたけりゃsimカード買えば大抵の町で電波は通じているようだが。基本的にWi-Fiのみでやりくりしようとするならば、山岳地帯を走る場合なら4~5日程度使えなくなる期間を見ておけば良いかと。

 カフェを筆頭としたお店でのWi-Fiも非常に厳しい。県都クラスの町でも観光地でない場合は全然見つからないこともしばしば。むしろ小さな田舎町ではパルケの側にある庁舎関係の建物とかにFreeWi-Fiが飛んでおり、お世話になったことがチラホラとある。アメリカ系ファストフード店がないことで、こんな弊害が出てこようとは。


◎犬

 ペルーの犬は頭がオカシイ。これはこの国を走ったサイクリストの共通認識であり、私もまたペルー犬の酷さに散々な思いをした1人である。とにかく自転車を見かけるなり狂ったように吠えまくり追いかけまくる犬の割合が他国と比較して非常に高い。しかも徒党を組んで多数で追いかけてくるわ、他の犬の鳴き声に反応したのか別の場所からも湧き出てくるわと始末に負えない。

 あんまり犬叩き棒使いすぎて、箒の柄を使っていた2代目犬叩き棒は途中で折れてしまい、3代目にはアルミパイプ製の棒が就任した。しかしペルー出国時の時点で既にボッコボコになっている始末。

 とにかく犬が来たら「停車する」ことが最大の防衛策で、止まって睨み付ければ大方向こうがビビったりして退散していく。それでも興奮冷めないアホ犬には牽制で棒を振り回してやると、危険を察知して距離を取ってくる。間合いを取ったら後は噛まれないよう注意して石投げるなり水かけるなりして追い払えばいい。

 牽制してもバッグ等に噛みつこうとするどうしようもないバカ犬というのが一定数おり、こういうのに対してはもう遠慮せず攻撃ぶちかますしかない。ただし足で蹴ると反撃で噛まれてしまう可能性があるため要注意。狂犬病の危険が付いて回るペルー犬は本当に厄介極まりない存在である。


◎自転車店

 よく考えてみれば、砂漠・アンデス山脈・アマゾン森林地帯で構成されてるペルーにおいて、この国の自転車需要が高まるわけないんだよね。そんなペルーでは自転車ショップを探すのも大変だし、中規模程度の町ではショップがあってもスポーツ用のパーツを見つけるのは非常に難しい。というか古い型式のMTB用品ばかり取り扱っていたりで、選択肢が皆無に近いというべきか。

 首都のリマやクスコには自転車街や先進的なショップもあったのだが、基本的にペルーで何かしら自転車パーツを取り揃えるのは容易ではない。素直にコロンビアで購入なり整備なりするのが正攻法で、私みたいにペルー国内で予期せぬトラブルが発生し、他に方法がないからという理由でもなければペルーで自転車ショップの扉を叩くのはオススメしない。


◎物価・食事

 全般的に安い。特に食に関してはコロンビア・エクアドルより明らかに値段下がったにも関わらず、料理のレベルが向上するという離れ業を行っている。ビバ、ペルー料理。

 多くの食堂で料理の種類が玄関前の看板に表示されており、親切な店だと料金表示までされている。地域による料金の変動幅がやや大きく、最も安かった北部・南部山岳地帯では1食100円程度がある一方で、観光地とかだと安食堂でもその3倍以上する店が多い。

 普通の店でもかなり料理の種類を選べるため、旅行の最中にペルー料理に辟易するという人は少ないだろうし、ペルーは味の素に代表される「味の~」シリーズが一大勢力を持っているためか、調味料やベースとなる出汁が日本人好みの味だと思う。同じ味の素からの提供で、完全に日本の醤油と同じ味がする「AJINOSILLAO」には値段の安さも含めてお世話になりました。

 あとじゃがいも。アンデス地域が原産とされるこの食材は、何というか他の国で食べるじゃがいもとはレベルが違う。普通に油で揚げただけのポテトが屋台でよく売られてるのだが、無茶苦茶美味くてよく食べていた。

 市場に行くとよく分かるのだが、同じじゃがいもでもペルーでは無数の種類があり、お店の一面が全てじゃがいもで占められているという光景をよく目にする。なお違いは全然分からない。

