インド57日目 工事拠点跡地〜レーから西に約150km パルカティックの町
ラダック38日目。目を覚ましたらバチバチと屋根を叩く音がして「まさか雨じゃないよな・・・」と外を確認したら雨だった。おいおい。
ラダック地方における雨は雨量も少ないしこれまでの経験から長く振り続けはしないだろうと予測を立てて朝食準備始める。仮に雨が降り続いたとしても手持ちの食材がギリギリなのでやっぱり出発準備するしかないのだが。
準備済ませて30分も立たないうちに雨は降り止み一安心。とはいえ雲が広がる空模様で気温も低く、なんだかんだ標高4000m越えてる土地のため肌寒い。なので久しぶりに上着を付けての出発だ。
1月以上に渡って様々な峠を登ったラダック地方だが、恐らく4500mを超える本格的な峠はこのペンジ・ラ(ペンジ峠)が最後になると思われる。いや本当たくさんの峠に登ったな。
緯度が低い土地でも標高次第で氷河を拝めることができる場所あるのは承知しているが、何というか「インドで氷河が見れる」という事実には些か驚きを隠せない。インドという国のイメージで「とにかく暑い国」という刷り込みが成されているからだと思う。
思ったよりも時間かかったが無事にペンジ峠に登頂する。改めて標高調べてみたら4494mで、そもそも「4500mを超える本格的な峠」では無かった事実が発覚しました。
意外だったのが私の気持ちで「もっと峠に登りたいなぁ」という感覚を少なからず覚えたこと。上り坂なんてのは遅くてキツくてわざわざ好んでまで登るようなモノではないにも関わらず、登頂した時の達成感がたまらずつい足を向けてしまう・・・そういう類の存在だった筈なのに。
これもラダックという土地があまりに雄大で美しく、山へと登りたくなる環境だからかな。私は基本的に走って楽しい道を走りたい人だけど、そうした道がなければ普通に楽したいと思うてる人でもあるので。
ペンジ峠を境にして分水嶺を迎え、道路脇を流れてた川もいつの間にかスル川というのに置き換わった。今後この川沿いに道が続くということは、ここから先は下り基調の道ということになるのだろう。
ずっとこの地域に生息してると聞きながら姿見れなかったマーモット。なんだかんだラダックにおいて私が見てみたいと思った動物は大体見ること出来た気がする。雪豹以外は。
ここにレストランがあることは調べが付いてたが、3軒あるうち1つしか営業してないとは思わなんだ。その1軒も「食べ物ないよ」と言われ「マギー(インスタント麺)で良いから!」と無理言ってお願いし作ってもらった次第。
ここもオススメされたゴンパなのだが、展示されてる仏像とかに関しては私程度じゃほとんど違いが分からないのでそろそろ「どこのゴンパも同じような感じだな」という感覚になってしまう。
なんかもうそれだけでイメージが良かったです。茶壺さんチョロいな・・・とか思われるかもしれないが、人様から善意を受けてそれを素直に嬉しく思えるような人間である方が人生楽しいよきっと。
情報がない土地ってのはこういうポイントが難しい。本日終了予定としてる場所も食堂がある!という理由で目星を付けたワケだが、昨日のパターンも考慮しここで何か食べた方が良いのでは?とか無駄に悩んだりする。
もうレーからの主要道路に復帰するまで続くと思ってたアスファルトが突然未舗装路に。しかも僅かな区間だけかと思いきや10km以上に渡って続くとか思ってなかったぞ。
しかもこの区間かなり急なアップダウンがあるわ雪解け水が流れ込んで川になってるわとなかなか難易度が高い。絶賛工事中のため道幅が狭くなってる上に急峻な崖となっていて1つ間違えたら谷底へ真っ逆さまだしラダックは最後まで油断できない。
ようやく舗装された道へと戻り、少し進んだ所がパルカティックの町。ここの食堂が存在しない場合、今夜の食事が具無し味噌汁のみという寂しいメニューになるとこだったので割と緊張してた。
近くでテント張れそうな場所を探すが、割としっかり石垣で土地が区画されておりグルグル探し回った結果、食堂の裏手にある敷地でテント張らせてもらった。最初に確認しとけば無駄な1時間は無かったのであり、英語が通じないからといって面倒くさがっちゃ駄目なのです。
2024年7月23日(火) 走行距離83km 累計153969km