2015年1月28日〜2月11日 2015年3月24日〜4月8日
走行日数31日間
累計走行距離2370km(前半872km・後半1498km)
累計走行距離2370km(前半872km・後半1498km)
(3710km〜4582km・7826km〜9324km)
※前半はベトナム北部、後半は南部〜中部にかけてを走行
◎道路
◎ビザ
◎交通事情
◎道路
主要道路に関しては、路肩も広く快適に走行することが可能。ただし道路工事がもの凄く多い。特に国道1号線は1日に軽く10回は道路工事でダート走行を余儀なくされるレベル。なお、山岳部では未舗装路こそ少ないものの、路面の凹凸やギャップの多さで走行にはかなり気を使う。また、砂埃が激しく1日走った後は自転車が真っ白になってしまうことも多々ある。海岸線を走行する分にはアップダウンで苦しめられることは少ないが、一度内陸側に入ると厳しい山々の間を抜ける道となる。なお、坂の斜度はかなりキツい場所が多い。
南北に抜ける主要道路が国道1号線となっており、ハノイからホーチミンまで2000km弱の、ベトナムにおいての大動脈といえる道路である。とにかくトラックとバスの交通量が多く、工事での片側通行を繰り返させられるため相応の緊張感を持って走行した方が良い。ダナンの後に標高496mのハイヴァン峠もあるが、特別厳しい道ではない。
◎治安
田舎に関しては全く問題無し。大都市ではひったくりやスリの被害にあった同宿の日本人がいたが、日中に当たり前の防犯意識を持って行動している限りは、大きなトラブルに出会うことは少ないと感じた。警察と絡むことがなかったため、警察組織については不明。
なお、都市部ではバイクタクシー等がしつこく声をかけてくるので相手にしないことが肝心。1度だけ食堂で普通のぶっかけ飯(通常2〜3万ドン)を10万ドンとぼったくられたことがあり、喧嘩したりもした。
町では普通に女性や子供が夜中に町を闊歩しており、危険な雰囲気を感じることはあまりない。
◎ビザ
ノービザ入国で15日間滞在が可能。以前はノービザ入国の後で滞在日数を延長できる手続きがあったらしいが、2015年の1月にビザランでの取り締まりが強化した(国外に1度出たら1ケ月の間、再入国ができなくなった)のをきっかけに、ノービザにおける滞在延長は不可能となったらしい。
なお、ベトナムを南北に抜けるようにして走ると2000km弱らしく、1ケ月の観光ビザで南北縦走にはこと足りるとのこと。実際私はホーチミンからフエまでを10日で走行しており、期間的には無理のないスケジュールが取れると思う。
◎交通事情
ハノイ・ホーチミンでの交通事情の悪さは中国より酷い。なお右側通行。車両はクラックションこそよく鳴らすが、追い抜く時にも大きくよけてくれることが多く、交通弱者に対して一応の配慮を感じさせられる。だが、あくまで郊外での話で、ハノイやホーチミンの2大都市ではルール無用のバイクの群れが走りまくっているため非常に危険。
基本的には街中=バイク、郊外=乗用車やトラックが交通の主役となっている感じ。東南アジアでよく目にする「電動スクーター」はモーター音がしないため、いきなり真横をすり抜けてくるような無茶な運転をする輩が多く、何度も危ない目にあった。
交通マナーというよりも道路に対して車両の数が多すぎることが原因だと感じる。実際、主要道路を外れた道での走行ではクラックションを鳴らされることもなく、実に快適に走行することができた。
◎特徴
アジアの中では最も人懐っこい性格をしていると思われる。自転車で走行していると子供からだけでなく、大人達からもよく声をかけられ、お茶やベトナム酒を御馳走になった。
また、フランスの植民地だった関係でか、かなり小さな田舎町でもフランスパンや洋菓子の店を見かけることが多かった。チェー以外にもベトナムスイーツは色々あるんよ?
