2015年12月29日〜2016年5月13日
走行日数134日間
累計走行距離10512km(28067km〜38579km)
◎道路
西部もなかなかだが更に道路状況は良い。車線も片側2車線・3車線が多数存在するし、路側帯も広くて走りやすい場合がほとんど。それに比例するように交通量が増えるので、一概に安全!走りやすい!と言えるわけではないけれども。
高い標高を走らされることは少ないが、思いの外アップダウンが多い。特にタスマニア島西部とNSW州においては厳しい上り坂も見られ「坂道の無いオーストラリア」という意識でいるとやや面食らうかもしれない。
交差点がランナバウトと信号機の割合が半々くらいになった印象。信号はさておき日本人に馴染みの薄いランナバウトは慣れるまでやや怖い。個人的にはこちらの方が無意味に自転車止めさせられることが少なくて好きだけども。
あと東海岸にはモーターウェイという正しい意味での高速道路があり、名ばかりのハイウェイとは異なり自転車が走行禁止となる区域もある。すなわちモーターウェイであっても自転車走行可能な区域もある。日本と違って無料であるためハイウェイからいきなりモーターウェイへと移行したりするため、都市部近郊では看板表示を見逃さないようにしたい。
◎交通事情
西部とそれほど違いはないものの、東海岸においてはロードトレインがいないため(恐らく走行が禁止されている)アホみたいに長い車両が追い越しをかけてくるような恐怖はない。とはいえ単純に車両の数が多いため、それに伴う危険はあるけども。
ただまぁ東部で怖い思いをした記憶はほとんどない。道路状況の良さが交通量の多さを上回っているとでも言うべきか。
どの国にもマナーの悪いドライバーはいるし、オーストラリアもそれは同様。しかしそうしたドライバーの割合という意味で、この国は非常に優秀ですよ。
あと先進国だけあって、自転車に対するルールもきちんとしている。ヘルメットの着用は義務だし、夜間はライトを点灯していないと法令違反となる。特に前者は警察も厳しく取り締まっているそうなので、暑いからといってヘルメット被らずに走行してはならない。実際、オーストラリアで自転車に乗ってる人は、必ずヘルメットを被っていた。
◎補給
東海岸は完全に余裕。毎日スーパーに行くことができるレベル。補給が厳しくなってくる地域は内陸部に入ってからで、私のルートではマウントアイザ以西がそれに相当する。西海岸と同様に、補給が厳しい地域でのスーパーがある町を書き出してみると
○マウントアイザ・・・・・・・・・・ウールワース&コールス&フードワークス
⇅約660km
○テナントクリーク・・・・・・・・・IGA系のスーパー
⇅約500km
○アリススプリングス・・・・・・・・ウールワース&コールス
⇅約450km
○ユラーラ・・・・・・・・・・・・・IGA
となる。特にマウントアイザ〜テナントクリーク間は凶悪で、道中で水分補給できる場所が実質2カ所しかない(3カ所あるのだが、1つは町から近すぎて意味がない)。逆にスチュアートハイウェイに入ってしまえば道中R.Hが沢山あるため補給自体は難しくない。
ということで自転車旅行者は割とレストエリアの雨水を溜めたウォータータンクの水を飲んでいる。注意書きに「Don't drink」とか書いてあるけど気にすんな。飲んでも体調悪くならなかったし、んなことより水の確保の方が大切だ。
なおこのテの水の補給が厳しい地域において、どれくらいの量の水分を運ぶかであるが、冬の時期なら最低ラインが10ℓ以上であると思う。夏ならばこの2倍はあるほうが安心できる。私は後半戦では1度経験したというのと秋という季節であることも考慮して13ℓの水を運んでいた。なお後半戦で水が空になったことは1度もない。
◎気候
タスマニア島では真夏に20度を切る気温だったが、北部地域では秋でも35度を超えてくる気温となる。基本的に南部の都市は過ごしやすいため問題はなく、東部でも対処に苦労するのは赤道が近づく北部地域、特に海岸線から離れた内陸部においてである。
海岸線から離れると湿度は0%近くに低下し、アウトバックでは日光を遮る木々がなくなり数字以上に暑さを感じる。実際、気温の測定というのは基本的に炎天下ではなく百葉箱(オーストラリアでどうなのか知らんが)に入れられた日陰の中で測定されるものだ。数字以上の暑さを叩き出していることは間違いないと思う。
内陸も奥地に入ると砂漠気候となるため、日が沈むと気温も一転して20度以下となる。この気温が移行する時間は割と短いため、快適な時間を選んで走行しようなどと考えているとほとんど距離を走れずに終わる。別に距離が走れなくても良いかもしれないが、人工的なシェードがあるのはレストエリアくらいだし、そのレストエリアは場所にもよるが50kmに1つとかしか存在しない。そのため如何に上手く「1番厳しい時間帯をやり過ごすか」という観点で走行プランを立てる方が現実的である。
ちなみに夏に差し掛かる西部を走行した時よりも状況はかなり楽であった。何のかんのいっても気温が下がる冬の時期が近づくにつれ、走行難易度は下がっていくことがよく分かる。オーストラリア北部におけるベストシーズンは7〜8月なのだそうだ。
それとこの国は土壌の水はけが悪い場所が多く、特に北部地域は雨季のスコール等で道路冠水が頻発するとのこと。これについては西部地域でも同様であり、町を出てすぐの看板に道路の走行可否状況が表示されている点も同じ。
アウトバック旅行中大雨に遭遇し、町を囲むように道路が冠水してしまい先へ進むも戻るもできなくなった・・・といった話も聞いたので、こうした点からも雨季本番である12〜3月中の走行はそれなりのリスクがあるという点を考慮したい。
◎自転車店
たくさんある。州都となるような町では10とか20ものショップがあるし、ママチャリという文化がないこの国ではショップの大半がスポーツサイクル店である。
しかしその主役となるマシンはロードレーサーであるようで、旅行に適した「重たいけれど丈夫」系の部品は西部ほど簡単には見つからなかった。特にアデレードの町ではMTBのパーツを探して7〜8店ものショップを回ったりして無駄に大変な思いもした。
特に南部では自転車旅行者ともたくさん邂逅したので需要はあると思うのだが。そういった旅行関係のパーツを多く取り扱う自転車店をたまたま見つけられなかっただけかもしれない。タウンズビルでは旅行用自転車の専門店でお世話にもなったし、結局マラソンシリーズのタイヤを見つけることに苦労はしなかった。パーツだって「ちょっと探せば見つかる」程度のことであり、全体的には素晴らしい国だと思う。
◎総括
「オーストラリアの簡単な方」をまとめたもの。人がたくさん住んでいるため、走行よりも夜中寝る場所を見つけるのに苦労した印象。海岸線走っている限りはハエに悩まされることもないし、毎日のようにビールを飲むこともできた。もはや東と西では別の国といっても良いくらいの差かもしれない。
内陸部にさえ入らなければ、100km以上の人が住んでない地域を走ることは稀(ないわけではない)。この国を全体的に自転車で楽しみたいのならば、とりあえず東海岸で感じをつかんでから・・・というのが賢い方法である。と賢くない選択をした私は申し上げたい。