ネパール46日目 パクディンの町〜エベレスト街道最大の町 ナムチェ バザール
エベレスト街道5日目。これまでは1日に15〜20kmくらい歩いていたが、今日は街道最大の町であるナムチェで終了予定のため距離が短い。なおナムチェ以降は高度障害の影響が出やすいエリアとなるため、やはり1日で登る標高を500m前後に抑えるつもりなので、当然歩く距離も短くなることが予想される。
特に本日はまだ標高も高くないため気持ちとしては気軽なもので、朝食も7時を過ぎてからのんびりと食べ始める始末。それでもアンナプルナサーキットの時より早いのだから万事OK!
歩き始めると数多くのトレッカーの姿見えるの新鮮だ。既にエベレストベースキャンプやゴーキョ峠へ辿り着き、引き返して来たのだろう人たちも数多い。
こういう「同じことやってる緩やかな連帯感」というのは自転車旅行だと一部のヨーロッパでもない限り滅多に体験することができないのでちょっと嬉しい。
そういえばこの道もエベレスト街道という名前だけど、この名称はインドの測量局長官の名前から来ていたはず。ネパール名だと「サガルマータ」が正しい(なお中国名だとチョモランマ)筈なのに、エベレスト街道という名称で通っているのはネパール人的にどういう思いなのだろうか?
川の右岸・左岸を切り替えるように道が伸びている。これはかなり急峻な斜面に造られた道であることから、少しでも安全な道が出来るよう苦労して橋を通した結果なのだろう。
なおこの吊り橋は人間のみでなく荷物を運ぶラバやヤク(牛の化け物みたいなヤツ)も利用しており、彼らと橋上で交差することになると体重差で吹っ飛ばされやしないか少々怖くなる。
モンジョという町の出口がサガルマータナショナルパークの入場口となってるようで、ここで国立公園の料金とTIMSというのに申請・登録料金が別にかかり各々3000ルピー。合計6000ルピーを支払うことに。なんか今年の8月までは計5000ルピーだったのが値上げされたらしい。
アンナプルナサーキットと比べて細かいポイントで値段が高いエベレスト街道。やはり世界最高峰への道というネームバリューが物価諸々を引き上げているのかもしれん。少なくとも私はエベレスト街道は以前から知ってたけれど、アンナプルナサーキットに関してはつい最近まで存在を知らなかったワケだし。
このヒラリーブリッジを渡るとナムチェの町まで一気に500mほどの登り坂となる。ルクラまで飛行機で来た人にとってはここが最初の本格的な上り坂となるため困窮する人も出るらしいが、個人的には昨日登った峠の方がよっぽどキツかった。
大きな町とは聞いてたが、この標高で平地が広がってる訳でもない場所にこれほどの規模した町が広がっているのにはやはり驚いてしまう。車道も通ってないのにこれだけ町が大きいと、住民の生活物資を運ぶだけでも相当な労力が必要となるだろうに。
まだ12時過ぎだけど宿を探して宿泊準備に。袋小路となった道の一角に日本語で書かれた看板が目に付きフラフラと誘い込まれるよう入ってみる。値段聞いてみたら手頃だったこともありここに投宿することにした。
ここでも大概の登山用品が手に入ると聞いてたが、なるほど品物の充実っぷりには驚くばかり。当然ながらその値段も下界とは比較にならないほど高く、携行食とかだと5〜6倍くらいになっていたり。
私みたいな旅行者はどこで飯にありつきゃいいのよさ?とか思ってたけど、中心部から離れるとちゃんと地元民が利用するようなローカル食堂もあったりして懐が広いと感じたナムチェの町。
午後は天気が崩れて雲が空を覆ってしまい、日が差さないナムチェはかなりの寒さ。早々に町歩きを切り上げて宿へと戻り、エベレストを舞台とした漫画「神々の山嶺」読んでた。
原作の小説もこの漫画も過去に読んだことがあるのだが、改めて読んでもグイグイ引き込まれる面白さだと感心する。エベレスト街道その地でこんなの読んでしまうと嫌が応にも気持ちが昂ってしまうじゃないか。
2024年11月9日(土) 歩行距離11km エベレスト街道累計65km