インド6日目 ムザッファルナガルの町〜デリーから北に約160km ソラーナの町
クーラーが付いたり消えたりを繰り返す上に、室内に蚊がいたようでちっとも眠れなかった。それどころか喉を痛めてしまいクソ暑い真夏のインドで風邪の症状とか馬鹿そのものじゃないか!
とりあえず出発してすぐ側の食堂で朝食とする。インドでは1.5ℓ規格のペットボトルが全然流通しておらず、今日まで大型ホルダーにボトル収納できず空になっていたのだが。
おかげで未だにガソリンストーブに燃料も補給していないほど。最初のホステルがキッチン実質使えなかったのと、あまりの暑さで自炊する気力も根こそぎ失ってるのが原因か。
9時前の時間帯なら気温も35度に達していない。この環境をして「これは涼しい!これはイケるな!」というテンションだったので大分私もインドの環境に適応してきた気がする。
しかも周囲を囲むのは水田で作ってる作物は米である。インドという国が14億の人口を支えることが可能なのも米というスーパー作物の影響が大きいのは知ってるが、何なら日本以外世界中のスーパーでバスマティとジャスミンという2大インド米が輸出され存在感を放っている。
そうした原動力となる水田は恐らくここ以外にもインド各地に広がっているのだろうなぁ・・・とか想像してみたり。
しかしドライバーのマナーは最悪な一方で、実はインドの道路は悪くないことが分かってきた。というかデリーみたいな都市部を除けばむしろ道路状況は相当レベルが高い国だぞインド。
路面のギャップもほとんどないしある程度大きな道路は片側2車線に加えて車両の横断を防ぐための中央分離帯、そして側道も広くて走りやすいときたもんだ。あまりにも傍若無人なドライバーの姿に霞んでいるが、交通量の少ない田舎を走るにおいてインドという国は悪くなかったりする。
ただまぁそれは「自転車で走りやすい」というポイントにおける話であって、インドは変化のない直線的な景色がひたすら続くという意味で「走行の楽しさ」という点では低い。この先のラダックが世界有数の山岳路と聞いてるので走行的な面白さはそちらに期待だな。
サハーランプルという大きめの町に近づいた辺りで飲み物配布しているグループと遭遇する。道ゆくバイクやリキシャに対してジュースを渡しており、私も一緒に頂くことに。
後で聞いた話だが、どうも気温が非常に高い日にはこうして水分を配布するボランティア事業が行われているのだそう。他の町では見なかったけど、例えばこの州における政策だとか休日限定のイベントの可能性もあるため断言はできず。ただ楽しそうに次から次へとジュース渡してくるインド人との邂逅は楽しかった。
町を抜けた郊外で再び別グループのジュース配布を見かけたので一杯頂いてたのだが「疲れてるならすぐ側に休憩できる施設があるよ。泊まるのも無料だよ」と言われてホイホイ着いていってもうた。地味に暑さで軽い熱中症の症状出てきて頭痛があったし。
私のポリシーで出された食べ物を残すことは基本しないのだけど、寝不足&下痢&熱中症のコンボで流石に食べるのキツかった。いや全部食べたんか。
なお紹介された場所はヒンドゥー教の寺院で、一休みして回復した後に施設色々案内してもらってとても面白かった。日・月曜日には女性が集まって神様に歌を捧げるそうで、その光景見れたのは幸運だったと思う。
そのままアミットのバイクに乗って町周辺を案内してもらう。やはり農業が盛んな地域だそうで米の他にもトウモロコシやサトウキビといった作物も盛況に栽培されていたし、マンゴーの気も生い茂っていたのが印象的。
道路脇で多々見かけた蟻塚のような存在の正体が明らかになった。これは牛の糞を固めて山にして保存してるのだそうで、竈門など火を焚く際に燃料として使うのだとのこと。
ヒマラヤなんかの山岳民族が牛の糞を燃料として使うといった話は聞いたことあるが、この地域でも同様の処理をしているのかと感心した。
ド田舎に変な外国人が来てると噂が広がるのは早い。日が沈む頃には大勢の子供たちが集まってきており、また半端に英語できる子がいるもんだから永遠質問が終わらない。
言われて外に駆り出されたのだが、先ほどアミットにバイクで案内してもらった道と全く同じ。オマケにプールは時間外で門が閉まってたし、何ならこの辺りで喉の調子が悪くなってきて咳ばかりしていた茶壺さん。
お寺に戻って夕食に加えて薬まで頂いてしまい本当に申し訳ない限り。割と聞き分けが良いというか、私が夕食済ませたタイミングで測ったように子供たち引き上げていったのが印象的。体調万全だったらもうちょいしっかり相手してあげられたんだけど申し訳ない。
とりあえず今日は停電することもないだろうし、身体を冷やしすぎることないようちゃんと調節して休もうと思います。
2024年6月2日(日) 走行距離70km 累計151480km