 ビールは基本的に3種類。北部トルヒーヨ近郊ではその名もズバリ、トルヒーヨビールも扱っている。大ビン比較で1ソルだけ高いクスケーニャというビールと安目の2種類に大別され、どんな場所でも必ず扱われてるのがクリスタルという種類。でも私はもう1種類のピルセンというのを好んで飲んでいた。なお料金は大ビンで180円くらい。350缶だとこの半額で購入可能。

 小売店では場合によってデポジット制度があり、飲み終えたビンをお店に持っていくことで1ソルと交換してくれる。これは有難い!といえばそんなことはなくて、大抵通常の料金に1ソル上乗せして販売してくるため、デポジットない店で買う方が手間かからない分得である。なお外国人相手だと、この制度を知らないフリしてコチラが要求するまでお金を返さないセコいお店が結構ある。

 結局アンデスの山中走ることがほとんどで、水を購入することは1度もなく終わった。飲み物で言えばペルー特有のインカコーラがよく挙げられたりするけれど、あれ普通にエクアドルやボリビアでも買えるからね。値段もコーラ系の輸入飲料と同じで若干高いし、そもそもコカコーラ社の提供だし。そんなに特別感はありません。

 しかしまぁ本当、食に関して楽しい国であった。私が好きな料理でロモ・サルタードとミラネーサが個人的な2大巨頭であり、セビッチェなんぞよりこれらの料理ばかり食べてたな。

 そうそう、お米で一般的な外国産米と違って日本的なモチっとした食感のタイプがある。ただしペルーでは系統の違うお米を使い分けているため、レストランによって日本系のお米が出るかパサパサ米が出るか別れる。傾向として高山地帯であるほどモチ米の確率は下がり、パサパサ米が出されるように思う。でも3500m越えの小さな集落でもモチ米出たりしたので、単に店主の好みによる違いかもしれない。結局最後までペルーモチ米の種類が何という名前なのか分からずじまいであった。


◎総括

 いやまぁ自転車で走るの大変な国だった。同じ南米でもコロンビアやエクアドルは道や人、治安といった様々な点で高いレベルを維持してるのに対し、同じようなイメージを持ってペルーに入ると様々なストレスやトラブルに晒されることに。

 ではペルーの国に魅力がないのかというと、そんなことはない。むしろ私は今まで走ってきた国の中で、もう1度自転車旅行をしてみたい国を尋ねられたなら、真っ先にペルーを挙げたいと思うほどこの国が好きである。

 厳しくも美しいアンデスの山、何時間登り続けても頂上が見えないスケール感、目にするだけで圧倒されてしまいそうな九十九折りの坂道・・・ってアンデス山脈ばかりだな。

 まぁ私にとってペルーというのは、ナスカでもマチュピチュでもなくアンデスの国だった。そしてこの国はアンデスを走ろうとする者に対し、無限の喜びと感動を与えてくれる懐の深さを備えている。結局2ヶ月以上ほとんどの期間をアンデスばかり走っていたが、まだまだ行ってみたい地域や挑戦してみたい場所が幾らでも残っており、その魅力は尽きることがない。

 もしいつか再びペルーを走る機会があったとすれば、きっと私はペルーの罵詈雑言を並べ立てながら、それでもアンデスの山を登るのだろう。

 ボリビア2日目 ティキナの町〜ボリビア事実上の首都 ラパスの町

 ボリビアの首都はスクレという町なのだが、実質的に首都の役割を果たしているのがラパスの町である。そんな事実はどうでもいいのだが、そんなボリビア最大の都市であるラパスでは6000m級の登山を手軽に楽しめるというので、この町へと行くことにする。あとアウトドア用品が安いらしくて破れてる衣類とか調達できないかと目論んでいたり。

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 シャワー設備のなかった宿を出発

 最初に200mほどの小さな峠を越えたのだが、ペルーと違って坂道の斜度が緩やかではない事実。別に困窮するレベルではないのだが、ペルー坂道に慣れてしまった私にとって昨日から続く「ちゃんと負荷がかかる坂道」は新鮮だ。新たな国に来たという気持ちになる。

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 犬が吠えてこなくなったとか

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 三輪モトタクシーがいなくなったという違いも

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 お勤めご苦労様です

 昨日の情報交換で本日の上り坂はこの峠1つのみだと聞いてたのだが、それは間違いではないけども10〜20m程度の小さなアップダウンが続くのであり地味にウザい。

 オマケに道路の拡張工事をしてるため、所々で道路幅が狭まったりと走りにくいぞボリビアめ!せっかくのチチカカ湖畔走行も、疲れるやら神経使うやらで楽しめないではないか。

