無職の人間が長期の旅行に出る際には、できる限り無用な出費を抑えておきたいと思うものだ。ときどきその考えが激しすぎて、「海外旅行保険なんて意味ないよ」と言い切る人もいたりするが、そういうのは各個人で大切だと思うラインを示せば良いと思う。

 しかし、住民票においては抜いている最中に発生する明確なデメリットが

1、選挙権が無くなる
2、印鑑証明が取れなくなる

 程度しか思いつかないので、旅の間に住民票を抜いておくことは多くの旅行者が実施している作業である。市役所行に免許証1枚持っていけば10分で手続きしてくれるし。


 しかし住民票を抜いてしまうことで発生する出来事はもう1つ存在する。それが「年金の加入者から外れる」ということだ。つまり旅の間は年金を支払うことはないのだが、受給資格となる高齢者となった時に、未払いの分については受給金額が減らされてしまうということである。

 注:『個人的には四半世紀後にも年金のシステムが保持されているのか不安なのだが、それでは話が進まないため、制度にあっては現状のまま継続している仮定で話を進めることにする。』

 詳しく確認したかったので、市役所にて色々確認してきた。以下、平成26年度現在の年金制度における現状である。


 とりあえず旅人と称する人の9割9分が無職の人間であると思われるが、その場合、国民年金は「第1号被保険者」という区分に属することになる。その他にあっては割愛。

 この場合、定額保険料として毎月支払われる金額が15,250円となる。即ち1年間で183,000円の金額を納付しているワケであり、カーボンロードが1台買えるじゃねーか!

 これに対して年金の受給額はというと、1年間支払いを続けた場合受給額が1610円の増加となる。分かりやすく表すと以下の通り。


支払う金額

毎月の受給額

年間の受給額

満額(40年)支払い

7,320,000

64,400

 772,800

1年旅した場合

183,000

62,790

 753,480

2年旅した場合

366,000

61,180

 734,160

3年旅した場合

549,000

59,570

 714,840

4年旅した場合

732,000

57,960

 695,520

5年旅した場合

915,000

56,350

 676,200


 旅の期間を5年とした場合、約90万円を得する反面、月々の受給額が8000円ほど下がる計算となる。目の前の90万を選ぶか、老後の年間10万円を取るかという話だと思って頂ければ分かりやすい。

 もちろんこんな比較表を作成するということは、海外に旅行している最中も事前に手続きを行うことで「任意加入被保険者」となる形で年金を納付することができるということである。要するに旅に出る前ならば、選択の余地があるということだ。

 私の場合、旅の資金を今の時点で目減りさせたくないことと、年取ってからひと月に入るお金が8000円違っても、まぁ死にはしないだろう。という安易な考えの元に、旅の間の年金は納付しないこととした。