パキスタン20日目 カリマバードの町〜イスタウールから北北東に約370km ソストの町
計4泊したカリマバードの町を出発する。到着した時は疲労困憊だったが流石に丸3日休みを入れたので身体もすこぶる快調だ。そうした感覚に呼応するかのように雲が覆っていた町も今日は朝から青空が。
準備済ませて出発したのは9時前。次の目的地となるパキスタン最北に位置するソストの町までは約90kmの距離なのだが、カラコルムハイウェイだけあって激しいアップダウンの末に辿り着ける場所。一応途中で1泊して距離刻んで行こうと考えております。
最初っから激しく登らせてくる道だけど、やっぱり休養取った後だけあって受ける感覚が全然違う。ペダルが軽いとかそういうことじゃなくて、何というか身体が元気だと気持ちに余裕がある。
フンザ川を沿って行く道なのは変わらないが、途中から大規模な土砂崩れの跡を越えるとそのままトンネルへと突入してしまう。
というのも以前この周辺における道路は川沿いのもっと低い場所を通っていたらしい。ところが大規模な土砂崩れが発生しフンザ川の流れを堰き止めてしまった結果、天然のダムが出来上がり周辺の村と道路が水に呑まれてしまったらしい。
トンネルが出来るまでは暫定的に船に車両を乗せて寸断された道路を通過していたらしいが、このトンネルが出来たことでそうした苦労はなくなり皆さんたいそう喜んだかと思いきや。
しかも距離にして5km以上の長距離トンネルときた。ここまで長い暗闇を走るとなると平衡感覚がおかしくなったりして危ないんだよね。追い越してくる車も怖いし勘弁してほしい。
何とかトンネルをやり過ごし、湖となったフンザ川を横目に先へ進む。前方からご機嫌な音楽が流れてくるなと思ったら、何やらイベントが開催されてる模様。
この辺の標高は2400m前後だと思うのだが、プロのマラソンランナーが高地トレーニングする標高が大体これくらい。ランニングは慣れてないと心肺的に厳しいが、まぁ地元民だろうし大会開いて問題になるような高さではないのだろう。
この氷河の麓に位置する村の名前がパスーという。ソストまでの走行はここパスーで半分強といったところ。ということで調べておいた安宿に行ってみたものの、収容客の数に応じて1人あたりの支払い金額が変動するタイプの宿だったため、私1人の訪問だとむしろお高い施設だった。こんな田舎に後続の旅行者が続々やって来るとも思えないのでスルーすることに。
このまま走りながら手頃な宿見つけて投宿しても良かったのだが、休養明けだけあってこの程度じゃ疲れていない。明日には再び天気が崩れる予報というのもあって、このまま一気にソストまで走りきってしまおうか。
まだ15時過ぎにも関わらず渓谷が深くなり太陽光が差し込まない。特別寒いということはないものの、ちょっと見上げると雪を被った山々の姿を見ることも多くなり寒さが厳しい土地になってきたことを感じさせる。
結局17時前のタイミングでソストの町に到着したのであり、2日に分けるほどではなかったな!と言えるのは休養明けだったから。今日ほど休養日の影響を強く感じた日というのも少ないと思う。
実際距離は90kmで大したことない
実際距離は90kmで大したことない
サクッと宿にチェックイン済ませてシャワー浴びたら夕食に。国境に近い町だけあって、様々なところから中国の影響を感じるし看板には大抵中国語が併記されている。
宿に戻って日記書いてたら程なく停電して電気も何も付かなくなった。というか町自体はもっと前から停電してたのだが。宿で使用していた発電機のエンジン音止まったと同時に電気切れたので、ソストは毎晩こんな感じなのかもしれない。夜更かしできなそうな町である。
2024年9月1日(日) 走行距離89km 累計155954km