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 原始的な方法の区画分け

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 結局チチカカ湖は西から東へ横断した形に

 湖を過ぎると同じくして道路が整備された片側2車線のモノへと変わる。恐らくはラパス方面から工事を始め、このポイントまでが着工完了してるのだと思われる。1年後に走るサイクリストはきっと完全開通した道を走ることができるのだろうと思うと嫉妬の気持ちが抑えられない。

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 器の小さい自転車乗りです

 一旦高原地帯へと入ってしまえば地平線まで続く道。運良く風が弱まったタイミングを利用して沖野君とトレイン組んで高速移動を目論みる。時速25kmとかだけど、フルパッキングの自転車では十分に高速走行なのだよこれでも。

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 走りやすいが何もない 

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 山はあった 

 ラパス20kmほど手前から街が途切れなくなり始め、徐々に交通量が増して走りづらくなっていく。それでもペルーのリマなんかと比べると、ボリビアは全体的に車両の数が少ないためまだマシだと言えなくもない。ただし排気ガスは酷いが。

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 でもこんな状況を進んでいきますが

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 馬撮ってる場合じゃねえ!

 ようやくラパスの入口へとたどり着くと、そこにはすり鉢状に窪んだ全景が広がるのであり、町全体が見渡せる絶景であった。この光景は酷い交通状況の道を無理して抜けてくるだけの価値がある。

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 一番低い場所が町の中央で高層ビルが乱立してる

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 しかしガードレールとか付けないのがボリビアか

 クネクネと曲がる道路に沿って大きく迂回しながら中心部へ。途中に速度落とすための段差(トーペ)が多くて嫌になる。路面の悪さや車の多さと相まってかなり慎重に坂道を下るのであり、やっぱり大都市は訪れるだけでもうヘトヘトですよ。

 中心街すぐ側の宿に投宿し、とりあえず裏手のアウトドアショップで物品の下見。南米でも最貧国に挙げられるボリビアだが、周囲を鉱山で囲まれている立地の関係なのか先進的なアウトドアショップが数多くある。

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 一流メーカー品でも大体揃えることが可能

 そのままメルカドで食材購入して夕食作りへ。時間もなかったのでスパゲティはミートソースの簡単料理で済ますのであり、手を抜くならいっそレストランで食べてしまえば良いとも思うのだが。

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 それじゃ腹一杯食べることできないしさ

 とりあえずしばらくの間、ラパス生活の始まりである。

 2017年11月9日(木) 走行距離109km 累計70433km

 ペルー72日目&ボリビア1日目 ポマタの町〜ラパスから西北西に約80km ティキナの町

 それではペルー最終日、行ってみましょうか。この先ボリビアに向かうには北と東へ延びる2ルートがあり、東部ルートの方が道が大きく距離も短いのだが、国境でのトラブルが絶えないという話を聞く。

 一方北部ルートでは距離も長く途中で峠を越えることになる反面、山頂からの景色も期待できるしチチカカ湖上を渡し船で通過できるとのことで面白そうだ。

 ということで「面白そう」を基準にして走っている身として、当然北上ルートを選択して進むことにした。

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 ベッドは3つも必要ないけれど

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 6km進んだここが分岐点

 昨日1日かけても未だ湖の先端が見えてこない巨大なチチカカ湖を横目にしながら走る。ペルーラストランということで、気分は感傷的だったり寂寥感がこみ上げてきたりとあったりする。私は思っていたよりペルーという国が好きだったようだ。

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 ちょうど30kmでイミグレーションに到着

 係員に「自転車遅いから90日の滞在許可ちょうだい!」とお願いしてみたら、割とアッサリ許可してくれた。最初は滞在日数30日で処理されそうになったことを考えると、何事につけてもとりあえずお願いしてみるものだと思う。

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 楽しかったぜペルー

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 ボリビアも変わらぬ看板がお出迎え

 ちょっと走ってコパカバーナの町にて昼食休憩。というか現金の持ち合わせが一切無いためお金を引き出すことが先決である。新しい国に入るとこのテの手続きが色々面倒くさい。

