ジョージア9日目 クタイシの町
休息日。道中4日間はそんな厳しい道じゃなかった気がするけど結構な疲労感でなかなか動けず。こういうのは体力もそうだけど精神的に一旦落ち着くとそれまで自覚してなかった疲労が一気に押し寄せるものなので仕方ない。
朝食は用意できるけど食べるかい?と聞かれたのでお願いする。こういうポイントを直前になって訪ねてくる辺りが管理された宿というより親戚の家にホームステイしてるような気分にさせて割と楽しい。
この時にお出しされたフェイジョアというフルーツのジャムは南米やニュージーランドといった一部地域でのみ栽培されてて世界的にはあまり有名ではないのだそう。味は甘味の中に心地良く酸味が混ざる感じでりんごにキウイを混ぜたようなイメージか。
アルメニアもそうだったがコーカサスの国はトルコやイランといったケバブ文化が広がってる一方で中央アジアやロシアの伝来を感じる食事もある。料理名色々教えてもらったのだが、リゾットみたいな米料理はシーラプラヴィ、トマトシチューのようなスープがチャシュシュリというらしい。
レストランあまり行ってないので分からないが、こうしたその国ならではの料理が食べれるというのは旅行における大きな楽しみだと感じる。これが食べれただけでもこの宿に泊まれて良かった。
クタイシの町を観光してみましょうか。平坦で交通量も多くないタイプの町なので久しぶりにロシナンテ号を使って走って回ることに。
クタイシもトビリシ同様に町の中心部を南北に川が流れており、町が東西二分してるタイプの地形だと思ったが、市内中心部というか観光地のスポットは川の東部、もっといえば市内北東部に集中している模様。
強烈な斜度の坂を登ってオススメされた大聖堂へ。このバグラティ大聖堂は私も興味があった場所なのだが、その理由が珍しい「世界遺産を剥奪された建物だから」という嫌らしい理由であるのが残念。
崩壊してしまった建物を再建しているのだが、どうもその際に建築様式を大きく変えてしまったことが原因らしい。世界遺産自体は気にしてないけどそれを解除されたと聞くと「どうしてそうなった!?」と興味が出てくるあたりで浅ましい人間だなとは思う。
見た目には綺麗な建物に思えるのだが、よくよく周囲を回ってみると明らかに異物感の漂う石造りとは異なる素材で造られた部分が見え隠れ。
いやまぁ木とか石で造られた建物ってのがその保存だけでも巨額の手間と費用がかかることはヨーロッパの建物を見て理解してるつもりだ。だから鉄筋コンクリート使おうがそれ自体は仕方ないことだと思うけどさ、そういうのは見えない場所に隠して見た目の雰囲気大事にしようよ・・・とは思う。
これ見て思い出したのは日本のお遍路で訪れた香園寺(62番札所・調べた)というお寺。やっぱり宗教施設にはある程度イメージというのがありまして、そうした想像を近代的な技術で壊されると「もうちょっとどうにかならなかったのか・・・」くらいは思ってしまう。
なんだかんだ楽しんで宿へと戻り、楽しみにしていた夕食タイム。今朝のタイミングで「今日は夕食作るけどどうする?」と言われたのでお願いしたのだ。
加えてジョージアの蒸留酒である「チャチャ」も頂いたのだけど、可愛い名前とは裏腹にアルコール度数60〜70%を誇る強烈な酒。なのに飲みやすいという恐ろしさ。食事にワインに心ゆくまで楽しませてもらい最高の休日となりました。
2024年5月19日(日) 走行距離13km 累計150974km