南北で昔の社会主義・資本主義の格差を今もって感じる。とりあえず南部の地域は田舎でもリゾートチックな風景に出会うことが多いと感じた。
◎言語
都市部ならば英語が通じるが、田舎ではカタコトがどうにか理解できる程度。でも食堂はともかく、宿泊で全く意思疎通ができずに苦労したのは数回あったかな?程度であまり問題とは感じなかった。
看板に英語表記はされていないのだが、使用文字がアルファベットなので全く理解できないということはない。慣れるとパターンを理解して看板で何の店か確認できる(読めるワケではない)。何種類かの特殊記号が併記される点以外は、普通に英語読みできる単語も多いので、それほど不安に感じることはない。
◎宿
看板で「Nha Ngi」若しくは「Nha Tro」と書かれているのが安宿。ある程度の規模の町には必ず数件は見かけるし、町でなくとも主要道路沿いでも見かけることは多い。「GUEST HOUSE」という看板はハノイ・ホーチミン等の大都市以外では非常に少なくなるので注意されたし。
料金は7万〜20万ドン程度。エアコン付きの部屋は15万ドン以上だと見かけることも。交渉すると値下げしてくれる場合も多かった。
ほぼ全ての宿でWi-Fiが通じる。速度も良好でストレスを感じたことは少ない。北部地域のベッドは大抵蚊帳がセットになっているため、他国と違い就寝時に蚊で悩まされることは少ない。
宿が縦に長い形をしており、1階は全てフロント兼スタッフルームのことが多い。料金の高い宿でないとエレベーターがないため、毎回上階まで荷物を搬送しており地味に大変である。
◎自転車店
大都市ではスポーツ系のサイクルショップがある。扱っているメーカーはGIANTやヨーロッパ系のメーカーが多い。パーツはSHIMANO製品を販売しており、MTB系のパーツがメイン。ちょっと整備したり簡単な部品を購入するなら小さな町でも大丈夫かと。
なお、ダナンやフエの自転車屋は店員のレベルが低いように思う。修理を依頼したくはない。
◎物価・食事
かなり安い。1食が100〜400円。ビール1本50円強。安宿で500円から。ベトナムフォーは安い(100〜200円)が量が少ないため、自転車乗り的には1杯では足りないと思う。慣れれば1日2000円以下でいける。実際2度目の入国の時には毎日の収支決算は1500円以下がほとんど。
いわゆる「ぶっかけ飯」を頻繁に食べていた。店前に置かれているおかずを数品目選んでご飯に乗せて食べるシステム。安くて好きな物を選べ、オマケにご飯のおかわりは無料が多い。「com」と看板に書かれた食堂では、大概これが食べられる。
なお、ベトナムコーヒーやチェーは1杯30〜70円程度で楽しめる。(2015年3月現在)
北部は味の素に代表される化学調味料が、南部は唐辛子文化の影響が強いと感じた。個人的には南部の方が食に対する満足感は高かったように思う。
◎総括
国の大きさに対してノービザの滞在期限が15日間と短いことがネックだが、補給・宿泊の容易さという点で、これほど気楽にはしれる国は少ないと思う。物価も安く、東南アジアを自転車旅行するのであれば是非とも走行ルートに組み込みたい国。きっと、多くの人の優しさに触れることになると思う。
幹線道路は路面状況と交通事情が悪いので、できれば主要道路に平行して伸びるような脇道を走行したい。途端に行き交う車両が減って気分の良いサイクリングになる。
国の形が南北に長いので、北部と南部ではかなり気候が異なる。ベトナム縦断をする場合は中部のハイヴァン峠を境に気候が変わることを覚えておいた方が良い。私の走行の時には、北部で雨が多かった。
大抵の場所にカフェがあるし、Wi-Fiもあちこちで飛んでいる。インフラの整備具合とアジアの田舎っぽさが良いバランスで取れているため、「想像していたのと違う・・・・」的な気持ちになることは少ないんじゃないかと。あと、好戦的な犬が多かった印象。