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 ものすごい観光地だった町

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 明日にはラパスへ到着予定

 コパカパーナ出ると峠道の始まりである。チチカカ湖内に突き出す形の半島先端へと走っているため、高度を上げると湖が遥か彼方まで広がっているのが望め、いわゆる「登り甲斐のある峠」だと言える。標高4200mまで上げることはないと思うけど。

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 もうチチカカ海で良いのでは?と思わせる大きさ

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 青さが際立つので彩度上げた写真多めです

 わざわざ半島中央部の山を越えさせるなんて嫌らしい道を作るなぁ・・・とか思ってたのだが、それは間違いであったことを理解する。この道の景観が「素晴らしい」の一言に尽きるのであり、ボリビア1日目にして早くも「この国に来て良かった」と感慨に浸っている。

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 もうペルーの寂寥感とか忘れたわ

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 写真の撮りすぎでペースがやたら遅い

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 こういう景観スポットあると

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 つい登ってしまうのが原因か

 半島の左右両端までクネクネ曲がりつつ進む道なのだが、そのどちらにもチチカカ湖が姿を変えて広がっている。プーノの周辺では普通の大きな湖だな・・・程度の認識だった私だが、この湖は本当に大きくて美しい、素晴らしい魅力を携えていると思うようになった。

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 北部ルートにして本当に良かった

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 ボリビア→コロンビア→ペルー

 ようやく半島の先端へとたどり着き、向こう側の岸へと渡ることにする。一応チチカカ湖は「定期船が航行している世界一標高の高い湖」という特徴があり、つまり私は世界一高い場所にある定期船に乗ることができるワケだ。

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 定期船・・・・

 出航時刻とかあるワケもない渡し船は、車が乗車すると出航するシステム。底に敷かれている板は固定されてない場所を踏むとひっくり返る、というスリリングな仕様で自転車に優しくない。

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 離岸は木の棒で押し出します

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 こういう船、大好きだわ

 湖を隔てた2つの町は、正式名称こそ若干違うが同じティキナの町である。ということで今日はティキナ北部で走行終了として、ボリビア物価調査という名のビール購入に明け暮れる。時差が1時間発生してるので、急がないと小さな商店が全て閉まってしまうのだ。

 しかし北部のメルカドは営業終了しており、野菜が入手できなかった夜。ボリビアの小さな町では食材入手のタイミング逃すと面倒なことになりそうだ。

 2017年11月8日(水) 走行距離78km 累計70324km

 ペルー71日目 プーノの町〜クスコから南東に約420km ポマタの町

 結局食べてばかりだった気がするプーノの町を出発である。この町に突入した時は「やや雰囲気というか治安が悪いか?」と感じて身構えたものだが、別段そんな感じもなく緩やかに過ごせた。私の直感も当てにならんな。

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 思ったより町の規模小さくて、すぐに郊外へ

 しかし走り始めて5分で前輪パンク。実は一昨日プーノの町に到着した時点で前輪パンクしており、宿にて修理した際に原因物質となるような針や棘を見つけることができず、不安の残る中で走行していたのだが。これが見事に悪い方向に的中してしまった。私の直感は悪い方では当てになる。

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 修理中にオランダ人サイクリストと出会った

 どうにかタイヤに埋もれていた針を見つけ出すことができて一安心の走行再開。プーノで隣接していたチチカカ湖は簡単な上り坂を境にその姿を見せなくなってしまい、今日1日湖沿いを走るものだとばかり思ってた私は「道を間違えたのでないか?」という不安を抱えながら午前中を走ることになる。

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 問題なかったけどさ

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 やたら手組みと思われる石垣の多い村を抜ける

 ちょうど本日ゴール予定の町まで半分の距離に位置するイラベの町でお昼休憩。村や町の距離感が短いペルーとはいえ、これほど都合良いタイミングで食事休憩取れることはそれほど多くないのが実情。

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 ペルー料理ともお別れか・・・

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 休憩ポイントのようで牛のオブジェでもある

 午後になっても強い風が吹かず、雨雲も迫ってこずと何時になく調子良い環境。珍しいこともあるもんだと思っていたら、本日2組目となる自転車旅行者と出会う。珍しいこともあるもんだ。

 驚いたのが女性が乗ってるマシンのフレームで、完全な竹製であった。見た目からしてそこら辺に生えてる竹をぶった切って自転車に取り付けたかのようなインパクトある見た目。これでボリビアの厳しい未舗装路を越えてきたとのことであり、何とも頼もしいパートナーだと男性見て思ったり。

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 独自性強い見た目は格好良い

 ところでプーノ県では町の入口に現在標高が示されている。日本だと長野県が同じような標高看板を採用していた覚えがあるが、ハッキリ言って高原地帯でほとんど一定の標高となっているプーノ周辺では無意味である。

 ペルーの山岳部ならどの地域でも現在地標高は重要な指針となるのに、よりによって平坦路が続くこの地域で情報を出してきますか。こういうのを税金の無駄遣いというのでなかろうか?

