モロッコ62日目 ラス オウミルの町〜マラケシュから南西に約470km タンタンの町

 テント張らせてもらってるすぐ側にお店のオッちゃんのベッドがあり、どうやら彼は外で寝ている模様。最初は「じゃあ防犯的にも安心だ」くらいに思っていたが、深夜にドライバーが買い物する応対のためだった。つまりこの商店は実質モロッコのコンビニ。

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 朝6時での撮影

 何が困るって人が来る度にエンジン音で私も目を覚ましてしまうこと。頭ボケボケの感じで朝食作って出発準備となってしもうた。

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 とはいえお世話になりました

 日中の強風が迫る時間帯までに少しでも距離を稼いでおきたかったので8時半前の出発。この地域における最近の日の出は8時45分とかなので、明るくなって即出発したといっても過言ではないレベル。

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 よっしゃ目論見通り風が弱い

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 こんな時に上り坂は要らんのだよ

 昨日から「風が風が」と連呼しているが天気予報で表記される風速は28km/hくらい。日本と違って海外での風速はkm/hで表記されるので感覚的に強さが分かりづらいのだが、大体7.8m/sくらいだ。まぁそこそこ吹いてるかな?くらいの何とも評価に困る強さだと思う。

 ただ問題なのはここが遮蔽物など一切存在しない砂漠であるということ。片時も休むことなく吹き続ける風は数字以上の強烈な怪物となってサイクリストを襲う。

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 ついでに結構なアップダウンも襲う

 もはや下り坂でも20km/hをキープできなくなり、ギア落としてるはずなのにペダルがどんどん重たくなってしまう不思議。いやいや不思議でも何でもないな。

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 ただの風地獄だ

 以前にサハラ砂漠を走った時がそうだったように、この中緯度地域は基本北からの強風が吹く関係で、サハラ砂漠は南下する分には常に追い風を受けて気持ち良く走れる・・・というのが定説なのだが。もうちょい先に進まないと恩恵を受ける地域に入らないのかもしれん。

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 やっと町が見えてきた

 実はこのタンタンの町はあくまで通過点で、もう30kmほど先にある町まで走ろうと考えていた私。でも今日は無理!既に全身疲労困憊だし、次の町まで走ったらW杯クロアチア戦の16時に間に合う気がしない。

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 今日はこの町で終了じゃい

 とりあえず外で昼食済まして宿に戻ったら、他のお客さんに「一緒にタジン食べないか?」と誘われて2度目のお昼ごはん。正直ここで頂いた昼食の方が豪華で美味しかったです。ご馳走様でした。

 とかやってるうちにキックオフが迫る。シャワーと洗濯だけ済まし、モロッコいつものパターンで近場のカフェにて試合観戦だ。

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 お客2〜30人くらい入ってたかな

 みんなで一緒になって盛り上がったけど、モロッコ人は新日というよりは反ヨーロッパなのだと感じたな。ともあれホームゲームみたいな雰囲気で観戦できて楽しかったが。

 とりあえず旅行の最中に見るW杯は今回が最後でしょう。まさか自転車旅行の最中に3度もW杯が行われるなんて思いもしなかった。ちなみに1度目は日本1周中のとき。

 明日は一応風が弱まるらしく、一気に距離稼ぐチャンスの1日になりそう。風予報に翻弄される自転車乗りは人口過疎区域でよく見る姿なのです。

 2022年12月5日(月) 走行距離59km  累計121394km