フランス6日目 線路橋脚の下〜パリから東へ約320km ファクの町

 ちょうど風の通り道となっていたのが要因か実に涼しい場所だった。これくらい気温下がるのなら普通に寝袋使って眠っても問題ないよな・・・とか思うた朝。

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 と、思ったら普通に気温が下がったらしい

 やや規模の大きいサレ川に差し掛かっていたので「川沿いサイクリングロードでもあるんじゃね?」と思ったら、2本に分かれている川の中洲というか、川に挟まれた細い陸地にあった。フランス分かってるじゃん。

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 こういう道は良い道だよね

 左手に見える川はおそらく人工的に作られたようで、ガチガチに整備されてるのと水面が陸地ギリギリまで迫っているのだが、こういうの見ると「大雨降ったら冠水しちゃうんじゃないのかなぁ・・・」とか考えてしまうのは元消防だからか。

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 15Kmほどこのまま北上する

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 今まで会った中でも最高レベルのギア駆使して旅行してたな

 リアカーの巨大ソーラーパネルは200Vの電気使用にも対応できるわ、太陽の角度に合わせて電動で傾き調整が可能だわと無茶苦茶ハイパフォーマンス。スマホ2台にGoProでの動画撮影をしつつ地図ナビまで同時並行して活用していてEバイクで走行も補助してくれるのだそう。すげーけどもうこれ自転車旅行じゃなくても良いのでは?と思ってしまうほどの充実っぷり。世界には色んなスタイルのサイクリストがいる。

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 自分のスタイルで旅行することが大切

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 狭い川でエンジン音をポンポン鳴らしてた

 川から離れると再び小規模なアップダウンを繰り返す道に。私のフランスのイメージって南東部に山岳地帯が集まってて、他は大概が農村&丘陵地だと思っていたけれど。実際走ってみるとそれだけでないことがよく分かる。

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 平日なのにお祭りか?

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 このスタイルの売り方は割とよく見かける

 お昼休憩して午後に小さな村を走っていたらサイクリストから声かけられる。いやまぁ声かけられるのは良くあることなのだが「ウチここからすぐ近くだし良かったら飯でも食べて行かないか?」と言われちゃさ、断るなんて失礼なことできないよ。

 ホイホイ付いて行ったら飲み物貰って、飯作ってもらって、シャワーも頂いてしまい「良かったら泊まって行きなよ」の言葉にありがたくご厄介になっている私。フランス人が親切すぎて全然先へ進めない幸せ。

 「何か自転車で困ってることはないかい?」とか聞かれたので「そろそろ予備のチェーン買っときたいんだけど、どこもお店が閉まっててさー」みたいなこと話したら、そのまま車でショップに連れて行ってくれた。なんか7月中旬から1ヶ月間はフランス全国的に夏休み休暇らしく、かなりのお店が閉まってしまうらしい。

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 わざわざ探して連れてきてくれた

 だけでなくこのパーツ代も「お前を応援したいんだ」と言って、お金出させてくれないし家に戻ってからも私の自転車を「整備・清掃なら道具があるよ!」と言いつつ、ほぼ1人でロシナンテ号掃除するミッシェル。私は隣で動画撮影してた。

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 最低だな茶壺さんは

 そんなボロボロの使うならコレ使ってよ(笑)とボトルケージ・ボトル・マルチツールセットまで貰ってしまい、私が何もしてないのにどんどん自転車装備が豪華になっていく不思議。いや、なんかごめんなさい。私は貴方に何もお返しできなくて。

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 そのまま庭でバーベキュー

 夕食時に1つ思ったのだが、フランスって自給自足の意識が強いのかな?ってこと。先日お泊まりしたリュネルさん宅でも自家製野菜や自分で解体した猪の腸詰めを頂いたが、今日の食材も「この町でやってるファームから購入してる豚のソーセージよ」と言われたり。フランス南部の名物なんだと教わったな。

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 そんなの私が焼いちゃダメだろ

 面白いのがミッシェルもまた英語がほとんど話せないこと。もちろん私はフランス語が分からないのであり、室内なら翻訳ソフトも使ったりするけどさ、そんなの無くても私は彼にすごく良くしてもらい助けてもらってる事実。

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 嬉しい 

 こういう体験って不思議だなと思うと同時に、私も見知らぬ言葉も通じない外国人に対しこうしたことができるようありたいと思わずにはいられない。旅行者が受けた親切は、見知らぬ人へ繋いでいくべきだと思ってる。

 2022年7月26日(月) 走行距離70km  累計113348km