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 無いよりあったほうが良いけどさ

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 今日唯一の峠がこのフリの町だった

 それも200m程度の小規模な峠であり、これくらいだと「平坦路ばかりじゃ飽きるから丁度良い」とか言って望むことが出来るレベル。実際、ルート上に多少のアップダウンが混ざっている方が景色にも変化が出て楽しいことが多い。

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 山頂からチチカカ湖が望めたりすることもある

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 住民総出で電線のケーブル支えてたけど

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 あんまり意味のない行為な気もする

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 ようやく戻ってきましたチチカカ湖

 もう景色だけ見てると海沿いを走っているのかと錯覚しても不思議はない。富士山よりも高い標高でそうしたことを思うのは、少し滑稽で少し楽しい。

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 対岸に雪山が見えたりするのだが

 17時前になってようやくポマタの町へ到着である。規模の小さな町だとは思っていたが、まさかレストランが総じて閉まっているとは思いもよらず。私はどこで夕食摂ればいいですのん?

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 路上屋台で食べればいい

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 まさかペルー最後のビールが北部でしか見なかったトルヒーヨになるとは

 残金調整でキッチリ手持ちソルを0にした私はエラい!とか思いきや、実はお金足りなくて沖野君から少々お借りしている事実。きちんとした資産管理は大切です。

 2017年11月7日(火) 走行距離105km 累計70246km

 ペルー70日目 プーノの町

 チチカカ湖に隣接するプーノの町は、なるほどそうした湖関連のアクティビティなり浮島の上に暮らす人たちを訪ねるツアーがあったりと、まぁ色々見所があるらしい。

 でもまぁ興味ないしお疲れモードであるため1日ゆったり休んで過ごす休養日なのである。既にペルー出国を見据えて残金調整に入っているため余計な遊びを入れたくないという裏事情もある。

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 沖野君ともどもダラけまくり日

 そのつもりなのだが起きた時刻は朝の4時だったり。泊まってる宿は安くて綺麗でと文句無いのだが、Wi-Fiが不安定で突然使えなくなったりする困り者。偶然目を覚ましたらバリバリネット使える状態だった関係で、思わず日の昇る前からネットして遊んでしまった私は激しく眠たい。

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 外に出たのは9時過ぎから

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 みなさまお忙しそですね 

 久しぶりに書いた絵葉書を出したり近くの大型スーパーで食料品他ビールとか買い込んだりと忙しい。特にペルーで簡単に入手できる味の素と同メーカー製の醤油は、この先何処で手に入るか分からないということもあってペルー終盤戦で新品を購入しておきたかったのだ。

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 ペルー郵便局のSerpost

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 そんなにインカコーラばかり売ってどうするのさ?

 近くのケーキ屋で昨日に引き続いてパンとケーキを食べ漁る。既にプーノで4つ目となるケーキなのだが、1ホール丸ごとケーキを1日で食べ尽くしてる沖野君が隣にいるため、それほどバカ食いしてる気がしない不思議。

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 なお1ホールだとお値段は20ソル(約700円)くらい

 それ以外にも目に付いた屋台飯とか好きなだけ食べてるのだが、大してお金かからないのがペルーの食事情。夕食は食堂2件回ってデザートを宿で食べるのが正義だと思うのです。

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 1食3ソル(約円110円)だからできる豪遊

 ペルーって国は正直、腹の立つことも多々あるし自転車で旅行するのに大変な国であることは間違い無いと思う。それでも私がこの国を好きである大きな理由の1つが「食事が安くて美味い」ことだ。

 個人的にはメキシコを抜いてアメリカ大陸No.1の食事レベルを誇っていると感じるペルー料理。それを裏付けるかどうかは知らんが、私はペルーにおいてもそこら中に軒を連ねる中華料理屋には全く食指が動かなかった。

