アルゼンチン18日目 ニドキャンプ〜コレラキャンプ

 アコンカグア登山8日目。C2ニドキャンプからC3、言い方を変えるとアタックキャンプとなるコレラキャンプ地まで移動の日。

 一応我々はレンジャーの人たちから教えてもらった情報を元に、1月3日を山頂アタックの予定日として目論んでいる。この日を過ぎると山頂は6日まで強風が吹き荒れる環境となってしまい、とてもじゃないがアタックできる環境でなくなってしまう状況でして。

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 天気はバッチリ

 私たちがテントを収納している横で同行している細谷さんもまたテントを収納する作業中だったワケですが。「あっ」という声が聞こえたので、振り向けばそこには風に流されてコロコロと転がっていくテント。それを追いかけて走る細谷さんの姿が。

 キャンプ地とはいえ風速2〜30m/sで吹き荒れる場所である。オマケに地面は雪と氷で足場の悪い土地。あっという間にテントは遠く離れて見えなくなってしまい、細谷さんが戻ってくるのを私は呆然と眺めていた。

 「撤退します」

 という第一声を放った彼の胸中がどのようなものだったのかは知る由も無いが、それを聞かされた私にしたって頭の中はごちゃごちゃだったのであり、嗚呼恐ろしやアコンカグア。

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 ともかく出発準備完了

 とりあえずムーラサービスのINKA社にテントの貸し出し等サポートを受けられ無いか頼んでみます・・・とニドキャンプで留まることになった細谷さんと別れ、私と友人はC3へと移動開始する。

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 猛烈な風とは裏腹に天気は良い

 ここから先は靴もプラスティックブーツに変わり完全に雪山仕様の装備である。それに加えて荷揚げで2度に分けて持って来ていた荷物をひとまとめにして搬送するため荷物も重たい。使わない靴と一部の食料だけはビニール袋に包んでデポしてきたけど。

 C2→C3の距離も約3時間とそれほど長くはない。というか地図上の直線距離では2kmにも満たないのであり、無茶苦茶近くに位置しているのだと言える。標高は500m以上登るけども。

 そんな近くて遠いC3への道であるが、友人の高度障害ダメージが大きく遅々として進まない。私が全く症状出てこないため、彼の辛さは想像するしかないのが難しいところ。

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 頑張れ、水飲めとかしか言えないし

 C3には主に2つのキャンプ地が存在するのだが、先にたどり着いたキャンプベルリンで一休憩のお願いが出るかな?・・・と思いきや、友人は休まずもう1つのキャンプ地であるコレラへ向かって歩き出した。

 いやはや何という根性だ。この時私は何が何でも彼をサミットまで連れて行かなくては!と気持ちを新たにしたのである。その前に自分が登頂できるのかも怪しいワケですが。

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 キャンプベルリンにある役に立ちそうもない木小屋

 2つのキャンプ地の距離は約15分とほど近いのだが、最後に急峻な角度の崖を登る必要がある。両手足を使って這い登る山は大好物なのだけど、流石に標高6000m近くともなると全身運動は息が切れて仕方ない。

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 流石にロープが張られていた

 ということでキャンプコレラに無事到着。風が強いので岩陰などの遮蔽物の影にテントを張りたいところだが、そういう良コンディションのポイントは大概ツアーテントが占有しており諦めざるをえなかった。というかここのテントの9割がツアー関連なのであり、アコンカグア登頂に荷揚げサービス以外のエージェンシー利用をしない人は極少数なのだということを理解する。

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 みんな800ドルもするサービス料支払ってるのか・・・

 そんなサービスの私たちは、テンント設営後当然のように周りの雪をかき集め水分の確保作業へと移行するのである。B.Cでメディカルテェックの際に「1日に5〜7ℓは水分補給してね」とか言われたワケだが、これをちゃんと実行しようとすると2つのバーナーで1時間以上も雪を溶かす作業が必要になってくるのでして。

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 ちゃんと実行したのかどうかはさておき

 その他にフリーズドライの分や翌日の携行するお湯まで大量に沸かしまくり、案外ガス缶の消費が激しいことに驚きつつ。天候不良だったりで明日登頂できなかった場合、再びC3でコンディション回復するまで待機の予定なのだが燃料大丈夫だろうか?

 友人の高度障害も合わせて不安要素は尽きないが、それでも明日サミットを取るべくチャレンジ予定。

 2018年1月2日(火) 走行距離0km 累計72250km