 中華よりも地元料理やアンデスのじゃがいもが食べたいと思えるペルーの国は、中米のワンパターン食事に飽いた旅行者にとって福音となって胃袋を喜ばせるのである。

 2017年11月6日(月) 走行距離0km 累計70141km

 ペルー69日目 プカラの町〜クスコから南東に約330km プーノの町

 クスコを過ぎてから劇的に走行ペースが向上したが、これは「楽な道なので疲れない」ということではない。山では山の苦労があるように、平坦路であることの大変さというものがあるのであり、まぁ正直そんなの山岳路の3割にも満たないとは思うが、それでも大変さを前面に出してお伝えしたい。そんな輩ですよ私は。

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 距離走ることになるのでやや早起き

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 ちょっとくらいはアップダウンもある

 この数日で午前中には風が吹かないという傾向を掴んだため、前半戦でなるたけ距離稼いでおく作戦にシフトしている。漫然と走ってはいないのです、ぐははは。

 ということを漫然と考えつつ進む3800mの世界。富士山よりも高い標高で地平線が見えるこの景色は、これまでひたすら峠を上り下りしてきたペルー山岳地帯の終焉を感じさせて、なんとも言い難い気持ちである。

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 南米の大きさに改めて驚かされるというか

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 川縁洗車場

 60kmほど走って辿り着いたのはフリアカの町。国際空港も構える大都市であるのだが、町周辺のゴミの散乱ぷりは酷いし町中中央を走る道を進んでると突然未舗装路に変わったりと油断できない。

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 極め付けは主要道全て使って青空市場

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 これが1km以上に渡って続く

 しかも細い路地が入り組んでて迷いやすい。ペルーは町に出入りするメインの道路がズレてて迷いやすい構造になってる都市が多いのだが、フリアカはその最たる例として挙げられる町だと思う。面白いんだけどさ。

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 町出てしまうと景色は戻る

 20km以上の直線をひた走ると何故だか出てくる上り坂。これまで周囲にそびえる山があっても、広大な平原を右に左に回避しながら進んできたというのに、ここに来て峠に突っ込む謎の道。並行していた線路だけがすぐ脇の平坦路を進んでいくのが恨めしい。

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 しかもここだけ道が狭くて危ないし

 どうにか200mほど登り終えるとチチカカ湖に隣接したプーノの町が姿を表す。最後に苦労して坂を登らされた町へと到着するのはやっぱり嬉しいものだ。坂道なければそれはそれで嬉しいが。

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 この景色を見るために登ったんだ、多分

 「プーノには早く到着してゆっくりしよう」と出発時に沖野君と相談していた通りに16時前には中心地に来てと計算通りなのだが、ここから宿探しが難航する。

 我々が求める条件は「キッチンがある」という1点のみだったのだが、10件近くの宿を見て回るも該当物件がほとんどない。このテの宿は観光地では多々見ることができるというのが常なのだが、どうやらプーノの町はそれほど観光地ではないようで。

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 線路の上で屋台が広がる程度にはローカル

 仕方なくキッチンなしの宿に投宿となり、こうなったらプーノではひたすら食い道楽を満喫しようと企む茶壺さん。明日のプーノ滞在は好きなもの食べるだけの1日です。

 2017年11月5日(日) 走行距離110km 累計70141km

 ペルー68日目 温泉〜クスコから南東に約240km プカラの町

 朝5時には起床して活動を始める。朝が早いサイクリストとはいえ標高4000mの低気温で動き回るほど私はやる気に満ち溢れていない。早起きの目的は朝から温泉入るためにある。

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 誰もいないので水着着用しないで済むのが嬉しい

 充分に体を温めるどころか貧血でフラつくほどに堪能した温泉は、昨日から合計で4時間以上入浴していた計算になる。次に温泉を楽しめる時期が不明瞭である以上、このチャンスを逃すものかと全力だった結果。

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 入浴しすぎて逆に疲れた気がする

 もう上り坂は終えたと思ってたのだが、そんな甘い話はなかった事実。緩やかに坂道を登り続けて山頂までは300mのアップ。県境越えてペルー最後となるプーノ県へと突入と同時に下り坂へと切り替わる。

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 すぐ脇を鉄道通ってることに驚く

 この峠の何が良いって「下り坂が直線的」であることが素晴らしい。だいたい4000mを超えるような峠は、苦労して山頂まで到達しても、その下り坂は右へ左へクネクネ折り曲がって進むのであり、いわば「標高を下げるために存在している坂道」であると言えなくもない。

 ところがこの峠では下り坂がひたすら道の先へ先へと延びており、稼いだ位置エネルギーを先へ進む力として変換できる喜び。地図を見たときに「今日はこんなに移動したのか!?」と思うことは、この国の山岳地帯では珍しい。

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 毛を刈られたアルパカは一言で説明すると「貧相」

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 つづら折れない道が続く

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 これは珍しい虹

 標高4000mを下回った辺りから、ひたすら平原が続く道が広がる。もちろん森林限界であるため遥か遠くまで障害物もなく続く草原の景色と1本の道路を眺めながらひた走るワケでして。

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 アンデスは色んな姿を見せるなぁ

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 センスを感じる 

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 今日の汽車

 風もほぼ無風でアップダウンのない平坦路であるため走行ペースはガンガン上がる。レストランのある町まで行かねば食事休憩もままならんとはいえ、午前中から80km走ることがあろうとは。

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 そして町の到着とほぼ同時に70000km達成

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 今回はかなり時間かかったな

 道も調子も良かった午前中は、そのツケを払わされるが如く午後になって状況一変する始末。猛烈な横風で自転車フラつかせながらも何とか走っていると、今度は向きを変え前方から襲い掛かるヘッドウインドに。

 ふと後ろを振り向けば巨大な雨雲が私の方へと迫ってきており、追いつかれないよう必死にペダルを回して進む。

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 周囲に稲光りは見えるしでかなり必死

 午後の走行距離は30km強と前半戦の半分にも満たないのに、同じかそれ以上に疲れた気がするわ。あまりに風吹かれすぎて最後の10㎞くらいは無性に腹を立ててた私。

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 雨降る前にゴールできて本当に嬉しかった

 このプカラは遺跡のある観光地ということらしいが、町を一通り歩き回って観光的な価値がほぼないことを確信する。観光客向けに建てられてる施設はコーヒーショップと博物館くらいしかなかったですよ。

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 強いて挙げるなら道に絵が彫られてる

 それよか疲れ切った体を休めるためにと早々に宿へと戻り、大人しくビールを飲むのが利口というものですよ。何故か北部地域でしか見かけなかったトルヒーヨビールがこの町では売られていたこともあり、7万km記念という名目で4本も空けてしもうた。記念はたくさんある方が幸せになれる。

 2017年11月4日(土) 走行距離115km 累計70031km

 ペルー67日目 コンバパタの町〜クスコから南東に142km地点 温泉

 クスコの宿が洗濯禁止だったので、大量の洗濯物をここコンバパタで洗った次第。幸いにして朝からいい感じに太陽が照りつけるため、干していた洗濯物が乾いたのを見計らっての出発である。当然その間に朝食は済ましている。

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 2階踊り場部分で朝ごはん食べた

 そうはいってもどうせ午後には天気悪くなるのでしょう?という強迫観念があるため、のんびりとした出発しない私。ペルーに何度煮え湯を飲まされたと思っているのだ。

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 4、5回くらいかな?

 緩やかに登り続ける坂道だが、あまりにも平坦すぎて上り坂なのか疑わしくなるほど。ふと高度計を見るたびにその数字が加算されてるので「登っているのだ」と分かるけども、正直そんな感覚とは程遠い。

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 むしろ向かい風が強くて嫌だ

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 ペルーで自転車標識とは珍しい

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 アルパカ?

 今日のゴール地点にレストランあるか怪しかったので、途中のシクアニの町にて食材並びに少々早い昼食休憩とする。多分先にも食事機会はあると思うけど、ヘタこいて4000mの高地でパスタとか食べたくないです私。

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 昨日に引き続いてイベント真っ最中の模様

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 煌びやか

 この町の入り口で沖野君と会ったので、何とはなしに一緒に走る。まぁ今日の目的地はサイクリストにとって有名どころで一緒なのだし、そもそも道が1本しかないし。

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 今日も1日平行していた線路に列車が

 悲しいかな予想した通り、お昼過ぎるとドス黒い色した雲が空を覆い始める。キツくはないと言っても上り坂、速度出して走ることはできないのであり雨に降られやしないかとドキドキしながら4000mを超える。果たしてその先にあるものとは・・・

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 山じゃなくて

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 温泉地である

 このラインを走るサイクリストにとって余りにも有名なこの温泉ポイントは、その標高の高さと施設に宿泊可能という特典も相まって「寒い場所で入れる暖かな温泉」という日本人にはたまらない施設だといえる。

 運良く2人組であったため、ベッド2床で料金変わらず30ソル(約1050円)であり、要するに半額で宿+温泉三昧ときたもんだ。神に感謝である、温泉の神がいるのか知らんけど。

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 海パン着用なのが辛いところ

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 多種の露天風呂があり温度も様々とレベル高い

 今日ばかりは天候不良で他の利用客が早々に引き上げる結果となり、雨降ってくれたことに感謝したい。ここに到着するのが30分遅れてたら非難轟々だったろうけど。

 ゆっくり温まって夕食済まし、しかしこれからが本番だ。夜間になり他の客がいなくなったのを見計らって夜の温泉へと突撃である。誰もいないのを良いことに水着を着用せず、コッヘルにお酒を浮かべて月見酒と洒落込もうではないか。

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 月は出てなかった

 もう最高だわペルー温泉。わざわざ事前準備しなくとも普通にレストランも売店でビール販売もしてたけど、重たい荷物を運んでまでして温泉(とお酒)を堪能できたことが嬉しくて仕方ない。この世の愉悦というヤツである。

 ちなみに沖野君は部屋で飲んだワインで酔いが回ってしまい倒れるように寝てしまった。この密かな愉悦を味わったのは私だけということでもある。

 2017年11月3日(金) 走行距離60km 累計69916km

 ペルー66日目 クスコの町〜クスコから南東に約90km コンバパタの町

 それではクスコを出発である。6時に起床して出発準備を済ませてしまい、7時からの朝食をゆったりと待つ・・・という理想的な朝は素晴らしい天気も相まって正に自転車日和といえよう。

 5分ほど先に出発した沖野君を後を追う形で私もクスコ脱出の始まりだ。まだ昨日の休日である「死者の日」はイベント的に続いてるらしく、交通量やや少な目とはいえ郊外に出るまで安心できない大都市。

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 お世話になりましたん

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 天気良いと気温も30度を超えてくる

 クスコ抜けてもしばらくは緩やかな下り坂が続くようで楽な道だ。たっぷり休んで体力満タンなので、多少の上り坂も辞さない覚悟の茶壺さんですが、楽できるのはやぶさかではない。

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 日干しレンガもよく乾くでしょうて

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 しばらくは中規模程度の町が続く

 ペルーにしては珍しくキチンとした側道が続いてる道で、脇を大型トラックやバスがよく通るこの道ではありがたいことこのうえない。

 道もしばらくすると上り坂へとシフトしたものの、100mも登れば平坦路に戻ったりと優しい作り。自転車的にはクスコを境にボーナスステージへと突入したのかと思える好環境に、何か裏があるのでは?とドキドキしてしまう。

 もう1日クスコに滞在するか迷ってたのだが、本当に今日走れて良かった。自転車旅行の良し悪しは天気が大きなウエイトを占めていることがよく分かる。

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 それと「道」かな

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 線路が道路と平行して延びている

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 列車も走ってた

 しかし梅雨時期のペルーはこの調子が続かない。午後になると雨雲広がる山へと向かって進むのであり、さっきまで汗ばむほどの気温は急下降、降り注ぐのは太陽の光ではなく雨粒になり始める。

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 慌てて工事中の建物に避難

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 自転車整備したばかりだし雨の中走りたくないのだが

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 何かのイベントだろうか?

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 ペルーでこんなにテント張ってる光景を見れるとは

 クスコから100mだけ標高上がったコンバパタの町まで走って終了である。標高100mアップって言っても道中で1000mとか上り下りしてるのが常だったアンデス路だが、今日はせいぜい300m程度。

 あまりにも楽すぎて走行距離ばかり伸びるのであり、久しぶりに100km以上の距離走ったよ。このペースが保てるならば、もうペルーの滞在も残りわずかとなる感じなのだが、果たしてどうなることやら。

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 まず明日はこんなに走らないつもりだし

 2017年11月2日(木) 走行距離109km 累計69856km

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